| 第三者評価結果詳細 | ||
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| 共通評価基準(45項目)Ⅰ 治療・支援の基本方針と組織 | ||
| 1 理念・基本方針 | ||
| (1)理念、基本方針が確立・周知されている。 | 第三者 評価結果 |
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| ① | 1 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。 | a |
| 【コメント】 ・園訓に沿った学園運営方針には、子どもの処遇目標が掲げられ、法人・施設の開設目的、使命が明確に表されています。 ・子どもの個性の尊重、一人ひとりに即した治療と支援、社会的な自立を目指し健全な人格形成を図ることを基本方針、利用者の処遇目標の治療方針としており、これらは職員の行動基準となる指針になっています。職員の理解をさらに深めるために、具体的な表現による職員行動規範が策定されると申し分ありません。 ・理事長の年度当初の職員への訓示及び園長の職員会議、職員研修等での談話により、職員への理念の周知が図られています。 ・園訓や学園運営方針は、当園の子どもの特性等を考慮して施設内に掲示しないこととしていますが、子どもや保護者等へは、パンフレットや入園・通所のしおりを用いて丁寧な説明を行い周知しています。 ・園訓等には、子どもたちが内に秘めてとても大事にしている命の光を、子どもたち自身の力で、自然に輝かせることができるようにとの設立当初の考え方が込められています。 ・園訓等を施設内に掲示することで、子どもや保護者のみならず、見学者等にも施設の目的・使命について、理解してもらう機会として活用されることを期待します。 |
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| 2 経営状況の把握 | ||
| (1) 経営環境の変化等に適切に対応している。 | 第三者 評価結果 |
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| ① | 2 施設経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。 | b |
| 【コメント】 ・全国児童心理治療施設協議会や鹿児島県児童養護協議会に加入し、各種団体の報告資料や研修内容等から、社会福祉事業全体の動向の把握に努めています。 ・県の児童相談所や県内の児童養護施設等から提供される情報等を活用し、経営環境や課題の把握に努めています。 ・措置による施設という特性から、定員を充足するための手立てや年間利用者数等の見込みは立てにくく、経営分析、収支予測が難しい部分があります。 |
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| ② | 3 経営課題を明確にし、具体的な取組を進めている。 | b |
| 【コメント】 ・県内唯一の児童心理治療施設として開設から23年が経過し、組織体制や職員体制を随時見直しながら整備しています。経営の最大の課題は人材の育成・確保だと認識しています。 ・心理士・保育士資格保有者及び福祉職の確保が重要課題との認識があります。 ・経営状況については、理事会等で定期的に報告し、役員間での情報共有がなされています。 |
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| 3 事業計画の策定 | ||
| (1) 中・長期的なビジョンと計画が明確にされている。 | 第三者 評価結果 |
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| ① | 4 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。 | c |
| 【コメント】 ・中・長期計画として、通所機能の充実強化策や国の新しい社会的養育ビジョンに沿った小規模・多機能化等を将来に向けた検討課題としています。 ・当園は開設から23年を経過しており、組織体制や施設・設備、経営環境の変遷、職員 体制、人材育成等の現状分析と課題検討等を行い、中・長期の事業計画、収支計画を策定することが必要と思われます。 ・施設の高機能化・多機能化に向けて、心理治療的ケアニーズの高い子どもに対するケア体制の充実を図ることや、児童養護施設や里親のもとで暮らす子どもへの支援、外来相談機能の充実などの取り組みも期待されます。 |
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| ② | 5 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。 | b |
| 【コメント】 ・単年度事業計画は、治療・支援について、園訓、学園運営方針を実現するための処遇目 標となっており、実行可能な内容となっています。 ・単年度事業計画には、さらに質の高い治療・支援の提供や設備の充実、経営改善の取組、人材育成などについての改善・努力目標などを記載し、より具体的な取り組み目標を明記することが期待されます。 |
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| (2) 事業計画が適切に策定されている。 | ||
| ① | 6 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。 | b |
| 【コメント】 ・事業計画については、実施の2ヶ月前に職員会議で提案され、行事計画の作成は担当制とし、それぞれの計画案は園全体で協議のうえ策定しています。 ・行事の実施後は、職員会議で担当者の反省点や改善点、担当者以外の職員の意見による評価の高い点や改善の必要な点などを協議、総括して、次年度の計画に活かしています。 ・事業計画の策定にあたっては、年間行事等の改善策の検討だけでなく、質の高い治療・支援の提供や経営基盤の強化、人材育成、地域福祉の推進などの要素も盛り込み、職員参加のもとで作成されることを期待します。 |
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| ② | 7 事業計画は、子どもや保護者等に周知され、理解を促している。 | b |
| 【コメント】 ・園内での基本的な生活習慣、生活する力や心の安定を見い出す治療方針などについて、 イラストを使うなど工夫を凝らした分かりやすい資料を作成して説明しています。 ・園内での行事や子ども会で決まった日常生活で守るべきことなどは、子どもの生活棟に分かりやすい言葉の資料を作成し掲示されています。 ・基本的な運営方針については、子どもたちには子ども会で、保護者等へは行事等への参加の機会を捉えるなどして、説明しています。 |
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| 4 治療・支援の質の向上への組織的・計画的な取組 | ||
| (1) 質の向上に向けた取組が組織的・計画的に行われている。 | 第三者 評価結果 |
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| ① | 8 治療・支援の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。 | b |
