社会的養護施設第三者評価結果

舞鶴双葉寮

データ登録日 2023年02月07日
【1】第三者評価機関名 (特非)きょうと福祉ネットワーク一期一会
評価調査者研修修了番号 SK18140
2020-1-013
28-052


【2】種別 児童養護施設 定員 45名
施設長氏名 仙田 修二 所在地 京都府
URL http://futabaryo.com/
開設年月日 1948年07月10日 経営法人・設置主体 社会福祉法人 舞鶴双葉寮
職員数 常勤職員 21名 非常勤職員
有資格職員 保育士 4名 社会福祉士 1名
栄養士 1名 調理師 1名
児童指導員 10名 社会福祉主事 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 6ユニット 45室  (イ)設備等 地域交流スペース、親子訓練室など
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針 【基本理念】 (省略)

【舞鶴双葉寮養育理念】
入所児童の一人一人が、かけがいのない人格的存在であることを認識し、児童と職員、児童と児童の信頼関係と様々な生活の体験を通して日常的、個別的、集団的関わりにより児童自らが、さまざまな心理的、社会的障害を克服し、最大限の自己実現を目指すよう努力させる。

【舞鶴双葉寮養育方針】
 養護施設は、家庭にかわって正しい愛情と知識と技術を持って、子ども達を育てる社会的養育の場である。したがって、職員は子ども達の親代わりとして、又兄がわりとして又姉がわりとして、そして指導者としての継続的な人間関係を保ち、かつ愛情に満ちた一貫性のある援助を家庭に代わって与えなければならない。
 同時に子ども達が施設の中で安心して生活ができる場所、すなわち情緒の安定が得られる心のよりどころとなる、家庭的な生活環境を保証し、将来社会の一員として自立できるよう、子供たちの最善の利益を考え種々の援助を行わなければならない。

【全体の具体的処遇方針】
1.より明るく、より伸び伸びとして健康な子どもを育てることを目標とする。
2.それぞれの発達年齢に応じた社会性を体得できるように、できるだけ多くの社会的体験を得られる機会を与え、体験の幅を広げる。
3.高年齢児童にあっては、自らの将来に対する感性を持たせ進路について積極的に助言をするとともに、目標を設定しその実現に努力をさせるよう心がける。
4.それぞれの年齢にふさわしい基本的な生活習慣を体得できるよう日常の生活日課、生活指導の中で個々に目標を設定させる。
【4】施設の特徴的な取組

地域との関係が強く、地域の皆さんに見守られている。
【併設して行っている事業】
・放課後児童健全育成事業
・デイサービス事業
・子育て短期支援事業

【5】第三者評価の受審状況 2021年05月19日(契約日)~ 2022年11月04日(評価結果確定日)
前回の受審時期 平成30年度
【6】総評

舞鶴双葉寮は、東舞鶴駅から徒歩数分圏内の閑静な住宅街の中にあります。事業としては、児童養護施設のほか、地域の子どもを対象にした子育て短期支援事業(デイ・ショート・トワイライトの各サービス事業)、放課後児童健全育成事業を実施しています。
施設は、戦後間もない昭和21年に戦災引き上げ孤児のために作られた「双葉寮」を母体に、昭和23年に児童養護施設として認可され、その後現在地に施設整備されたという歴史があります。長年、大舎制で運営されていましたが、施設の老朽化や家庭的養護推進のために令和2年に新寮舎が整備され、それ以降はユニット制を取り入れた施設運営を行われています。基本的な関わりの考え方はユニット制になって変わった部分もありますが、以前から大切にされてきた大家族的な雰囲気の中で子どもが自己肯定感を持てるようにきめ細かな支援をされる姿勢は継続して大切にした運営が行われていました。
施設長他のベテラン職員は大きな家族のお父さん、お母さんのような感覚で職員や子どもに接していることが良い面でもありますが、近年、職員の交替もあり、全体に体制が若返ってきた事で、より良い施設を目指して各種マニュアルの整備や職員が主体的に施設運営にかかわる仕組みを取り入れるなど、努力されていることが感じられました。
また、子どもたちへの関わりについても、以前からの「のびゆく会」といった全体での取り組みに加え、各ユニット毎での話し合いなど子どもの意見要望を吸い上げる取り組みも工夫されています。また、退所後のアフターケアにも引き続き力を入れており、卒寮生はお盆や年末年始、施設の行事の際に帰省し、その機会に入所中の子供に進路のアドバイスをするなどの交流もあります。これらは職員に対する信頼があるからこその現れであり高く評価できます。
近年、社会福祉分野では法人・施設の地域交流・地域貢献が言われていますが、双葉寮では以前から地域との関係が良好で地域の清掃への参加、積雪時の雪かき、施設行事への招待等、地域との密な交流が行われており、コロナ禍の中でもお互いに助け合う関係が維持されています。
今後の課題としては老朽化している施設の整備がありますが、これまでの地域との繋がりを大切にしつつ、新たな児童福祉の課題解決に向けて、今後も舞鶴市のこども支援の拠点として発展されることを期待します。

