社会的養護施設第三者評価結果 検索

神戸少年の町

【1】第三者評価機関名 (社福)大阪府社会福祉協議会
【2】種別 児童養護施設 定員 70名
施設長氏名 野口 啓示 所在地 兵庫県
URL
【3】実施調査日 2013年10月31日~2014年03月20日
【4】総評 ◇特に評価が高い点
地域交流
PTAの役員をはじめ地域行事への職員の動員、地域を巻き込んだイベントを主催したり、施設資源の提供など地域貢献を念頭に置いた交流が盛んです。地域の情報に関しては子どもたち自身が地域や学校から収集しており、交流が自然に育まれており好ましい限りです。

情報管理システムの導入
24年度に記録情報管理システムを導入しネットワークで結ぶことによって、日誌をはじめ児童記録や面会記録等が分園も含めて情報が素早く共有できる仕組みになりました。記録業務の省力化や記録の作成技術の習得を含め大きな効果があがっており、高く評価されます。
子どもや保護者の状況は情報管理システムにより迅速に情報を知ることができ、共有化が図られています。

職員体制
職員の悩みの相談窓口として施設長等が担っていますが、精神科医の理事も月1回来所して希望者と直接面接対応されます。理事会挙げて職員の健康に配慮する法人という意味で特筆されます。
施設長は社会保険労務士など専門家と契約し、就業規則をはじめとした運営管理類の見直しに取り組み、リスト化を目指しています。また、建物構造や支援形態の有り様、職員の待遇等について検討を加えようと取り組みのまっただ中にあり、情報管理システムを開発した実績があるように、実行力に富み、リーダーとして高い責任感が窺えるので、取組結果が大いに期待されます。

行き届いた食衣環境
子どもと共に嗜好調査やメニューの開発がなされています。また、栄養士と調理師により整えられた食事場面が、支援職員の子どもへの「一日の生活に満足をもたらす」時間のはたらきかけとつながっています。厨房と支援職員の一体化が稼働することにより、食を介して施設生活に「情緒の安定」をもたらしています。
また、衣類は、日頃から着用するどの衣服にも、衣服に各児童の名前を記すことなく各自が自己管理できると共に、子ども自らの買い物やTPOに会わせた着脱等、家庭の衣生活が定着しています。

◇改善が求められる点
情報管理システムを活用した自立支援計画の作成、見直し
自立支援計画は担当ケアワーカーをはじめホーム主任や心理職員、家庭支援専門員などの専門員が加わって作成され、基幹的職員や施設長に諮られます。情報管理システムの導入後に採用されたアセスメント用のチェックシートが職員間に浸透しておらず、評価システムに則ったアセスメントが行われているとの判断に立つことはできませんでした。支援計画の作成段階でアセスメント作業が成されていることを具体的に明示できる資料が必要とされます。
アセスメントは自立支援計画を立てる上で欠かすことのできない工程であることに立ち返って評価システムの再構築と実践が求められます。
また、半年ごとに計画の見直しを図っておられますが、分園の子どもたちを含めた全員の子どもたちについて専門職員を交えた見直しを図るためのわかりやすい手順の策定が求められます。
合わせて情報管理システムは、パスワードで管理されていますが、情報の改ざんや流出等の懸念が考えられるので、見直しに向けた検討は如何でしょうか。

安全対策
玄関が公道に連なっていることから、死角をなくす備え、事件遭遇時の対応方法など、早急な取組が求められます。(死角箇所への防犯カメラの設置を検討中ですので、速やかな対応が望まれます。)
また、事件遭遇時の対応方法など、早急な取り組みが求められます。
【5】第三者評価結果に
対する施設のコメント
この度の評価ありがとうございました。この度の評価を真摯に受け止め、改善すべき項目につきましては、対応をいたしたく思います。今回、情報管理システムについて指摘をいただきました。ハード面の見直しで行える項目につきましては、対策の予算を確保したいと思いますし、アセスメント作業等、ソフト面の改善が必要な項目に関しましては、職員と智恵を出し合い、取り組みたいと思います。また、安全対策につきましては、併設施設でもある乳児院とも協議をし、防犯カメラの設置等を検討したいと思います。
また、高い評価をいただいた項目につきましても、更に充実させるため職員一同よりいっそうの努力を行いたいと思います。
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