| 【コメント】 ・治療・支援の質の向上への取組については、主に子どもの自立支援計画の見直しを通じて、組織的に行われています。 ・当園の子どもたちの治療・支援は、日頃の生活指導や「ちょいカン」(ミニカンファレンス)、心理療法をもとにしたカンファレンス、日々の職員間の申し送りを参考にしながら、支援計画を随時見直し、それらは組織的なPDCAサイクルに基づいた治療・支援の質の向上に関する取組となっています。 ・定期的な支援計画の作成の際には、子どもや家族、学校、児童相談所などそれぞれの目標を確認・共有する手順を踏まえて、アセスメントを見直し、治療的介入を修正する手順が取られています。 ・第三者評価基準に基づいて、毎年自己評価を行うとともに、定期的に第三者評価を受審しています。 |
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| ② | 9 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。 | c |
| 【コメント】 ・自己評価の結果は、職員に回覧し情報は共有されています。自己評価は職員参加のもとでは実施されておらず、改善計画や取組経過の記録は特にありません。 ・自己評価は、なるべく全職員参加のもとでの取組みが望まれます。取りまとめの際には、表面化した課題について、課題の内容と解決策、取組手法等を協議し、人員配置や予算編成の必要性などを明らかにし、単年度事業計画、中・長期計画に反映するなど、計画的に実施される仕組みの構築が期待されます。 |
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| Ⅱ 施設の運営管理 | ||
| 1 施設長の責任とリーダーシップ | ||
| (1) 施設長の責任が明確にされている。 | 第三者 評価結果 |
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| ① | 10 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。 | b |
| 【コメント】 ・園長の役割と責任は、管理運営規程、事務分掌表、就業規則、緊急・非常災害時マニュ アル等に文書化されており、職員会議等において、職員へ周知しています。 ・園長は、施設の運営・管理において、児童心理治療施設の果たすべき治療・支援の実現 に向けてリーダーシップを発揮しています。 ・園長は、職員の体調管理などに配慮しながら意思疎通を図ることに注力し、風通しの良い職場づくりに取組んでいます。 |
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| ② | 11 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。 | b |
| 【コメント】 ・園長は、全国経営者協議会研修を受講し、児童心理治療施設長会議等へ参加するなど、法令遵守の観点での経営に関する研修を受講しています。 ・職員に対しては、毎日の業務申し送り会議や毎月の職員会議等において、法令遵守等について指導を行っています。 |
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| (2) 施設長のリーダーシップが発揮されている。 | ||
| ① | 12 治療・支援の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。 | b |
| 【コメント】 ・園長は、各種会議や園の日常業務を通して、治療・支援の質に関する課題の把握に努めています。また、必要に応じて児童精神科医である理事長の意見や指導部・心理部と協議しながら、改善のための取組の方向性を職員に示し、指導力を発揮しています。 ・園内で開催される行事等には、園長も準備段階から積極的に参加しています。 ・園長は、治療・支援の質の向上について、職員の研修の充実を図るとともに、自己研鑽 に励み、福祉行政での経験を活かしながら専門性の向上に努めています。 |
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| ② | 13 経営の改善や業務の実効性を高める取組に指導力を発揮している。 | b |
| 【コメント】 ・園訓を柱に、基本方針にある子どもの最善の利益を実現するため、子ども一人ひとりの処遇担当者として、生活指導担当の児童指導員と心理指導担当の心理士をそれぞれ充てており、バランスのとれた心身の発達及びそれぞれの状態に即した治療と指導が行われています。 ・園長は、園訓等の理念の実現に向けた治療・支援に結びつくよう、専門資格の有資格者の確保のため関係機関、大学等への働きかけに尽力しています。 ・特に、心理担当職員については、基準を上回る人員配置等に配慮し、子どもとゆとりを持って接することができるよう、職員が働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。 |
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| 2 福祉人材の確保・育成 | ||
| (1) 福祉人材の確保・育成計画、人事管理の体制が整備されている。 | 第三者 評価結果 |
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| ① | 14 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。 | b |
| 【コメント】 ・人材確保は、経営上の最大課題と認識しています。特に、心理士、保育士等の有資格者や児童指導員等の確保については、将来の雇用につながるように大学に講師を派遣したり、実習生を受け入れたりしています。また、心理職養成大学や福祉系大学等に働きかけ、効果的な採用活動を実施しています。 ・心理職については人員配置基準を上回る有資格者を配置し、人員体制の充実に努めています。 ・園訓、学園運営方針に沿って、子ども一人ひとりの心身の発達、状態に即した治療と指導を実施するべく、子どもと向き合える体制づくりに努めています。 |
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| ② | 15 総合的な人事管理が行われている。 | b |
| 【コメント】 ・施設の期待する職員像については、園訓、学園運営方針に示されています。人事管理は行っていますが、職員処遇に関する人事基準や能力開発のための目標管理制度などの総合的な人事管理制度はありません。 ・園長は、毎日の申し送りなどの機会を捉え、職員とのコミュニケーションを図りながら、業務に関する意見・要望等を確認しています。 ・職員が自らの将来を描くことができるようなキャリアパスなどの仕組みはありません。 |
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| (2) 職員の就業状況に配慮がなされている。 | ||
| ① | 16 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。 | b |
| 【コメント】 ・入所施設で勤務体制はシフト制のため、指導主任を中心とした労務管理の責任体制を整えています。また、職員の力量も考慮しながら、勤務・休暇を割り当てるなど、働きやすい環境作りに努めています。 ・休暇取得は、職員の意向を汲みながら、余暇の有効活用ができるような勤務体制を作り、ワーク・ライフ・バランスに配慮するよう努めています。 ・園長は、日常業務の中で勤務等に関する意見・要望を把握するよう努めています。 ・各部長・総括主任などが、業務や生活における相談を受ける体制を作っています。特に職員相談窓口は設けておらず、園長室をいつでも相談できるように開放しています。 ・職員の心身の健康と安全確保のため、特にメンタルヘルスについては、定期的に面談を行う機会を設けるなど、さらなる相談しやすい体制の整備が期待されます。 |
