社会的養護施設第三者評価結果 検索

鳥取こども学園乳児部

【1】第三者評価機関名 (一社)社会福祉事業外部監査機構
【2】種別 乳児院 定員 15名
施設長氏名 田中 佳代子 所在地 鳥取県
URL http://www.tottorikodomogakuen.or.jp/
【3】実施調査日 2014年04月01日~2015年02月06日
【4】総評 ◆特に評価が高い点
 社会福祉法人鳥取こども学園は、明治39年に、慈善事業として、日本キリスト教団鳥取教会の人々により私立感化救育鳥取孤児院として創設された施設です。「信仰と希望と愛」の理念に基づいて子供の生活を小規模に設定し、鳥取こども学園乳児部は、平成18年10月1日に開設され、現在に至っています。本評価にあたっては、過去の理念等について、根本的に、平成24年度に示された運営指針により、全面見直の可否から、当法人は評価に臨みました。社会福祉法では、利用者個人の尊重や地域福祉の推進、さらには社会的養護の質の向上に向けた取組等、これらの社会福祉の方向性が設定されています。基本方針は法人・施設の運営理念に基づいて当該施設の子ども等に対する施設や地域とのかかわり方、あるいは施設が有する機能等を具体的に示す重要なものであり、年度毎に作成する事業計画等の基本となります。
 少人数に分けての家庭的養育を基盤として個別担当制を取り入れ、乳幼児との愛着形成に努め、乳幼児の自発活動を促進する養育支援とともに健康管理にも務めながら、心身健やかに発育するための支援に日々努めています。
 保護者支援にも力を入れ、親子の愛着形成を一番に考えて支援しています。
 学園のきまりでもある「自分も他人も大切にする。人間の尊厳を決して侵さない」ということを最も大切にして抑えつけの養育にならないように努めています。
 施設長はじめ職員の方々の愛情ある家庭的な養育環境の中で、子どもたちの笑顔が輝いています。子どもひとりひとりに愛情をかけることで「愛された」という潜在意識が社会人になってからも一人の人間としての将来を支えていくという認識のもと行われています。社会人になるまで施設利用が必要と思われるケースは、積極的に里親委託を推進しています。乳児院としてのハイリスクな入所が今まで以上に増える事が予測されることも踏まえて、家庭的養育さらには病虚弱児や障がいのある乳幼児養育支援の質向上にも今まで以上に力を注いでいきたいと考えています。『乳児部だより』には施設長はじめ栄養士、職員の思いも載せていて大変自慢できる内容となっています。小舎制がまだ普及されてない時から小舎制をつらぬき、子供たちひとりひとりが大切で愛おしいという乳児院としての最先端を走っている施設です。女性施設長特有の「細やかさ」が自然に職員に伝わり、いい面に反映しています。将来像については、積極的に里親委託を推進し、家庭的養育を重要視しながら、病虚弱児・障がいのある乳幼児の養育支援等、より質の高いものを模索しています。更に、地域の子育て支援・親子愛着センターの役割を担う施設として、地域に今後も根付いていってもらいたいと期待しています。

◆改善が求められる点
・職員会議録に施設長の意見や助言を付加する事でよりいっそう、職員一人ひとりの意識が生まれ、全体の士気が高められるものと期待します。
・今回の自己評価結果と、第三者評価結果を分析し、施設運営の質の更なる向上に生かしていただける事を望みます。
・感染症や食中毒、乳幼児突然死症候群(SIDS)、窒息などあらゆるケースのマニュアルも整備されており、看護師だけでなく、職員全員で看護スキルの向上に努められています。年々起りうるハイリスクな現状を踏まえた上で『職員の看護力スキル』の更なる向上を図っていって下さる事を期待します。
【5】第三者評価結果に
対する施設のコメント
 自己評価について、職員全体が謙虚な気持ちで臨みました。私たちの支援はベストと思い込むことは危険で、ベターであるが故に、常によりベターなものを求めての検証をしていくことを施設職員の共通認識としています。
 今回の自己評価結果を踏まえて子どもたちや保護者に良い支援が提供できるための改善も図りたいと思いますが、聞き取りのなかで評価機関の方に、間違ってとらえられた部分もあり、説明することの難しさも感じました。
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