【1】第三者評価機関名 | (合)静岡評価センター |
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評価調査者研修修了番号 | SK2021147 SK2021149 |
【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 67名 | |
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施設長氏名 | 鈴木 啓一 | 所在地 | 静岡県 | |
URL | http://shizuoka-home.or.jp | |||
開設年月日 | 1907年04月05日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人 静岡ホーム | |
職員数 | 常勤職員 | 43名 | 非常勤職員 | 11名 |
有資格職員 | 社会福祉士 | 4名 | 児童指導員任用資格 | 9名 |
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保育士 | 27名 | 心理学専修 | 2名 | |
管理栄養士 | 1名 | 看護師 | 1名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 本体施設31室、地域小規模施設12室、分園型小規模施設12室 | (イ)設備等 | 食堂、厨房、学習室、図書室、職業指導・面会室、静養室 各1室 |
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(ウ) | 医務室・スヌーズレンルーム、面談室 各1室 / 実習生宿泊棟4室 | (エ) | 自活訓練(親子訓練)棟、学習棟、地域交流ホーム「楓ホール」各1棟 | |
【3】理念・基本方針 | 「自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ」 マタイによる福音書22章39節 「キリストの愛」と児童憲章、児童の権利に関する条約等を基本に、互いの和を求め、心を一つにして児童の幸せと権利擁護を図るため、「愛育の実践」に努める。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | (1) 学習支援「公文式学習」 子どもたち個々の能力に合わせた学習を提供し、学習習慣を身に付けさせながら、基礎学力の向上を図っている。 (2) 性教育 子どもたちが心と身体の成長について正しい知識を身に付け、自分も相手も大切にできる健やかな心を育むための支援を実施している。 (3) グループ心理療法 子どもたちの発達年齢に合わせ、スキンシップや集団遊び等を通じて愛着形成や自己肯定感・社会性の向上を図っている。 (4) 職業指導 小中学生を対象としたCCP(キャリア・カウンセリング・プログラム)や、中高生を対象とした職場体験等を実施している。 (5) 自活訓練 施設退所を控えた児童を対象に自活訓練棟で洗濯、調理体験、金銭管理等の自立に向け、子どもの能力に合わせた段階を設定し、訓練を実施している。 (6) クラブサークル活動 子どもの余暇活動の一環として、希望児童を対象にピアノ教室や手芸教室を実施している。 (7) ファミリーソーシャルワーク 月2回の週末及び夏季・冬季の一時帰省における保護者との面会・外出・外泊訓練に加え、様々な理由により親子交流がすすまなかったケースを対象としたペアレントトレーニングを親子訓練棟で実施している。 (8) ショートルフラン 保護者のいない児童、定期的な交流が見込めない児童等を中心にショートルフランを積極的に実施し、家庭体験を進めている。 (9) 実習生及びインターンシップ等の受け入れ 学生の施設実習やインターンシップ、自主実習等を積極的に受け入れ、児童養護施設の知識と魅力を発信し、実習経験が就労に結びつくよう対応することで、人材確保に努めている。 (10) 食育(もぐもぐクラブ) 子どもと共にメニューを決め(味付けや具材)買い物、調理を実施し、食に対する興味関心を高めている。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2024年05月15日(契約日)~ 2025年01月29日(評価結果確定日) | |||
前回の受審時期 | 令和3年度 | |||
【6】総評 | ◇特に評価が高い点 ◆「静岡ホーム事業計画~子ども版~」の作成 今年度からの取組みとして、子どもにふりがな付の「事業計画~子ども版~」を配付している。施設の子どものイラストをカラーで掲載し、基本方針を「職員の願い」に置き換えて子どもにわかりやすい工夫を行っている。「どんなことをして守ってくれるのか」など、子どもや保護者の不安に寄り添った内容で、職員や施設長の思いや願いも込められた子ども向けの事業計画である。保護者にとっても施設への信頼や安心感が増すツールとなっている。 ◆ボトムアップ体制と職員の課題に取組む姿勢 自己評価や第三者評価で表出した改善点について、サービス向上推進会議で検討し職員全体で話し合い共有する仕組みがあり、PDCAサイクルが機能している。課題について原因や今後の予測も行い、予測から得た新たな気づきにも取り組んでいる。施設長は自ら子どもを気遣い思いに耳を傾け寄り添っている。また、施設長が職員を信頼して業務を任せることで、職員同士の協力体制の強化につながっている。 ◆子ども一人ひとりの主体性を尊重した養育・支援 処遇対応職員と専門職員、関係機関と連携し、子どもとの日々の関わり、意見箱、子ども会議等の実践から、子どもの声を丁寧に受け取り記録するなど、充実した養育が行われている。この安心できる生活の営みにより自己肯定感が高められ、子ども自身の成長につながっている。 ◆家族支援に対する関係機関との連携 児童相談所と連携した親子関係再構築への取組みについては、親子面接や宿泊訓練等を実施することで親子関係が改善している状況がみられた。子ども自身の喜び、安心感につながる取り組みとして高く評価できる。 ◇改善が期待される点 ◆職員の就業状況の把握と改善 施設では職員の心身の健康維持と増進を図り、ゆとりある人員配置を行っている。相談窓口である施設長含め、「職員間で相談がしやすく、とても働きやすくなった」との職員の声を確認している。一方で、休憩時間や退職時の有給休暇の取り方、また勤務シフトを出すタイミングなどについては、職員に説明を行うなどの対応が求められる。 ◆地域支援に向けた支援体制の構築 子ども主体の専門性の高い養育・支援のあり方は、子育て不調にある地域の家庭への支援や対応にも十分に活用できる。親子関係の不調や児童虐待が増加していることから、児童家庭支援センターとしての事業を着実に進めていくことが求められる。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | サービス向上推進会議を中心に職員が一丸となって取り組んできた結果、多くの項目で高評価をいただくことが出来ました。施設の特徴的な取組や強みも改めて確認ができ、自信をもって磨きをかけていきたいと思います。 ヒアリングやアンケート調査のフィードバックにおいては、現場に寄り添った提言をいただきましたので、真摯に受け止め組織一丸となって取り組んでまいりたいと思います。 子どもたちにとってはもちろんのこと、職員にとっても安心安全な静岡ホームであり続けるよう努めてまいります。 |