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| (3) 職員の質の向上に向けた体制が確立されている。 | ||
| ① | 17 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。 | c |
| 【コメント】 ・期待する職員像は、園訓、学園運営方針に明示され、職員に周知されています。 ・園の方針として、子どもの治療・支援に重点を置いており、各職員の特性を活かしながら、園全体の円滑な業務運営を目指しています。職員の目標設定や目標管理の仕組みの構築への取組が明確になっていないとの認識があります。 ・日常の施設運営の中でコミュニケーションを円滑にするよう努めていますが、園長等に よる目標設定時や、目標達成後の確認を目的とした定期的な面接、仕組みはありません。 ・組織全体における治療・支援の質の向上や職員のモチベーションを高めるためにも、職員一人ひとりの目標管理の仕組みを検討することが期待されます。 |
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| ② | 18 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。 | b |
| 【コメント】 ・毎年度の研修計画は、治療の質の向上につながるように体系化して、年度当初に作られますが、職員の教育・研修に関する基本方針や育成計画等はありません。 ・職員は、年間を通じて何らかの研修を受講できるように計画されています。 ・県社会福祉協議会等から案内のある研修項目に対し、本人の希望、経験年数、昨年度の受講実績等を考慮して受講者を決めています。 ・入所者に発達障害の子どもが増えるなどの傾向があり、将来的に施設の職員として必要となる知識、技術や資格の習得に対する具体的な目標を設定し、体系的な研修計画を作成されることを期待します。 |
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| ③ | 19 職員一人ひとりの教育・研修等の機会が確保されている。 | b |
| 【コメント】 ・新任職員に対しては、入職後2ヶ月間の集中的な個別OJT研修が行われます。 ・職場は風通しが良く、経験豊かな職員等のサポートにより、日々起こるさまざまな出来事について、実際に対応することを通して、技術を習得させる仕組みをとっています。 ・心理職、児童指導員職の職員に対するスーパービジョンとして、県内2大学の教授により、現場指導又はズームによる定期研修が年2回行われます。 ・心理担当職員及び児童指導員が参加して、心療内科専門の医師による心理カウンセリングに関するスーパーバイズが行われています。 ・治療・支援の質の向上、職員の知識・技術の向上には、将来の人材育成を見据えた計画 的かつ体系的な研修への取組が期待されます。 |
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| (4) 実習生等の治療・支援に関わる専門職の研修・育成が適切に行われている。 | ||
| ① | 20 実習生等の治療・支援に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。 | b |
| 【コメント】 ・保育士等の福祉職及び大学の単位取得のための実習も受け入れており、学校側と連携して、実習内容のプログラムを整備しています。 ・臨床心理士の実習生を受入れ、専門職の研修・育成についてのマニュアルが整備されています。 ・社会福祉士資格取得のための指導者研修も令和7年度から受け入れる予定です。 |
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| 3 運営の透明性の確保 | ||
| (1) 運営の透明性を確保するための取組が行われている。 | 第三者 評価結果 |
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| ① | 21 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。 | b |
| 【コメント】 ・ホームページ、パンフレット等の活用により、園訓、運営方針及び治療・支援の内容が公開されています。ワムネットを活用することにより、事業計画、事業報告、予算、決算情報等が入手できるようになっています。 ・第三者評価を定期的に受審し、内容は全国社会福祉協議会のホームページで公開されています。 ・苦情や相談受付の体制については園のホームページで公開していますが、苦情の受付はありません。・地域住民や法人が会員登録する自然学園後援会の支援を受けており、その会員には学園だよりを年3回送付して情報発信しています。 |
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| ② | 22 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。 | b |
| 【コメント】 ・管理運営規程や経理規程により、施設における事務、経理、取引等に関するルール、職 務分掌と権限・責任が明確にされ、職員にも周知されています。 ・内部監査については、税理士及び児童養護施設長経験のある監事による監査が定期的に実施されています。 |
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| 4 地域との交流、地域貢献 | ||
| (1) 地域との関係が適切に確保されている。 | 第三者 評価結果 |
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| ① | 23 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。 | a |
| 【コメント】 ・子どもたちの治療・支援の一環として、地域住民とのふれあいの必要性、地域との連携についての基本的な考え方を事務概要、事業計画書等に明示しています。 ・総合環境療法を治療・支援の基本的な方針とし、地域とのつながりを重視しています。 その一環として、地域行事の夏祭りや高齢者とのグランドゴルフ大会などに子どもたちと職員が参加したり、学園の園内行事や夏祭りに地域の人を招待したりするなど地域との交流を大事にしています。 ・自治会等の集落役員と、隔月ごとに意見交換会を行うなど、地域の人々とのコミュニケーションを重要視していることが伺えます。 ・子どもたちの散髪や買い物、病院受診などは地元で行い、地域と日常的な関わりを持っており、社会参加の一つとして活用しています。 |
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| ② | 24 ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。 | b |
| 【コメント】 ・開かれた施設として、地域社会との積極的な交流、ボランティアの導入・育成について、基本的姿勢を業務概要、施設パンフレット等に明文化しています。 ・施設内に公立小中学校の分教室が設置されており、教育と治療の協働の重要性や本校と の交流の必要性など、基本姿勢について明文化しています。 ・ボランティアの受入について、基本姿勢や受入手続き等について記載したマニュアルが整備されています。 ・立地条件の影響もありボランティア来園の機会は少ないですが、例年、年末には郡山地区民生委員による環境整備のボランティア活動を受け入れています。 |
