【1】第三者評価機関名 | (株)福祉工房 |
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評価調査者研修修了番号 | SK2021027 SK2022002 |
【2】種別 | 乳児院 | 定員 | 30(30)名 | |
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施設長氏名 | 須貝 隆 | 所在地 | 宮城県 | |
URL | https://scikujiin.or.jp/pages/35/ | |||
開設年月日 | 1955年12月01日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人仙台キリスト教育児院 | |
職員数 | 常勤職員 | 48名 | 非常勤職員 | 2名 |
有資格職員 | 家庭支援専門相談員 | 2名 | 心理療法士 | 1名 |
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保育士 | 30名 | 看護師 | 6名 | |
里親支援専門相談員 | 1名 | 栄養士 | 1名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | (イ)設備等 | ||
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(ウ) | (エ) | |||
【3】理念・基本方針 | (理念)キリスト教精神に基づき、社会福祉の向上にあたる。(仙台キリスト教育児院) (基本方針)養育方針:集団生活の中での個性の尊重 養育目標:健康でたくましく、情緒の豊かな子どもに |
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【4】施設の特徴的な取組 | 全国の乳児院に先駆けて「個別担当養育制」(入所から退所まで同一の養育者が担当する)と「小グループでの養育」(各ホームあたり6人まで)を進め、より家庭に近い環境の中で、ゆったりとした雰囲気で過ごせる乳児院にしている。 また2023年3月に改築工事を行い、上記の特徴は継承しつつ、「はとぽっぽの会」に専任の担当者を設けるとともにショートステイ専用の部屋を設けている。これによってより一層社会貢献に寄与するとともに、これまで専用の部屋がないために各部屋に入っていたショートステイ児の感染症対策にも対応できているものと思う。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2023年06月01日(契約日)~ 2023年11月27日(評価結果確定日) | |||
前回の受審時期 | 令和2年度 | |||
【6】総評 | ◇特に評価の高い点 〇「はとぽっぽの会」を通した地域との交流 園では以前から地域の未就園児童とその母親を対象に施設を開放してきました。この活動では、職員や園児、親子が共に遊ぶ場を提供しています。今年度からは、この取り組みをさらに強化し、専任職員を配置して、毎週水曜日のみだった開催を、フリー来館日として週二日程度増やしました。この会を通じて、地域の子育て支援と連携を強化しており、園の子どもたちも地域の大人や他の子どもたちとの交流から、発達に良い影響が期待されています。今後もこの活動を継続して積極的に展開していくことが予定されています。 〇子どもと職員との愛着関係の構築 園では小舎制と個別担当養育制を採用し、同じ職員ができるだけ子どもと関わる取り組みを行っています。部屋は畳が敷かれ、台所や浴室も完備され、一般の日本の家庭環境が再現されています。風呂は職員と一緒に入浴し、浴室内でコミュニケーションを取りながらおもちゃで遊びます。さらに、食事も部屋で職員と共に摂り、散歩にも一緒に出かけ、できる限り多くの時間を担当の職員と共に過ごすことで、子どもとの愛着関係を築く取り組みが行われています。 〇里親支援の体制 法人全体の取り組みであり、宮城県からの委託事業でもある『みやぎ里親支援センター けやき』を立ち上げ、他の組織と合同で里親委託の推進とともに里親への相談や訪問などの支援事業、里親制度の普及及び促進、里親への研修など包括的な里親委託の推進が行われています。また、同一法人内にある施設との積極的な連携も行い、今年度も複数の里親委託が行われています。 ◇改善を求められる点 〇中・長期計画の策定 前年度までの中期計画は、園の新築に伴う支援内容を中心に策定されていました。しかし、今年度以降の中期計画はまだ具体的な文書として作成されていません。方向性の概要は既に決まっており、それを基盤とした取り組みも開始されています。この方向性を職員全員で共有し、一致団結して取り組むためには、中期計画を速やかに文書化し、全職員に周知することが望まれます。 〇研修体系の整備 園では、全職員の必要な研修が確実に実施されています。また、研修の記録は正確に保持されており、研修の漏れがないように管理されています。隔月の園内勉強会では、職員同士で知識を共有し、必要に応じて外部講師を招待し、養育・支援の質向上を目指しています。しかし、これまでの研修は従来の方法や経験に基づいて進められていました。今後は、職員の更なる知識とスキルの向上を図るため、階層別や専門職別の研修内容を整備し、園全体の研修体系を明確にした上で、その方針を職員と共有していくことが望まれます。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 特に高い評価をいただいた「はとぽっぽの会」を通した地域との交流や、子どもと職員との愛着関係の構築については当施設としても特に力を入れている分野であり、うれしい事である。今後とも「はとぽっぽの会」などの社会貢献活動や、家庭的な雰囲気の中での子どもたちの養育については乳児院としても一層力をいれていきたいものと思っています。 改善を求められる点にあげられた中・長期計画の策定については、方向性としてはすでに出ているものと思われるので、その文書化と職員に対する周知に取り組んでいきたいと思います。また研修体系の整備については、これまでの研修は従来の方法や経験に基づいて実施されていたことから、職員のさらなる知識とスキルの向上を図るため、階層別や専門職別の研修内容を検討し実施してみたいと思います。 |