◆特に良かった点
②地域との関係がうまくできている。日常的な交流ができているところが素晴らしい。一般の家庭にいる子どもよりも地域住民と触れ合えているところは子どもの強みとなっている。
③職員が変わり、施設長のもと、職員全員で一緒に考えている姿勢が良い。のびゆく会で子どもの意見を聞く機会を設けている。

◇【23 地域との関係が適切に確保されている。】
 自治会に加入し、地域行事に積極的に参加しています。地域住民と日常から挨拶するなどつながりをもっており、近隣の高齢者世帯の雪かきを子どもと一緒に行っています。
地域の協力を得て田植えや農業体験をしており、近隣からいただいた野菜等を料理して、お返しするなど良い交流が見られます。

◇【A11 主体性、自律性を尊重した日常生活】
 子どもの年齢に応じて自立生活ができるように支援をしています。高校生には調理実習や卒業した時にすぐに使う公共機関などの活用方法やお金の使い方などを自立訓練として学ぶ機会を作っています。小・中学生にはお金を使うときに相談しながら、後でお小遣い帳をつけるようにしています。
また、近隣の清掃や雪かきをするなどしており、近所の人からお礼を言われることがあり、それを子どもに伝えるようにしています。

◇【A15 子どもが安定した社会生活を送ることができるようリービングケアと退所後の支援に積極的に取り組んでいる。】
 退所後に相談の連絡が来る子どももあり、内容によっては訪問するなどして対応しています。アパートの保証人などに困るケースもあり、保証人になることもあったり、消費者金融や就労先との対応もすることもあります。退所後に子連れで帰ってくる機会があります。高校3年生に向けて退所後の先輩が就職の話をしにきてもらう機会を作っています。

◆特に改善が望まれる点
①中長期計画、事業計画の内容に数値化が弱く、中間評価をきちんとできる仕組みづくりが必要である。
②マニュアルは整備されているが、改訂年月日の記載がなく、整理されていない面を改善が必要である。
各種マニュアルの整備に力を入れておられることが聞き取りの中で確認できました。
より効率的に支援の内容の点検と改善が行えるよう、マニュアルの一覧を作成され、その内容を定期的に見直し、改定されたことが確認しやすいよう、策定時期、改定時期等を記載されることをお勧めします。
③ヒヤリハット、苦情の件数が挙がってこない点が課題である。ネーミングも含め、挙がってくる仕組みづくりの検討が必要である。
④人材確保の面では、上位認証をとれるようにしていくことが必要である。人材確保、認証制度取得のため、職員の就業環境の整備が必要である。

●近年多発している自然災害等への備えとして、リスクマネジメント体制の整備やBCPの早期策定、定期的な評価・見直しのルール化などを検討されることをお勧めします。

●のびゆく会やユニット毎で子どもの声を丁寧に聞き取る機会を作っておられます。しかしながら、定期的な利用者アンケートの実施はされていませんでした。
子どもたちの思いを把握し、支援の充実につながるようなアンケートの実施を検討してください。

※自立支援計画策定やそのためのアセスメント手法が明確になっていると言いにくい部分がありましたが、アセスメントや計画見直しは児童相談所と一緒に行われていますので、改善点としては上げなくていいかと思います。

【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 日頃感じていることを聞いていただき、気が付かない事を掘り出していただいたりと成果の多い一日でした。
子どもたちを取り巻く社会の変化も大きく、加えて、コロナ禍の影響が増す日々の中、職員は、迷い立ち止まりそうになります。でも、子どもたちの成長は早く、可愛いいままではいてくれません。

私たちは社会から大切な子どもたちを預かり、社会に送り出すことが使命だと日々感じながら、子どもたちと真摯に向き合いたいと思っています。
そして、これからも多くの方々の援助を受けながら、彼らの豊かな感性を育みたいと願っています。