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| (2) 関係機関との連携が確保されている。 | ||
| ① | 25 施設として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。 | b |
| 【コメント】 ・児童相談所とは、年2回の養護状況調査により定期的に情報の共有が行われています。個々の子どもや保護者等の情報や処遇について、臨時的にケースワーカーとの協議も行っています。 ・毎日の申し送り会議、毎月の職員会議、セラピスト会議、児童指導員会議、隔月の各棟会議の開催により、職員間で必要な情報の共有が図られています。 ・子どもたちの家庭復帰に向けて、家族を含めた家庭での支援体制について、随時、行政機関や学校、支援機関とケース検討会議を行っています。 |
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| (3) 地域の福祉向上のための取組を行っている。 | ||
| ① | 26 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。 | b |
| 【コメント】 ・地元市の要保護児童対策協議会へ参加し、地域の福祉ニーズの把握に努めています。 ・心理担当部長・心理担当職員が地元の学校や県内2大学、関係機関へ出向いて研修会講師を担っています。また、専門的な知識・経験を活かし、地元中学校教諭の日常的な業務に対する助言・支援を行っています。 |
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| ② | 27 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。 | b |
| 【コメント】 ・県内で唯一の児童心理治療施設の専門性を活かして、児童に係る相談を受付けており、発達障害や不登校、引きこもりなどの子どもに関する相談を電話や面談により行っています。 ・園内には、地域交流スペースが設置されて、地域の行事や災害等の避難場所として指定を受け利用されています。 |
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| Ⅲ 適切な治療・支援の実施 | ||
| 1 子ども本位の治療・支援 | ||
| (1) 子どもを尊重する姿勢が明示されている。 | 第三者 評価結果 |
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| ① | 28 子どもを尊重した治療・支援の実施について共通の理解をもつための取組を行っている。 | a |
| 【コメント】 ・園訓を柱とした学園運営方針には、子どもの最善の利益のために、子どもの個性を尊重した治療と支援を実施することが明記されています。 ・職員は、子どもの意向を尊重し、心理的困難を抱え生きづらさを感じている子どもを幅広く受容する姿勢で子どもたちに接するという心構えを持つよう、職員への徹底周知に努めています。 ・子どもを尊重した治療・支援を実施するにあたり、心理士、児童指導員、保育士、医師、看護師の専門職の多職種や小中学校分教室教諭による合同カンファレンスを年1回行い、一人ひとりの子どもに合った適切な処遇を目指しています。 ・定期的な状況の把握・評価の仕組みではありませんが、毎日の申し送り等を通じて職員は情報を共有しています。また、定期的な支援計画の見直し、定例の専門職種の会議等を通じて、子どもの特性に応じた心身両面からの治療・日常生活の支援状況の確認、対応が行われています。 |
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| ② | 29 子どものプライバシー保護に配慮した治療・支援が行われている。 | b |
| 【コメント】 ・各棟に1室個室があり、他は2人部屋、4人部屋となっています。自傷・他害を予防するために、原則的に外から確認できるように室内にはカーテンなどの仕切りはありません。治療・支援の一環として集団での生活になじむ必要もあると思われ、低学年の子どもが多いことから、抵抗なく居住しているように感じられ、利用者アンケートからも不満等は出されていません。 ・子どもには、日常生活の中でお互いのプライバシーを配慮するよう指導しており、保護者には、イベント等への参加の機会を捉えて取組について説明をしています。 |
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| (2) 治療・支援の実施に関する説明と同意(自己決定)が適切に行われている。 | ||
| ① | 30 子どもや保護者等に対して治療・支援の利用に必要な情報を積極的に提供している。 | a |
| 【コメント】 ・園訓や基本方針、治療・支援内容、施設の特性を対外的に説明する資料として、パンフレットや「業務概要」資料が作成されています。パンフレットには、園の役割等が分かりやすく解説され、業務概要に園の特性や処遇目標等が紹介されています。 ・園内掲示板には年間行事の写真が貼られており、施設見学等の際用にパワーポイント資料も作成され、情報提供資料は必要に応じて適宜見直しています。 ・施設を利用予定の子どもや保護者等に対して、「入園のしおり」「つうしょのしおり」などを用いて、子どもの心身の状況に合わせて丁寧な説明に努めています。 ・ホームページでは、年間行事や園内生活等が紹介されています。 ・入園・通所希望者に限らず、福祉関係者等の見学にも対応しています。 |
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| ② | 31 治療・支援の開始・過程において子どもや保護者等にわかりやすく説明している。 | b |
| 【コメント】 ・入園・通所の治療・支援の開始時は、分かりやすい「入園のしおり」「つうしょのしおり」を配付のうえ、パワーポイントを用いて丁寧に説明しています。また、入所前の施設内見学により、丁寧な説明も行われています。 ・子どもや保護者等に対して、治療方針や治療・支援の過程を面談等で分かりやすく説明し、お互いに確認しながら十分に理解、納得のうえでの治療・支援に努めています。 ・治療・支援の一環として、「振り返り」の時間を随時設けており、職員は子どもたちの支援計画における課題の進捗状況などを話し合っています。 ・入園中の子どもたちは、日常生活の行動、決まりごとについて、職員のアドバイスを受けながら、最終的に各自の自己決定をすることとしています。 |
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| ③ | 32 治療・支援の内容や措置変更、地域・家庭への移行等にあたり治療・支援の継続性に配慮した対応を行っている。 | b |
| 【コメント】 ・治療・支援の内容の変更にあたっては、これまでの生活の様子、現状について、ケアファイルをもとに「振り返り」を実施し、日々の申し送りの中での様々なアドバイスを受けながら援助方針を作成します。具体的には、担当心理士と担当生活指導員が、本人、家族 等の面接の実施、児童相談所担当ケースワーカーや学校教員からの聴き取りにより、目標の確認や共有を行い、指導部長、心理部長との協議を経て作成しており、著しい変更が生じないよう配慮されています。 ・他の施設や地域、家庭への移行にあたっては、児童相談所をはじめとする関係機関とも協議し、治療・支援が滞ることのないよう処遇方針を立て、引継ぎを行うよう努めています。 ・引継文書については、主治医意見、看護サマリー等をもとに園内で検討し、児童相談所との協議を重ね、承認を得たうえで交付しています。 |
