| 【1】第三者評価機関名 | (公社)新潟県社会福祉士会 |
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| 評価調査者研修修了番号 | SK2021108 202104 S2022044 S2022047 |
| 【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 40名 | |
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| 施設長氏名 | 尾口 加奈子 | 所在地 | 新潟県 | |
| URL | http://niigatacaritas.or.jp/ | |||
| 開設年月日 | 2007年04月01日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人新潟カリタス会 | |
| 職員数 | 常勤職員 | 21名 | 非常勤職員 | 5名 |
| 有資格職員 | 社会福祉士 | 9名 | 保育士 | 7名 |
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| 公認心理師および臨床心理士 | 2名 | 栄養士 | 1名 | |
| 調理師 | 1名 |
| 施設設備の概要 | (ア)居室数 | 本園ABDEユニット(定員6~8名)150㎡、本園Cユニット180㎡ | (イ)設備等 | 本園多目的ユニット23㎡ |
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| (ウ) | 小規模グループケア施設虹の家16㎡ | (エ) | ||
| 【3】理念・基本方針 | (法人理念) 『あたえられた生命(いのち)を尊び、育み、人を生かす力となります。』 (新潟天使園理念) 児童憲章の理念とカトリックの精神に基づき、子ども一人ひとりが健やかに成長できるように人権を尊重しながら支援を行います また地域社会のニーズを把握し、関係機関と連携を図りながら貢献できるように福祉サービスの提供に努めます (法人基本方針) ・キリスト教的人間観を根幹として、愛の心で寄り添い、向き合います ・施設が安心、安全な生活の場となるよう、養育の専門性を高め、個々の最善の利益を追求し、家庭支援に努めます ・施設のもつ機能を活かし、地域社会への貢献につとめます (新潟天使園基本方針) 1.個の確立(自立心) 集団の中で一人ひとりの人格を大切にし、心身の発達段階に応じた基本的生活習慣を習得できるように支援します 2.社会性の確立(生きる力・自立支援) 自分も人も大切にすることに気づくことのできる子どもに育てます 3.信頼関係の確立(心の成長) 職員と子どもはキリスト教的愛と人間観に基づき、共に培います 4.地域社会における家庭や関係機関との連携(社会的養護) 地域と社会的養護の融合を図り、多様なニーズに対応する社会的養護の施設を目指します 5.支援内容の充実(福祉サービスの充実) 職員は資質を向上させるために、積極的に研修に参加する等自己の研鑽に努め、福祉サービスに対応できる能力を身につけます |
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| 【4】施設の特徴的な取組 | 子どもたちが安心安全な生活を送ることができるよう、日々の丁寧なお世話を基本とし、”おいしい、うれしい、たのしい”体験の提供と共有が生活の中で提供できるよう努めている。ケア担当、FSW、心理担当がチームとなり養育に取り組んでいる。 多機能化についても、地域子育て支援、里親支援、アフターケア(退所児支援)、入所児童の社会体験と地域支援センターを拠点とし、社会や人とつながる取り組みに力を入れている。 |
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| 【5】第三者評価の受審状況 | 2024年05月01日(契約日)~ 2024年12月29日(評価結果確定日) | |||
| 前回の受審時期 | 令和3年度 | |||
| 【6】総評 | 【特に良いと思う点】 〇子どもが社会とつながる機会を提供して、子どもの自立に向けてのきっかけを作る支援を行っている。 アルバイトや職場体験、資格の取得に向けて職員が情報収集を行い、「応援会議(子ども一人ひとりに対し、子どもの意見を尊重しながら今の生活や自立を考えるミーティング)」や日々の生活の中で、社会の仕組みやルールなどを伝えられるようにしている。しかし、近年アルバイトをできる子どもが減少してきており、施設として、小・中学生の頃から社会とつながる体験や活動を通して自己肯定感や自己有用感を育むことのできる機会が必要と感じていた。そこで令和6年度から施設独自の取り組みとして、社会体験「ぶるーむらぼ」を実施している。外部の社会体験に出る前に外部の方に協力してもらい園の見守りの中で子どもが社会とつながる機会を提供し、自立に向けて個々に合った就労や社会とのつながりが見つけられることを目指している。今年度は近隣のパン屋と連携してパンの袋詰めを行ったり、農家との連携で農業体験等を行ったり、挑戦と失敗ができることを保障しながら体験の幅を広げている。社会体験に参加するごとに施設独自の通貨で報酬を得るシステムもあり、働く体験の理解にもつなげている。 「ぶるーむらぼ」の名前の由来としては、一人ひとりが自分らしい花を咲かせられる、という願いが込められている。