社会的養護施設第三者評価結果 検索

竜陽園

第三者評価結果詳細
共通評価基準(45項目)Ⅰ 養育・支援の基本方針と組織 
1 理念・基本方針
(1) 理念、基本方針が確立・周知されている。

第三者
評価結果
1 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。 b
【コメント】
 理念、基本方針については、子どもの最善の利益を追求するための人権擁護、愛着形成、基本養育、家庭・自立支援等の支援内容に関しての姿勢を示している。行動規範とともに園内に掲示され、職員へは年度末の職員会議の資料として配付されるが、日常的な周知へのさらなる取組みが求められる。保護者への周知に関しては家庭状況によるが、説明可能なケースは少ないのが現状である。
2 経営状況の把握
(1) 経営環境の変化等に適切に対応している。 第三者
評価結果
2 施設経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。 b
【コメント】
 管理者は行政や様々な団体を通して乳児院関連の施策、あるいは地域の福祉動向等についての情報を把握しており、必要に応じ職員会議の議題に挙げ、共有している。事業所の現況や収支分析、また在宅児を含む養育ニーズについても把握し、同様に対処している。財務関係については、監事である税理士より年に数回支援を受けるが、総合的な経営分析の必要性も少なからずある。
3 経営課題を明確にし、具体的な取組を進めている。 a
【コメント】
 財務、人材、新事業といった経営上の問題については、概ね管理者の判断に委ねられ、重要案件では理事会・評議員会が協議の場となっている。養育全般の運営上の課題については、リーダー会議で協議検討され、課題解決や改善の方向性が示され、職員会議にて共有した後で実践に移される。
3 事業計画の策定
(1) 中・長期的なビジョンと計画が明確にされている。 第三者
評価結果
4 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。 b
【コメント】
 「社会的養育推進計画」として10年スパンの中長期計画を策定している。計画の意義と目的は明瞭に示され、項目ごとに整理されているが、若干概念的・抽象的な部分もあり、数値目標も曖昧で工程表も無いなど、進捗評価や効果測定が実施しにくい。具体性の確保に加え、制度改定や社会状況の変化に呼応する形で柔軟に変更・修正していくことで、より実効性のある計画となる。
5 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。 b
【コメント】
 運営方針が明示され、重点事項を定めて項目ごとにまとめられている。ただ、具体的な期間や人数、あるいは数値の定めが明示される部分がある一方、「努める」「強化」「充実」といった抽象表現も多く、進捗状況の判断や成果を評価する際に明確さを欠く懸念がある。検討の余地を残す。
(2) 事業計画が適切に策定されている。
6 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。 b
【コメント】
 年末に各部門や係担当から出た評価結果がリーダー会議に上程され、協議・検討された結果を受けて管理者が素案を作成し、これを年度末の職員会議で再検討し、策定に至る。各部門での評価の仕方や度合い、また新たな提案が出やすいシステムについては要検討事項となる。
7 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。 b
【コメント】
 事業計画自体の保護者周知に関しては、ケースにより十分とは言い難い面もあるが、計画に沿った養育の結果となる発育状況については、写真や文章にて面会時や児童相談所を通して渡している。周知の拡大や周知方法の検討のほか、養育面以外の運営方針など、事業の中身に関して、分かりやすい資料の作成など理解を得やすい配慮や工夫が望まれる。
4 養育・支援の質の向上への組織的・計画的な取組
(1) 質の向上に向けた取組が組織的・計画的に行われている。 第三者
評価結果
8 養育・支援の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。 a
【コメント】
 支援内容の評価については、毎月のグループ会議での話合いの他、ケア会議を分散型にして、より詳細に検証が可能な形とした。これにより個々の成長にマッチした的確な養育とその向上・改善に繋げている。支援内容全般については、第三者評価による評価基準を用い、受審の無い年も自己評価を実施している。
9 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。 b
【コメント】