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| (3) 子どもの満足の向上に努めている。 | 第三者 評価結果 |
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| ① | 33 子どもの満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。 | b |
| 【コメント】 ・入所時に子どもの意向、目標を確認し、子どもとの面談により、入所後の園内生活についての「振り返り」を行っています。その後は、年2回の自立支援計画作成時に、子どもと保護者等の意向や目標などを確認しています。 ・その分析、検討の結果に基づいて作成された支援計画の短期援助方針に沿って、子どもにとってより良い生活環境が提供できるような支援に努めています。 ・子ども会には、職員が必ず参加し、子どもの満足を把握すると同時に意見・要望を把握することに努めています。把握した意見・要望は、職員全体で受け止め、迅速に対応するよう努めています。子ども会に参加できなかった子や、会合で話せない子どもにはカードを渡し、自由な意見を表出できるような工夫も行っています。 ・子どもの満足度の把握について、匿名でのアンケート調査の実施や担当職員以外の定期的な聴き取り調査などの手法を取りいれることの検討も期待されます。 |
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| (4) 子どもが意見等を述べやすい体制が確保されている。 | ||
| ① | 34 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。 | a |
| 【コメント】 ・苦情解決委員会規程に基づき、苦情解決責任者・担当者、第三者委員を設置するなど、苦情解決の体制が整備され、学園のホームページでも公開されています。さらに行政機関にも、苦情、要望などを申し出ることができること及び苦情申し出先を公開しています。 ・苦情や相談の受付については、苦情解決の仕組みを分かりやすく説明した掲示物を掲示しており、「入園のしおり」により子どもや保護者等に説明しています。 ・苦情受付箱は、子どもたちの入所棟に置かれていますが、近年苦情の受付はありません。 苦情受付がない状況についての公表も望まれます。 ・日常から子どものパニック等心身の変化に対しては、緊急時対応マニュアルに沿って、職員が適切な対応がとれるよう努めており、トラブル等への対応や解決に至る経緯等は、児童記録に記載されています。 |
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| ② | 35 子どもが相談や意見を述べやすい環境を整備し、子ども等に周知している。 | a |
| 【コメント】 ・子どもの困りごとや意見・要望については、複数の相談先があり相談相手を自由に選べることなどを、「入園のしおり」を用いて説明しています。面接室をはじめ相談できる部屋が充実しており、相談できる環境を整えています。 ・子ども会を毎月実施し、子どもたちの意見は職員全体で受け止め、把握し情報共有に努めています。 ・入園、通園の利用開始時は、それぞれの子どもに担当職員が付くことや、困りごとや意見・要望については、担当者以外にも相談相手を自由に選べることを説明しています。さらに職員以外にも相談できることを子ども会等で周知されると申し分ありません。 ・児童相談所のケースワーカーも適宜来園し、子どもから直接話を聞くなどして状況を把握しています。 |
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| ③ | 36 子どもからの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。 | b |
| 【コメント】 ・園内には、居室のほかに面接室や遊戯室、観察室、心理検査室、相談室などを子どもの悩み事相談等に適宜利用できる、相談しやすいスペースとして確保されています。 ・子どもたちが、小さな意見や疑問を持った場合、その意見や疑問を伝えられるようにとの配慮から居住棟の投函しやすい場所に、子どもの目線に配慮した、家の形をした「子どもお願いポスト」が設置され、活用されています。 ・毎月の子ども会には職員も参加し、子どもの意見は、職員全体で受け止め、その意見・要望をペーパーにまとめ、配付しています。 ・全体で扱えない個人的な対応が必要な場合は、子どもと担当職員が定期的な心理面接や外出、語り込みなどで個別の時間を確保して、意思疎通を図るように努めています。日常生活の中で、担当職員以外でも相談しやすい雰囲気の醸成に努めています。 ・相談等を受けた際の記録や対応策の検討等について定めたマニュアルを作成されること が期待されます。 |
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| (5) 安心・安全な治療・支援の実施のための組織的な取組が行われている。 | 第三者 評価結果 |
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| ① | 37 安心・安全な治療・支援の実施を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。 | b |
| 【コメント】 ・子どもたちのパニックや自傷行為、無断外出、緊急受診への対応等についてのマニュアルがあり、職員に周知されています。また、救急・救命関連の研修も実施しています。 ・事故処理簿を作成し、事故の情報を収集し共有するため、毎日の申し送り会や毎月の職員会議等で子どもの安全確保のための対策について話し合っています。 ・防災担当者は配置されていますが、リスクマネジメント委員会は設置されていません。定期的に安全確保の実施状況や実効性について、評価・見直しを行い職員の「危険への気付き」事故の未然防止を高めることも期待されます。 |
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| ② | 38 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。 | b |
| 【コメント】 ・感染症対応マニュアルに基づき、感染症が発生した場合の対応フロー図が整備されています。特に、感染症が多発しやすい時期に備えるため、看護師による職員への研修会が実施されています。 ・園内での感染症蔓延は、運営上大きな困難を来すことが予測されるため、感染症の予防策として、子どもや職員全員にインフルエンザ予防接種を園の負担で受けられるようにしています。 ・コロナウィルス、インフルエンザ等の感染症に関しては、これまで感染予防及び発生した際に組織的に適切な対応ができており、パンデミック等の混乱は生じていません。 |
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| ③ | 39 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。 | b |
| 【コメント】 ・災害時を想定した対応マニュアルが整備され、推進体制や各種の想定されるトラブルについて、事業継続計画(BCP)が定められています。 ・子ども及び職員の安否確認についてはルールを定め、安否確認シートを作成し、職員に周知しています。 ・食料及び医薬品、日用品等の備蓄リストが作成され、栄養士が消費期限をチェックして適正な管理に努めています。 |
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| 2 治療・支援の質の確保 | ||
| (1) 治療・支援の標準的な実施方法が確立している。 | 第三者 評価結果 |