園長は、この取り組みを通して施設の子どもが社会に出る一歩のサポートをしていきたいと考えている。社会体験の場の開拓を始めたばかりであり、今後さらに積極的に開拓したいと考えている。 前回の第三者評価結果では、職場体験先の開拓に苦慮していたことから、子どもの状況を踏まえて施設独自で社会体験を積み重ねていけるよう注力して進めていることがうかがえた。 〇園の有する専門性を活かしながら、地域の福祉向上に向けて園の設備を活用して取り組んでいる。 地域との交流を進めており、施設が開催する「お楽しみ会」には地域の高齢者が来園している。災害時の避難者受け入れは行ってはいないものの、地域の防災訓練に参加するなどして連携を進めている。また、地区の児童・福祉関係の機関を訪ねそのニーズ把握を行い、地域支援センター「コミッテ」を活用して、地域向けや里親向けの講座、園長や心理職を中心とした講座を実施してているほか、今後は夏休み等の学習の場・居場所づくりの取り組みも検討している。地域の子育てにかかわる団体等の勉強会や会議の会場としても「コミッテ」を提供し、施設職員も参加するなど施設設備を活用した交流を行っている。 ○「子ども真ん中の支援」を充実させ、養育・支援の内容の改善に積極的に取り組んでいる。 養育支援マニュアルには、「安心安全な生活の保障と日々のお世話を大切にし、『子どもの声を聴く』ことを大切にする」と記載されている。社会的養護を必要とする子どもは、多くの場合、心の傷や深刻な生きづらさを抱えている。職員は、入所前には声を発せない状況や「どうせ言っても何も変わらない」と感じていた子どもに対し、ユニット化された家庭的な環境の中で大切にされる体験を重ねることで、安心感を得られるよう配慮し、意見を述べやすい雰囲気作りを日々心がけている。 加えて、ユニット間をフリー職員が行き来していることや、心理療法担当職員が心理療法を取り入れた面談を行っていること、子ども自身が自分たちの生活について主体的に考える「子ども会議」、一人ひとりの子どもを主体とした「応援会議」の実施により、担当職員だけでなく、心理職員やファミリーソーシャルワーカー(FSW)等の専門職や、他の話しやすい職員にも相談したり自分の考えを話すことができる「チーム養育」が定着してきている。 今回の第三者評価で実施した利用者アンケート(小学校4年生以上)でも、大半の子どもが「自分の気持ちや考えを話せる、話しやすい人がいる」「目標や将来について話を聞いてくれる」と回答しており職員との信頼関係が構築されていることがうかがえる。 また、子どもの心身や生活の状況を正確に把握し、アセスメントを通じて策定する自立支援計画は、昨年度から評価や見直しのプロセスを子ども参加型(主に中高生)とし、「応援会議」の中で実施している。子どもが日常生活、学校、家庭、将来などについて考えていることを誠実に聞き、大人(職員)との認識の違いがないか確認しながら一緒に考えることにより、子ども自身が自己を振り返り、自己覚知していく様子が見られると園長は話している。子ども参加型の自立支援計画の策定・評価・見直しは今年度で2年目を迎え、今後も子ども本来の成長力や回復力を促進するため、さらなる養育・支援内容の改善が期待される。 【特に改善が求められる点】 〇人材育成・定着に向けた職員の人事考課制度の確立に期待したい。 現在、人事考課制度が確立しておらず、指標を用いた職員評価の仕組みがないため、適切な評価が難しく、給与等に反映することができていない。また、経験年数の増加に伴い担当業務も増え、残業等が増加する傾向にある。このような状況により、結婚や出産などライフステージの変化に際し、仕事を継続できるか不安を抱える職員もいる。園長面談を通じて、職員のライフステージに応じた配慮を検討しているものの、施設および法人全体で職員の定着と評価を行うための仕組みづくりが望まれる。 〇園の取り組み内容について、職員へ周知するための工夫が望まれる。 施設の理念や基本方針、養育・支援の方法などについて、職員に周知ができるよう文章化したり、会議で検討したことを職員に伝えるように努めている。また、経営や運営に関しては、園長や各ユニットリーダー、事務職、栄養士などが参加する統括会議で話し合うことで、情報共有と理解の促進を図っている。しかし、全職員への周知が十分でなく、施設としても今後の継続課題と考えている。 また、今回の職員自己評価の結果と訪問調査での聞き取りから、地域との関わり方に関する文書の有無や、子どもの主体性を大切にする支援の考え方などについて、運営側と職員の理解に差があることがうかがえた。 施設でのさまざまな取り組みが施設全体の質の向上につながるためには、その内容について職員全体に理解を深めて取り組んでいくことが重要である。今後、施設の取り組み内容について全職員への周知方法を工夫していくことが望まれる。 |
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| 【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 前回の受審より職員の自己評価が良く、職員一人ひとりが日々の丁寧なケアを基本とした支援を実践的に取り組めていることが理解できた。課題の改善に取り組んできた点についても評価していただき、職員の今後の励みになると感じました。ご指摘頂いた点については、良い気づきとなりました。今後も、課題の改善及び運営、養育の質の向上を目指し、継続的に取り組んでまいります。 | |||