 各部門や委員会からの評価を重視し、これを必ずリーダー会議に挙げて再検討することで課題が明確になっている。さらに、職員会議で全職員が共有することで、ブレのない支援が提供可能となっている。一方で、改善計画や工程表がないため、優先事項等が不明瞭であり、この点で課題を残す。
Ⅱ 施設の運営管理
1 施設長の責任とリーダーシップ
(1) 施設長の責任が明確にされている。 第三者
評価結果
10 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。 a
【コメント】
 管理者は、毎月のリーダー会議や職員会議にて自らの考え方、方針とその確認を行っている。組織における業務分担や役割は文書化され明確にされている。管理者不在時の職務権限は主任に委任される。
11 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。 a
【コメント】
 法令等の把握に関しては、関連団体役員を務めることから法改正等の情報をいち早く入手できる立場にある。また、関連情報にあっては、毎月の職員会議で議題の項目として挙げ、周知している。法令に則った適切な支援に関しても、ケアミーティングで確認する手順となっている。
(2) 施設長のリーダーシップが発揮されている。
12 養育・支援の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。 a
【コメント】
 管理者は、部門ごとの会議に参加することで養育の現況を把握し、課題を共有する中で、特に安全と衛生面を重視した丁寧な支援を説いている。また、職員個々からの提案を尊重し、リーダー会議で内容を協議して実践に繋げ、支援の質の底上げを図っている。質の向上に向けた職員の研修への参加も、積極的に推奨している。
13 経営の改善や業務の実効性を高める取組に指導力を発揮している。 a
【コメント】
 管理者は、経営、運営全般を一手に担っている。各種加算を活用した人員配置、栄養士6名による栄養支援、男性保育士の複数採用など、独自の養育体制による支援充実を図っている。また、基幹的職員と各リーダーによる部門ごとの職員面談により、業務とメンタル両面で職員をサポートするなど、職場環境の改善と業務の実効性向上を手掛けている。
2 福祉人材の確保・育成
(1) 福祉人材の確保・育成計画、人事管理の体制が整備されている。 第三者
評価結果
14 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。 a
【コメント】
 取得可能な加算を活用し、職員を増員してきた。求人では、ハローワークや折込み広告のほか、大学公認のナビを用いた方法で効果を挙げている。職員の定着に向けては、スキルアップ支援という独自の制度を用い、栄養士が管理栄養士資格、看護師が保育士資格といった支援の幅を広げる資格取得を後押ししている。ただ、人材確保や人員体制に関する具体的な計画があって、それを基に実施されている訳ではなく、現時点で最善最適と思われる方策を実行している。
15 総合的な人事管理が行われている。 b
【コメント】
 現時点で人事考課は実施していない。よって、昇進昇格等の明確な人事基準はなく、業務内容の評価や業務への貢献度等は個々に明らかにされてはいない。処遇水準に関しては、国の処遇改善を適用して実施している。職員個々の経験年数や階級による職責を明確にするため、キャリアパスの導入が求められる。
(2) 職員の就業状況に配慮がなされている。
16 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。 a
【コメント】
 有給休暇や時間外勤務などのデータは記録され、管理者が確認して適正化がなされている。産休・育休明けの職員には、時短や夜勤免除といった配慮がなされている。管理者、基幹的職員、主任による職員全員の個別面接が行われ、ストレスチェックに替わるメンタルや業務上の相談を担っている。
(3) 職員の質の向上に向けた体制が確立されている。
17 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。 b
【コメント】
 「個人目標・自己評価シート」を用いて目標管理を行っている。施設としての目標を踏まえ、職員個々に目標を設定し、自己評価と上司の評価を行っている。これに対し、新任から上級まで階級ごとに面接による取組み状況の確認を実施している。目標管理にあたっては、経験年数や職種、階級により職責が異なるため、キャリアパスを策定し、適正な目標設定の下で実践していくことが望ましい。
18 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。 b
【コメント】