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| ① | 40 治療・支援について標準的な実施方法が文書化され治療・支援が実施されている。 | b |
| 【コメント】 ・学園における心理治療について、治療方針が作成されており、治療目標や治療・支援の行動指針として「治療支援ガイドライン」が示されてます。 ・子どもの状況や必要な治療・支援等は個別に異なるため、柔軟に臨機応変に行われ、子どもたちに安全で安心な生活の場を提供するよう努めています。 ・子どもたちへの園内での日常生活の支援等について、対応する職員により支援の質に差異が生じないようにし、支援について一定の水準を維持することが必要です。開設から23年の間に対応してきた経験・事例を参考にして、支援の標準的な実施に関するマニュアルが作成されることを期待します。 |
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| ② | 41 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。 | b |
| 【コメント】 ・治療・支援の標準的な実施方法の検証・見直しの時期や方法については、明確に定められていませんが、不定期に実施されており、自立支援計画の内容や職員、子どもからの意見や提案が反映されています。 ・当園の開設以来の治療・支援の実績を、標準的対応事例としてまとめてマニュアル化することで、新任職員や経験の浅い職員の行動指針として利用できます。 ・標準的な実施方法には、基本的な相談・援助技術に関するものだけでなく、治療・支援の実施時の留意事項や設備等の業務手順などが含まれ、治療・支援全般にわたる内容を作成されることを期待します。 |
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| (2) 適切なアセスメントにより自立支援計画が策定されている。 | ||
| ① | 42 アセスメントにもとづく個別的な自立支援計画を適切に策定している。 | a |
| 【コメント】 ・自立支援計画作成については、作成方法、作成手順、責任者等が手順書により定められています。 ・支援計画案の作成にあたっては、随時行っているカンファレンスや日々の申し送りなどを参考にします。子どもたちの様子を観察し、見通しを立ててそれらを記述し、短期の援助方針を作成することとしています。 ・自立支援計画作成にあたっては、長期の援助方針を念頭に本人面接や家族面接を行い、本人や家族の意向を確認しています。また、担当心理士と担当生活指導員が協働して、児童相談所の担当ケースワーカーや学校の教員から収集した情報をもとに、本人との話し合いにより目標を確認しながら計画を作成するよう努めています。 |
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| ② | 43 定期的に自立支援計画の評価・見直しを行っている。 | a |
| 【コメント】 ・自立支援計画の見直しは、年2回定期的に行い、検討の際の手順、情報収集の対象、子どもの意向把握など、定められた手順に従い実施しています。 ・見直しによって変更した自立支援計画案の内容は、関係者からの情報収集のもとに子どもの目標を確認し共有したものとなっており、担当者が指導部長、心理部長と協議・面談を経て作成し、最終的に園長の決裁を得ています。 ・計画を緊急に変更する場合は、カンファレンス等を実施し、随時見直しています。今後手順書に緊急に変更する仕組みを明記されることが望まれます。 ・アセスメントによる児童記録、自立支援計画変更の経過、児童の生活指導記録、心理治療、家族支援記録などを参考に、自立支援計画の評価見直しにあたっては、治療・支援の目標を達成できていない内容や課題が明確にされています。 |
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| (3) 治療・支援の実施の記録が適切に行われている。 | ||
| ① | 44 子どもに関する治療・支援の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。 | a |
| 【コメント】 ・児童相談所からの措置通知書をもとに、学園所定の様式のフェイスシートや児童記録が作成されており、自立支援計画に基づく治療・支援を実施しています。カンファレンスや日々の申し送りなどを参考に計画が見直されていることは、生活の様子の記録、現状からの見立てなどの記載で確認できます。 ・子どもの生活場面におけるエピソードや特記事項は、所定様式の生活指導記録簿として保管されています。子どもの心理面接や家族面接の記録は、所定様式の心理治療記録や家族支援記録として保管されています。 ・施設における情報の流れなどは、治療支援ガイドラインにより明確にされています。また、必要な情報は生活記録簿等のネットワークシステムによる資料によって、職員が共通理解できるような仕組みが導入されています。 ・自立支援計画に沿った治療・支援の取り組みや、その結果としての子どもの状態の推移 が記録されています。また、自立支援計画を見直す際に、それまでの援助方針を総括したうえで、新たに短期援助方針を作成しています。 ・新たな援助方針による自立支援計画は、関係者からの情報をもとに目標を確認・共有し、 子どもの担当心理士と担当生活指導員が合議のもとで作成し、指導部長や心理部長と協議し園長の決裁を受けています。 |
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| ② | 45 子どもに関する記録の管理体制が確立している。 | b |
| 【コメント】 ・個人情報保護規程により、子どもの記録の保管に関する規定が定められています。 ・記録管理については、各部門の担当主任が責任者として設置されており、会議室に保管されています。施錠などによる情報漏えい対策の検討が望まれます。 ・記録等に係る個人情報の管理について、園長は職員会議等で注意喚起を行っています。 ・個人情報については、子どもや保護者等から、情報開示を求められる事例が多くなっており、情報提供に関する規定を再度検討し、個人情報の取扱い、情報漏えい等の対策を明確に定めておくことが期待されます。 |
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| 内容評価基準(20項目) | ||
| A-1 子どもの最善の利益に向けた治療・支援 | ||
| (1) 子どもの尊重と最善の利益の考慮 | 第三者 評価結果 |
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| ① | A1 一人ひとりの子どもの最善の利益を目指した治療・支援が、総合環境療法を踏まえた多職種連携の取り組みで実践されている。 | a |
