社会的養護施設第三者評価結果 検索

白百合パークハイム

【1】第三者評価機関名 (株)フィールズ
評価調査者研修修了番号 S2019027
S2021054
神機構-456


【2】種別 母子生活支援施設 定員 20世帯
施設長氏名 島田 恭子 所在地 神奈川県
URL http://shinsei-kai.org/
開設年月日 1968年04月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人 真生会
職員数 常勤職員 13名 非常勤職員 6名
有資格職員 社会福祉士 6名 保育士 7名
臨床心理士(公認心理師) 3名
施設設備の概要 (ア)居室数 23室 (イ)設備等 集会室、保育室、プレイルーム、心理相談室、多目的室、学習室
(ウ) 相談室、事務室、会議室、スタッフルーム、トイレ、車いす用トイレ (エ) 地域交流室、食堂、調理室
【3】理念・基本方針  法人の理念は「私は道であり、真理であり、生命である」というキリスト教の愛の精神に則っている。仕事を通して真理を求め、神への道を歩み、神からの生命を守り育て共に生きることを大切にしていく。法人理念のモットーは「I am Ok,You are Ok,We are Ok」の基に子どもも保護者も職員も互いの人格を尊重し、人権保障に努める。
 子どもが母親によって育てられることの重み、大切さは替え難いものである。特に乳幼児期を母の慈しみの中で過ごすことが、その子どもの人格形成に大きな影響を及ぼすことを考えると、ひとり親家庭の子育て支援としての役割は重要である。そのためには、成育歴で傷ついた母自身の自尊心を取り戻し、子育てに自信を持ち、前向きに取り組むことができる支援が求められる。
そのため、白百合パークハイムは以下の運営理念を掲げる。
 母と子の権利を保障し、人としての尊厳を認め、明るく健康的な生活を支援する。
①母親の自身の回復 ②安心した子育てと安定した生活
【4】施設の特徴的な取組 日々の業務の考え方、利用者ニーズに合わせた事業者独自の取組、利用者や家族との関係、地域との関係を含むこども基本法の理念と母子生活支援施設のビジョンを実現するために、以下の課題に取り組む。
①日常生活において、子どもの権利を保障できる働きかけ
②子どもや母親の意見表明権を尊重した自立支援計画の作成と実践
③退所世帯のアフターを含めた地域支援の充実
④施設機能の充実を図るためのボランティアの積極活用
⑤五指支援を充実するためのアセスメント方法の見直し
【5】第三者評価の受審状況 2024年09月03日(契約日)~ 2025年03月18日(評価結果確定日)
前回の受審時期 令和3年度
【6】総評 ◇特に評価の高い点

1 職員や利用者に対し理念・基本方針の周知を図り、支援の充実に繋げています
理念や基本方針は、事業報告や事業計画の作成時、作業過程で、常に確認し意識できるよう、各項目ごとに文章で表現する様式となっています。日常的には事業所内の共有ファイルで随時閲覧可能とし、また年度末の職員会議で再確認しています。県の母子生活支援施設協議会の新任職員研修では、職員が自分の事業所の理念や基本方針について説明をするなど、職員に対し様々な機会を捉え理念等の周知・浸透を図り、職員の意識を高めることで支援の充実に繋げています。利用者には入所時に「白百合パークハイムのしおり」で説明し、入所後は毎月発行の機関紙や母の会、子どもの会で事業所の目指す支援について分かり易く説明しています。

2 利用者一人ひとりに添った支援の提供をしています
施設の利用者は、それぞれ重い課題を抱えながら、自立生活に向けた支援を受けています。事業所では、価値観や文化の異なる母や子どもたちが望む安心できる生活や目標達成に向けて、一人ひとりを受け止めその人の想いやニーズに合った支援をしています。支援は、家庭ごとに子ども担当、母担当と2名体制で、必要に応じ心理担当職員の支援が加わります。心理職員は法人が設置する白百合心理・社会福祉研究所とも連携し、カンファレンスや日常の面接・セラピーなどを通じ質の高い支援の提供や職員支援に貢献しています。また、未就園児対象のレスパイト保育や病後児保育などで、母の養育負担軽減や虐待防止を図るなど、世帯の自立生活に向けた細やかな支援を提供しています。

◇改善を求められる点

1 職員育成に向けた、体系的な仕組みの検討が期待されます
施設長が定期的に職員との面接を行い、一人ひとりの目標などを確認して必要と思われる研修への参加を促しています。また、全職員の研修参加状況は一覧表にして管理し、バランスよく学びの機会を提供しています。しかしながら、個々の職員に向けての体系的な研修計画とはなっておらず、事業所としての育成計画に沿った研修体系の検討が望まれます。また、目標達成状況や職務に関する成果、貢献度等の評価の仕組みについての検討も期待されます。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 今回の第三者評価は当方の第3次中期事業計画の中で掲げている「組織の若返りのための人材育成」の参考になりました。全国母子生活支援施設協議会では平成29年3月に「母子生活支援施設の研修体系」を示していましたが、人事考課まで発展していませんでした。誰もが仕事に意欲を持ち、満足できる職場を目指して検討したいと思います。
 利用者への支援は職員が利用者主体を原則に関わっていますが、実施する行事についても「利用者満足」の観点から、実施後のアンケートにより、利用者の声を反映できるように努めたいと思います。
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