 積極的に外部研修に参加している。研修参加後は、職員会議で報告会を実施している。ただ、職員の研修に関して、その重要性は認識しつつも「施設運営目標」や事業計画に方針や方向性の記載はなく、研修計画についても確認できなかった。期待する職員像としては、現職種のスペシャリストと推察するが、計画的な職員育成に向けての再検討が求められる。
19 職員一人ひとりの教育・研修等の機会が確保されている。 b
【コメント】
 研修参加の機会は、職員ごとに確保されている。資格取得や業務上必要な研修、また外部の関連団体によるテーマ別や職種別など、様々な研修参加がなされている。欠けている点としては、担当者や期間を定めて目標設定から実践・評価まで組織的に実施するOJTのシステム、職員ごとにデータ化した研修履歴の作成、などが挙げられる。
(4) 実習生等の養育・支援に関わる専門職の研修・育成が適切に行われている。
20 実習生等の養育・支援に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。 b
【コメント】
 実習生に関しては、保育実習を中心に手順書に沿ってオリエンテーションから実地指導、評価まで実施されている。学校側との連絡調整も担当者が担っている。指導する側の職員について、研修などによるブラッシュアップを図り、指導体制の強化を進められたい。
3 運営の透明性の確保
(1) 運営の透明性を確保するための取組が行われている。 第三者
評価結果
21 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。 a
【コメント】
 ホームページ上に事業内容、決算、事業計画など、様々な情報が開示されている。苦情に関しては、件数が掲載されているが内容については未公開となっている。広報誌は発行されていない。事業所の性格上、広報活動ついては必要かつ十分であると言える。
22 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。 a
【コメント】
 「経理規程」に事務上のルールが定められ、これに則って執行されている。税理士である法人監事が期中監査を実施し、また定期的に来所して財務上のアドバイスを行っている。指導監査としては、年1回愛知県、3年に1度小牧市が実施している。直近の監査結果は良好であった。経営の透明性という面では、一定のレベルは確保されている。
4 地域との交流、地域貢献
(1) 地域との関係が適切に確保されている。 第三者
評価結果
23 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。 b
【コメント】
 日々の散歩や外出などにより、日常的に地域との接点は欠かせない面がある一方、イベントや地域活動といった面での交流はなされていない。基本計画や方針の中には、地域との関わりについて触れた部分は見当たらず、運営上力点を置いている事項ではないと推察される。事業所の性格上、制限もあるが、地域の社会資源である以上、地域交流に関しては今一歩踏み出してもらいたい。
24 ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。 a
【コメント】
 ボランティアに関しては、不審者の案件以降に受入れに関するルール作りを行い、関連領域である保育・看護・医療・福祉に限定して受け入れている。定期的に美容師のボランティアが来所しており、OT(作業療法士)資格のあるボランティアはコロナ禍で途絶えている。事業計画には、受入れ団体名や期間等の予定が掲載されている。
(2) 関係機関との連携が確保されている。
25 施設として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。 a
【コメント】
 児童相談所をはじめ、保健所や医療機関などと緊密に連携がなされている。特に児童相談所とは定期的に連絡会が実施されてきたが、県内の全ての児童相談所に保健師が配置されたことで、一層関係性を増している。小牧養協、県施設長会など、関係団体等の定期会合にも参加し、情報の共有と共通課題の協議を行っている。
(3) 地域の福祉向上のための取組を行っている。
26 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。 b
【コメント】
 所属団体や関連団体との会合等を通じて地域のニーズや要望を把握している。地域向けの様々な養育支援を実施するが、育児相談に関しては事業化されていないため、検討の余地を残す。
27 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。 a
【コメント】
 一時保護やショートステイを通して地域の「欠養護」のニーズに応えている。また、育児用品の貸し出し事業や里親向け養育体験事業といった地域支援の他、事業所の専門性の地域還元としてアウトリーチ型の子育て支援業務を実施している。このように、地域の子育て対応の拠点として、その存在価値をアピールしている。