| 【コメント】 ・治療支援ガイドラインが整備され、治療支援の基本的な考え方が明示されています。施設では日常生活、学校生活、個人心理治療、集団療法、家族支援、施設外での社会体験などを治療と結びつけ、施設での生活が治療の場という総合環境療法の立場をとっています。 ・自立支援計画は、生活のなかの治療という視点で、児童相談所からの援助方針や家族との関係、学校の様子、施設での生活の様子などを情報収集し、担当心理士と担当生活指導員が話し合って作成しています。 ・日々の報告として、1日2回、朝と夕方に申し送りを行い、子どもたちの1日の様子などの報告を行っています。施設では朝の申し送りを大切にしており、1時間かけて行っています。また、毎週月曜日に「ちょいカン」を開き、支援の在り方などのテーマを決めて話し合う機会を設けています。 ・心理治療担当として心理士が8名配置され、担当制をとっています。心理士は生活の場で心理的支援を行うだけでなく、子どもと1対1で遊びや話をする時間を設け、一人ひとりの悩みや不安を一緒に考える体制を整備しています。また、音楽や工作、スポーツ、調理などのグループ活動、LSTやSSTを通して治療・支援しています。 ・計画書は職員がいつでも閲覧し、活用できるようになっています。子どもに起こった気になる出来事は、記録システムの伝言板へ担当職員が書き込み、職員全員で情報を共有する環境を整備しています。 ・児童精神科医である理事長が毎週1回往診し、子どもたちは生活の場で診察を受けています。職員は、子どもたち一人ひとりの睡眠や日中活動の状況の他、気になることを1週間の記録として事前に報告しています。 ・重篤なケースの対応については、外部医療機関と学園の医師同士で相互に連絡しながら情報を共有し、必要に応じた対応を進めるなどの連携を取っています。 |
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| ② | A2 子どもと職員との間に信頼関係を構築し、生活体験を通して発達段階や課題を考慮した支援を行っている。 | b |
| 【コメント】 ・職員は、子どもたちの生活支援の目標を理解し、生活場面を丁寧に観察しています。子どもと一緒に生活を整えることで、信頼感や満足感を育んでいます。また、登校訓練や地域散策などの生活体験を通して、総合的な物事の捉え方や豊かな情操を育む支援を行っています。 ・日課は、子どもの状況に合わせて柔軟に対応し、問題解決のために他者の意見を聞き、SSTや集団療法を通じて対応方法を学んでいます。SSTは子どもの発達段階や課題に合わせ、分かりやすい言葉と絵を使って工夫されています。 |
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| ③ | A3 子どもの発達段階に応じて、さまざまな生活技術が身に付くよう支援している。 | b |
| 【コメント】 ・職員は、自立訓練として買い物やお金の計算を通じて、生活に必要なスキルを身につける支援を行っています。また、買い物ごっこやお小遣い帳を使って計算や金銭管理のシミュレーションを行い、自立訓練の準備をサポートしています。 ・電話応対の機会はなく、自分で電話をかけることで電話応対の方法を学んでいます。 ・インターネットについては、利用できる環境は整備されていますが、職員と一緒に利用することになっています。 |
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| ④ | A4 子どもに暴力・不適応行動などの行動上の問題があった場合には、適切に対応している。 | b |
| 【コメント】 ・緊急時の対応は、施設の体制で明示されています。衝動性の強い子どもには、一人部屋での生活を指示し、職員が交代で関わることで安全を確保しています。 ・行動がエスカレートする場合は、思春期対応病院と連携し、治療を行います。入所時には意見箱や苦情受付について説明し、子どもや保護者が意見を述べやすい環境を整えています。 |
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| (2) 子どもの意向への配慮や主体性の育成 | ||
| ① | A5 日常生活のあり方について、子ども自身が自分たちのこととして主体的に考えるよう支援している。 | b |
| 【コメント】 ・職員は、子どもたちが日常生活について主体的に考えられるように支援し、心理士は面接時に子どもの意思を尊重しながら一緒に考えています。 ・毎月の「子ども会」や男子棟・女子棟での話し合いを通じて、自己表現力、自立性、責任感を育む支援を行っていますが、子どもたちの個別の特性から主体的な改善活動は困難で、職員がリードしています。 ・学園の年間行事は、職員が企画して子どもたちと一緒に取り組んでいます。子どもたちの要望や意見は職員全体で把握し、合同カンファレンスや「ちょいカン」で確認した上で迅速に対応しています。 |
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| ② | A6 子どもの協調性を養い、他者と心地よく過ごすためのマナーや心遣いができるように支援している。 | b |
| 【コメント】 ・社会的ルールを習得するための外出や買い物の機会は、コロナ感染症の影響で中止していましたが、現在は機会が確保できるように支援しています。 ・心理士と児童指導員の2人体制で子どもに関わり、コミュニケーションが不得意な子どもたちのサポートを行っています。職員は、子どもの言葉に対応し、一緒に振り返る場を設けることを心がけています。 |
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| (3) 子どもの権利擁護・支援 | ||
| ① | A7 子どもの権利擁護に関する取り組みが徹底されている。 | b |
| 【コメント】 ・学園運営方針で、子どもを尊重した治療・支援の基本姿勢を明示し、施設内での共通理解を促進しています。 ・職員は、子どもの権利擁護に取り組むために独自のマニュアル整備が期待されています。また、職員は自己研鑽として児童自立支援施設のハンドブックを学習し、子どもの権利擁護の支援について学んでいます。 ・学園では、未成年後見制度の該当事例はありません。 |
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| ② | A8 子どもに対し、権利について正しく理解できるよう支援している。 | b |
| 【コメント】 ・権利ノートなどの資料は配布されていませんが、職員は日々の行事や生活の中で子どもの自己肯定感を育てる支援を行っています。子どもたちが権利を理解するための資料の準備が期待されます。 ・職員は日頃から子どもを注意深く見守り、暴力や差別、いじめについて相談しやすい環境を整えています。問題発生の予防として職員の配置や勤務形態に配慮しています。問題が発生した場合は、早期対応として安心できる場所で事実確認を行うことを職員に周知しています。 |
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| (4) 被措置児童虐待の防止等 | ||
| ① | A9 子どもに対する不適切なかかわりの防止と早期発見に取り組んでいる。 | b |
| 【コメント】 ・施設では、虐待防止マニュアルが整備され、子どもたちの人権の擁護と健全な支援が職員に周知されています。 ・職員は、不適切な関わりに気づいた場合、すぐに指導し、子どもたちが自分を守るための知識を伝えています。不適切な関わりを防ぐため、ヒヤリハット事例の共有と職員体制の見直しが行われています。 ・職員は、施設内虐待を「ありえないこと」と認識していますが、具体的な例と対応についての周知が望まれます。 |
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| A-2 生活・健康・学習支援 | ||
| (1) 食生活 | ||
| ① | A10 食事をおいしく楽しく食べられるよう工夫し、栄養管理にも十分な配慮を行っている。 | a |
| 【コメント】 ・子どもの嗜好や食に対する希望は定期的に調査され、栄養士が献立に反映させています。 ・子どもの体力に応じた食事量は医師に相談し、アレルギーに対応した食事も提供しています。季節に応じた行事や誕生会では特別な食事を提供し、季節を感じられるよう工夫されています。 ・職員は子どもと一緒に食事を摂り、食に対する知識や習慣を伝えています。 ・集団で食事が難しい子どもには、個別に対応し個室での食事を認めています。職員と一緒に調理を楽しむ機会も設けられ、「心の健康づくり」に役立っています。 |