Ⅲ 適切な養育・支援の実施
1 子ども本位の養育・支援
(1) 子どもを尊重する姿勢が明示されている。 第三者
評価結果
28 子どもを尊重した養育・支援の実施について共通の理解をもつための取組を行っている。 b
【コメント】
 「乳児院養育指針」の内容に沿って養育がなされている。全国乳児福祉協議会に加入しており、自立支援計画については3ヶ月に1回、確認し見直している。チェックリストについては10月と11月に実施している。子どもたちへの人権配慮については、毎日確認がされている。養育指針も含め、全国乳児福祉協議会の資料などを学習していくと、さらに良い支援を行っていける。
29 子どものプライバシー保護に配慮した養育・支援が行われている。 a
【コメント】
 権利侵害については、職員と子どもと1対1の場面もあるが、広域通報システムにより通報が先であり、その後園長から主任へと報告すようにルール化されている。職員同士でも報告し合って、職員の問題行動を相互に止められるようにしている。
(2) 養育・支援の実施に関する説明と同意(自己決定)が適切に行われている。
30 保護者等に対して養育・支援の利用に必要な情報を積極的に提供している。 b
【コメント】
 入所時に説明する書面を一括して準備しており、情報提供は適切に行っている。また、希望があれば、見学をしてから入所してもらうようにもしている。今後も適切に行っていくためにも、定期的な入所説明用書面の見直しを図られたい。
31 養育・支援の開始・過程において保護者等にわかりやすく説明している。 b
【コメント】
 あらかじめ散髪などのチェックを児童相談所に依頼したり、子どもの保護者への配慮が困難な事例については、児童相談所に判断を仰いで業務連携を行っている。ただ、意思決定が困難な保護者などへの配慮について、ルール化したものを明文化していく必要がある。
32 養育・支援の内容や措置変更、地域・家庭への移行等にあたり養育・支援の継続性に配慮した対応を行っている。 b
【コメント】
 児童相談所の援助方針及び許可範囲に基づき情報提供し、繋ぎや慣れてもらう交流時間を設けるなどの配慮を行っている。施設を退所した場合の保護者等への、その後の相談方法や担当者について説明を行い、その内容を記載した文書を作成して、交付する必要がある。
(3) 子どもの満足の向上に努めている。
33 子どもの満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。 b
【コメント】
 毎月行っているケアミーティングで、満足感を含めた子どもの様子について情報共有を行っている。ケアミーティングでは、報告とともに検討会も行われている。定期的な保護者等の満足感などを、より積極的に報告していくと、より一層確固としたものになる。また、子どもの満足感などを集約していく上で、担当者を決めておいたほうが運用がしやすくなる。
(4) 保護者等が意見等を述べやすい体制が確保されている。
34 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。 a
【コメント】
 苦情解決体制については、平成13年1月から整備されており、その仕組みを分かりやすく説明した掲示物の掲示も行われている。また、保護者へは、苦情解決に関する資料の配付もされている。さらに、プライバシーに配慮した公表も行われており、適正に苦情解決体制が運用されている。
35 保護者等が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。 a
【コメント】
 カレンダーが休日であっても、窓口を開けて職員が交代で対応している。保護者等が必要を感じた時に、すぐに申し述べできるように年中通常の体制として窓口を開けている。入所時には、このことを文書によって説明し理解してもらっている。
36 保護者等からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。 b
【コメント】
 保護者などから受ける相談や意見に対して、常に傾聴の姿勢で臨んでいる。受けた意見や相談に対しても、迅速に対応している。今後は、これまでの業務状況を踏まえて、対応策の検討方法等を定めたマニュアルにより明文化を図られたい。
(5) 安心・安全な養育・支援の実施のための組織的な取組が行われている。
37 安心・安全な養育・支援の実施を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。 b
【コメント】
 ヒヤリハットやインシデント、アクシデントに対する報告は、毎月集計した上で職員会議に臨んでいる。職員用の申送り事項の冊子「大切なお知らせ」を今後も確認実行していくことに加えて、リスクマネジメント体制を明確化するために、フローチャート等によるリスク管理の流れを、状況に応じて原因分析を踏まえた形で明文化していくことを進められたい。
38 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。 a
【コメント】
 「看護マニュアル」により、感染症拡大防止のための隔離等、スマートフォンでPDFを見ることができるようになっている。コロナ対策やインフルエンザ対策なども随時改善している。マニュアルの内容を継続的に実行しいていくことは、何より大切なことである。
39 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。 b
【コメント】
 基本的な災害対策や災害体制は確立されている。非常災害時の備蓄は7日分用意し、その他の備品としてカセットガスコンロやプロパンボンベなどの機材も用意されている。今後は乳児院相互に災害時の共助を行うなど、確認実践やBCP(事業継続計画)の策定を行われたい。
2 養育・支援の質の確保
(1) 養育・支援の標準的な実施方法が確立している。 第三者
評価結果
40 養育・支援について標準的な実施方法が文書化され養育・支援が実施されている。 b
【コメント】
 職員の入職時には、「乳児院養育指針」を全員に配付している。この内容から乳児院における必要な業務をすべて理解・掌握できる。これを基本にして個別支援計画と連動させたり、「業務マニュアル」に反映させ、養育のスキームやその方法、留意事項をまとめている。権利擁護については、さらに追記をする必要がある。
41 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。 b
【コメント】
 標準的な実施方法が記載されたマニュアル等について、職員から見直し提案があれば、都度見直しを行ってブラッシュアップしている。子どもによることなく、どのような子どもであっても支援できるマニュアルの確立が求められる中で、見直しの時期やその方法について明文化していくことが必要となる。
(2) 適切なアセスメントにより自立支援計画が策定されている。
42 アセスメントにもとづく個別的な自立支援計画を適切に策定している。 b
【コメント】
 「アセスメントシート」はオリジナルのものを策定し、これを基にして個別支援計画を作成している。この間パソコンを使用したソフトウェアやネットワークを立ち上げており、このICT化されたシステムにオリジナルの「アセスメントシート」をリンクさせて活用できれば、さらに使いやすいものとなる。
43 定期的に自立支援計画の評価・見直しを行っている。 b
【コメント】
 個別自立支援計画については、見直しも適正に行われている。内容的には個別に対応している担当職員を中心に取りまとめられている。強いて言えば、効率化とネットワーク化のために導入したパソコンシステムを使い、てソフトウェアを一層活用することが望ましい。
(3) 養育・支援の実施の記録が適切に行われている。
44 子どもに関する養育・支援の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。 a
【コメント】
 情報共有や情報伝達は重要なものであるとの認識の下、職員同士の情報共有も把握できるようになっている。マニュアルで記録方法等の指導も行い、情報の確認状況をトリプルチェックしている。通院記録や「ヒヤリハット報告書」は、印刷して重要事項を確認している。必要事項の漏れがないよう、少しずつ様式等をブラッシュアップしていく予定である。
45 子どもに関する記録の管理体制が確立している。 b
【コメント】
 記録や情報の管理体制については、園長を責任者とし、新人教育で記録管理や個人情報保護の観点を理解させている。入職当時に行った教育や研修内容だけでは昨今のデジタルツールやネットワークツールの進歩に追従していけないため、定期的に情報管理体制について教育研修を行っていく必要がある。
内容評価基準(22項目)
A-1 子どもの権利擁護、最善の利益に向けた養育・支援
(1) 子どもの権利擁護 第三者
評価結果
A1 子どもの権利擁護に関する取組が徹底されている。 a
【コメント】
 「乳児院養育指針」にある「乳児院倫理綱領」や「より適切なかかわりをするためのチェックポイント」、権利擁護に関する文書等を定期的に確認し、振返りを行って一層の理解を深めている。これらの取組みを、今後も継続して実施していくことを願いたい。
(2) 被措置児童等虐待の防止等
A2 子どもに対する不適切なかかわりの防止と早期発見に取り組んでいる。 a
【コメント】
 「禁止言動等一覧表」を作成して活用している。不適切な関りを防止し、早期発見に役立てている。ヒヤリハットやアクシデントの集計、会議等での事例検討を行っている。新規職員の採用時に「オレンジノート」等を配付し、被措置児童等虐待の届出通告制度等について周知している。今後は、入職時のみならず、定期的な取組みとする予定である。