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| (2) 衣生活 | ||
| ① | A11 子どもが衣習慣を習得し、衣服を通じて適切に自己表現できるように支援している。 | a |
| 【コメント】 ・職員は、子どもたちの成長に応じて適切な衣服を提供し、特定のニーズに配慮しています。衣服にこだわりのある子どもには、その意思を尊重しながら支援しています。 ・子ども自身で衣服を管理できるよう、整理整頓や洗濯のサポートを行い、ライフスキルトレーニングを通じて家事スキルの向上を目指しています。 ・衣服は子どもの好みに合わせて予算内で購入し、職員はTPОに合わせて服装を選べるように支援しています。 |
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| (3) 住生活 | ||
| ① | A12 居室等施設全体を、生活の場として安全性や快適さに配慮したものにしている。 | b |
| 【コメント】 ・施設では個室の数が限られており、すべての希望に応えられないことがあります。複数人部屋の場合、生活スペースの境界を明確にするよう職員が声かけを行い、意識を高めています。 ・男子棟・女子棟それぞれに共有スペースがあり、居室は子ども自身が管理し、共有スペースは職員が清潔さを保っています。 ・境界や階段下にはセンサーを設置し、人の往来を確認できるようにしています。また、学園の2つある出入り口には、防犯カメラが設置されています。 |
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| ② | A13 発達段階に応じて居室等の整理整頓、掃除等の習慣が定着するよう支援している。 | a |
| 【コメント】 ・職員は、子どもたちと一緒に生活環境を整え、子どもたちが良い習慣を身につける支援を行っています。達成したことを標語として共有の場に掲示し、子どもたちの意見を取り入れ、楽しみながら取り組めるよう工夫しています。 ・共有空間の掃除や洗濯は子どもたちと一緒に行い、中・高生は自分の時間に合わせて洗濯機を使用しています。 ・危険な物品は一括管理し、貸し出し記録を作成しています。居住スペースや共有スペースの軽度な破損や落書きは補修しています。 |
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| (4) 健康と安全 | ||
| ① | A14 発達段階に応じて、身体の健康(清潔、病気、事故等)について自己管理ができるよう支援している。 | b |
| 【コメント】 ・健康診断や定期的な身体測定を行い、子どもたちの健康状態を職員全体で把握しています。 ・職員は、子どもが自ら健康管理に注意を払えるよう、寝具や衣類の清潔を保つ行動を支援しています。また、限られた機会ではありますが、外出の際に交通ルールや注意点を教えています。 |
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| ② | A15 医療機関と連携して一人ひとりの子どもに対する心身の健康を管理するとともに、異常がある場合は適切に対応している。 | a |
| 【コメント】 ・職員は日頃から子どもを注意深く観察し、健康状態を把握しています。 ・児童精神科医でもある理事長が定期的に診察を行い、適切な治療支援を提供しています。 ・施設では、薬の管理や服薬手順が定められており、個々の処方箋に基づいて管理されています。地域の医療機関とも連携し、必要な医療対応を行っています。 ・職員は、子どもに受診や服薬の必要性を丁寧に説明し、保護者と健康状態や受診内容を共有しています。 |
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| (5) 性に関する支援等 | ||
| ① | A16 子どもの年齢・発達段階等に応じて、性をめぐる課題に関する支援等の機会を設けている。 | b |
| 【コメント】 ・施設として性に関する支援の基本方針は明確化されていませんが、必要に応じて個別に心理面接で相談を受けています。 ・性に課題のある子どもに対する支援は、心身への影響に配慮し、時期やタイミングを見極めながら対応しています。 ・施設看護師や心理職担当者が、性に対する正しい理解を促すための話を行い、日々の生活の中で適切な服装や距離について指導することにより、不適切な行動を予防しています。子どもが自分の体を大切にすることや自分自身を守れるようになることを支援しています。 |
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| (6) 学習支援、進路支援等 | ||
| ① | A17 学習環境の整備を行い、学力等に応じた学習支援に取り組み、「最善の利益」にかなった進路の自己決定ができるよう支援している。 | b |
| 【コメント】 ・施設の敷地内に小学校・中学校の分教室が設置され、特別支援学級の教職員が配置されています。施設職員による学習支援は行われていますが、集団授業に馴染めない子どもへの個別支援が不足しています。 ・施設と学校の間で十分な連絡が取れており、情報共有の場が設定されています。高校進学や家庭復帰については、子どもの不安を受け止めつつ、関係機関と連携してきめ細かな相談支援を行っています。 |
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| A-3 通所支援 | ||
| (1) 通所による支援 | ||
| ① | A18 施設の治療的機能である生活支援や心理的ケアなどにより、通所による支援を行っている。 | b |
| 【コメント】 ・「鹿児島自然学園 つうしょのしおり」で、通所を始める子どもやその保護者に園の情報を提供しています。 ・学習、グループワーク、面接など子どもの特性に応じた様々なプログラムを準備し、生活支援や心理的ケアを行っています。 ・施設の立地条件やコロナ禍の影響で通所支援が中止されていたときは、オンラインで支援を続けていました。通所支援が再開された現在は、来園を渋りがちな子どもたちの参加ツールとしてオンラインが活用されています。 ・通所支援は、入所体験や退所後の状況確認としても活用され、今後も在宅の子どもや家族への支援が期待されています。 |
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| A-4 支援の継続性とアフターケア | ||
| (1) 親子関係の再構築支援等 | ||
| ① | A19 施設は家族との信頼関係づくりに取り組み、家族からの相談に応じる体制を確立し、家族関係の再構築に向けて支援している。 | b |
| 【コメント】 ・施設の基本方針として、治療を本人の支援と家族支援を両輪とすることを明文化しています。 ・家族との信頼関係を構築するため、電話連絡や家庭訪問を行っています。一時帰省時には連絡ノートを通じて家族と職員が情報を共有し、信頼関係を深めています。 ・一時帰省後は、子どもの様子を注意深く観察し、家族からの不適切な関わりの有無を確認しています。 |
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| ② | A20 子どもが安定した生活を送ることができるよう退所後の支援を行っている。 | b |
| 【コメント】 ・退園後の支援は、地域の関係機関に引き継がれますが、必要に応じて協力しています。 ・退園者には、退園後も相談ができることを伝えており、電話での相談や、求めがあれば訪問・面接も行っています。 |
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