A-2 養育・支援の質の確保
(1) 養育・支援の基本 第三者
評価結果
A3 子どものこころによりそいながら、子どもとの愛着関係を育んでいる。 a
【コメント】
 個別の担当制により、担当する子どものいる部屋で勤務することができるよう、勤務体制を整えている。また、誕生日会や保育等でしっかりと関りを持てるようにしている。職員体制や時間帯によっては十分に関りが持てないこともあるが、職員配置に余裕がある時には少しの時間でも関りが持てるように配慮している。
A4 子どもの生活体験に配慮し、子どもの発達を支援する環境を整えている。 a
【コメント】
 子どもそれぞれの発達状況に合わせ、日中は2ヶ所のグループホームと本館に分かれて生活できるように配慮している。職員においても、それぞれの子どもの発達状況や入所理由などを情報共有している。日中の支援においても、玩具に飽きないように、発達に応じた使い廻しの調整をして対応している。
(2) 食生活
A5 乳幼児に対して適切な授乳を行っている。 b
【コメント】
 授乳については、「進行予定表」により、子どもそれぞれに合わせた量の算出を行い、乳頭サイズや温度、飲みやすい時間等の見極めを、その時々の状況を踏まえて実施している。ミルク量も記録管理し、進行状況を適宜把握できるようにしている。抱っこ授乳を基本にしているが、職員の状況によってはできないときもあり、今後の課題となっている。
A6 離乳食を進めるに際して十分な配慮を行っている。 b
【コメント】
 栄養士、養育者間の情報共有や子ども自身の成長段階に応じて、細かな食事形態により食事提供を行っている。加えて、旬の食材の利用や、月齢による段階的な食材種類の増加も積極的に行っている。食事形態については、病気等による臨機応変な対応が必要な場合、時間を待たずに行うことが難しくなっており、少しずつでも改善を試みられたい。また、完食に捉われないよう、職員間の引継ぎを適切に行って行く必要がある。
A7 食事がおいしく楽しく食べられるよう工夫している。 a
【コメント】
 発育状況や体調なども考慮して、食事を提供している。行事食やお弁当メニュー、食育活動により、季節の食べ物を楽しめるように工夫している。今後も継続して、子どもの気持ちの状況に応じつつ、ゆとりを持った食事提供を心がけられたい。
A8 栄養管理に十分な注意を払っている。 a
【コメント】
 こども一人ひとりの成長に合わせ、バランスの取れた食事を毎日提供している。子どもに人気のメニューや、季節の食材を使うことにも配慮している。アレルギー児には除去食を提供し、食事が他児と混在しないようにトレイやスプーン等を専用にしている。食育活動の一環で、厨房に入って調理をしているところを実際に子どもに見せることを計画している。
(3) 日常生活等の支援
A9 気候や場面、発達に応じた清潔な衣類を用意し、適切な衣類管理を行っている。 b
【コメント】
 気候や場面、発達状況に応じて個別に衣類を選べることができるように配慮している。月齢や発達段階に応じ、個別の引き出しから子どもが好きな衣類を選択できるようにもしている。汚れてからの着替えが、すぐにできるように配慮している。素材を重視して、子どもの服選びを職員自身が意識的に行うという方針や、トレーニングパンツ(リハビリパンツ)等の衛生用品の個別化等、管理にあたっての環境面の整備が待たれる。
A10 乳幼児が快適に十分な睡眠をとれるよう取り組んでいる。 b
【コメント】
 温度調節や明るさ等、部屋の環境を整備し、15分ごとに健康チェックを行って子どもの安全を確保している。ベッドの種類も、子ども一人ひとりに合ったものを使用している。人形やタオルも、子どもそれぞれが安心できるものを用意している。ガーゼの使用や、ベット柵への衝突を避けるようにガードをつけるなどの工夫もある。敷布団等の寝具類を更新し、衛生管理しやすく軽くて素材の良い物にすることが望ましい。
A11 快適な入浴・沐浴ができるようにしている。 b
【コメント】
 グループホームの入浴は、家庭に近い形で行われている。しかし、本館では浴槽が深すぎたり、一人の職員が順番に複数の子どもを入浴させたりするので、子ども一人ひとりのゆとりある入浴とは言い難い。浴槽の深さを変えるようなことは、簡易でもよいので早急に対応されたい。
A12 乳幼児が排泄への意識を持てるように工夫している。 b
【コメント】
 グループホームでは、トイレトレーニングができる環境が整っている。おむつ交換時の声掛けも、適切に行われている。子ども自身が排泄への関心を持てるよう、絵本やシールを活用している。職員が子どもの排泄時のサインに気付けるようにしていくことが、常々課題となっている。
A13 発達段階に応じて乳幼児が楽しく遊べるように工夫している。 b
【コメント】
 子どもの年齢に合った玩具を用意し、選択できるように配慮している。戸外に出かけて、幅広く様々なものに触れて興味や可能性を広げられるようにも配慮している。子どもが飽きないように、玩具の定期的な交換を適切に行っていくことが望ましい。行事などがあれば、子どもと一緒に制作を行い、自然物を使った造形等の工夫もしている。
(4) 健康
A14 一人ひとりの乳幼児の健康を管理し、異常がある場合には適切に対応している。 a
【コメント】
 個別のカルテや申送りを利用して、全ての子どもの健康状態の把握ができるように徹底している。公休日や出勤前にも、情報ネットワークを使って子どもの様子の確認を行っている。アレルギー食や病児食についての進行状況や観察等はファイリングされた記録により確認し、嘱託医との連携もすぐに行えるようにしている。カルテが電子化され、申送りや記入等の漏れを減らすために、これまで以上に注意を払っている。
A15 病・虚弱児等の健康管理について、日常生活上で適切な対応策をとっている。 b
【コメント】
 病児や虚弱児等に対しての「服薬管理表」があり、混乱なく管理できている。リハビリ等の内容をタブレット端末などで動画撮影し、活用できるように工夫している。動画撮影を活用する体制を作ったものの、職員によって活用状態にばらつきがあり、平準化することが望まれる。動画撮影が平準化されれば、担当場所以外の状況も把握できるようになる。
(5) 心理的ケア
A16 乳幼児と保護者等に必要な心理的支援を行っている。 b
【コメント】
 保護者対応の窓口を一つにして、統一した対応ができるように配慮している。個別担当制をとり、愛着関係の形成に一層の配慮が行き届くように工夫している。必要に応じて外部機関と連携し、専門的な心理ケアをしている。職員体制によっては、必ずしも担当児のいる部屋に居られる勤務状況にないので、人員増も見据えた人員体制を整えていきたいとの現場の意向がある。
(6) 親子関係の再構築支援等
A17 施設は家族との信頼関係づくりに取り組み、家族からの相談に応じる体制を確立している。 b
【コメント】
 保護者の養育スキルを確認しながら、その都度養育のための技法を伝えている。保護者と子どもとの交流時には、子どもの様子を丁寧に伝えて、子どもとの交流が円滑に進むように配慮している。児童相談所にも、毎月子どもの様子を報告している。面会時の記録なども適切に残し、保護者と子どもの間での信頼関係の構築を行っている。精神疾患のある保護者等の場合には、心理士等の専門職員がいると更に配慮の行き届いたものとなる。
A18 親子関係再構築等のため、家族への支援に積極的に取り組んでいる。 b
【コメント】
 入所時のアセスメントを作成し、その後の支援につなげている。保護者と子どもの交流時には、その様子を随時児童相談所に伝えて情報共有し、保護者の声に耳を傾けて不安を軽減させている。必要に応じて、面談や電話対応等を行っている。家庭復帰に向けた養育技法の伝達には、設備が不十分なため調理や宿泊ができず、不備を感じている。
(7) 養育・支援の継続性とアフターケア
A19 退所後、子どもが安定した生活を送ることができるよう取り組んでいる。 b
【コメント】
 児童相談所と相談して、退園先に応じた慣らし保育を実施しながら、同時に心のケアを行っている。退所後の生活に向けて、子どもの特性や心身の状態の資料もまとめて情報共有を怠りなく行っている。障害児入所支援施設や児童養護施設等への措置変更となる子どもにおいては、慣らし保育の回数等をケースごとに検討する必要がある。
(8) 継続的な里親支援の体制整備
A20 継続的な里親支援の体制を整備している。 a
【コメント】
 書面や電話等により、施設と里親、児童相談所等の関係機関との情報共有を行っている。対象となる子どもへの日々の心のケアを行っている。里親支援専門相談員を配置して、専任で継続的に里親を支援している。コロナ禍もあり、里親のレスパイトケアが減ってしまっていたが、コロナ感染症の5類移行に伴い、今後は増加が予想されている。
(9) 一時保護委託への対応
A21 一時保護委託を受ける体制が整備され、積極的に受け入れを行っている。 a
【コメント】
 一時保護については、児童相談所と連携を図り、マニュアルに沿ったアセスメントをするように努め、多くの職種の職員と情報共有を図り、一時保護の受入れを行っている。地域のニーズも高く、今後も、継続して受入れに努めて行く予定である。
A22 緊急一時保護委託を受ける体制が整備され、積極的に受け入れを行っている。 a
【コメント】
 緊急一時保護を行っていく上で、医療機関との連携を図り、観察室での感染症や潜伏期間等への対応にも努め、行き届いた配慮がなされている。看護師7名で24時間体制を作り、子どもたちや環境の整備を行っている。
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