社会的養護施設第三者評価結果 検索

室見寮

【1】第三者評価機関名 (公社)福岡県社会福祉士会
評価調査者研修修了番号 SK2021263
21-006



【2】種別 母子生活支援施設 定員 50世帯
施設長氏名 岩﨑 玲子 所在地 福岡県
URL www.fukubo.or.jp
開設年月日 1951年07月24日 経営法人・設置主体 社会福祉法人 福岡県母子福祉協会
職員数 常勤職員 18名 非常勤職員 4名
有資格職員 保育士 12名 社会福祉士 6名
精神保健福祉士 1名 臨床心理士 1名
管理栄養士 2名 栄養士 2名
施設設備の概要 (ア)居室数 50室 (イ)設備等 学習室
(ウ) 沐浴室 (エ) 静養室
【3】理念・基本方針 【理念】
安心して生活できる場と子育て支援
【基本方針】
1.わたしたちは 利用者の意向を尊重し個人の権利と尊厳を守り 心身ともに健やかに育成されるよう福祉サービスを提供します
2.わたしたちは 利用者のプライバシーを守り個人情報の保護に努めます
3.わたしたちは こどもたちの健やかな成長と発達を支援します
4.わたしたちは 地域や社会との連携を深め 地域に開かれた 施設づくりを目指します
5.わたしたちは 常日頃から自己研鑽に努め 資質の向上を目指します
【4】施設の特徴的な取組  母親と子どもが安心して施設を利用できるように、入所当初より面談や声掛けを頻回に行う中で母子それぞれの生活課題やニーズを把握したり、信頼関係を築くよう努めている。また、入所後生活が落ち着いてきた世帯については、日頃の声掛けの中で生活全般の不安や不満、悩み等の発見・発散に努め、安定した日常生活が送れるよう支援するとともに、学童児に対しても半年~年1回程度自分の想いを聴き取り、支援に反映させている。
【5】第三者評価の受審状況 2022年06月10日(契約日)~ 2023年03月15日(評価結果確定日)
前回の受審時期 平成30年度
【6】総評 ◇特に評価の高い点
1.母親と子どもの安心・安全な生活を保障することを第一義に、地域や社会との連携を深め地域に開かれた施設づくりに取り組まれています。
○防犯対策強化のため、外部からの侵入者を感知する機器の設置や警備保障会社による警備の活用を図っています。また、日頃から不審者情報等に注意しながら交番の協力を得るなど、母と子どもの安心・安全の維持に努めています。
○一方で、安心・安全を確保しながら、母親と子どもが地域の一員として暮らせるように、施設の役割について地域社会の理解を得るため、施設の情報をホームページ等で発信しています。また、母親と子どもが職員とともに地域の行事や清掃、公園の花壇管理の活動に参加したり、施設の学習室の地域開放や学習ボランティアを受け入れるなど地域との交流を積極的に進めています。

2.母親と子どもの意向を尊重しながら、自ら解決できる力を伸ばし円滑に社会生活を送ることができるような支援に努めています。
○職員は日頃から自然な形で母親と子どもへの声かけを大切にし、主体性を尊重しながらそれぞれの良いところに着目して、その人が持つ力を十分に発揮できるような支援に努めています。
○母親と子どもの状況を踏まえ、施設内で保育に適した環境を整えるなど、必要な制度や社会資源の活用、関係機関との連携を深めながら、一人ひとりにとって最善・最適な支援方法の検討を重ねています。

3.質の高い福祉サービスの提供の前提として働き方改革やワーク・ライフ・バランスの考え方を取り入れ、職員がモチベーションを高め安定的に勤務を継続できるように力を注いでいます。
○労働関係の法律の改正には適時・適切に対応するとともに、多様化する生活環境や職員の意向を踏まえて働きやすい職場づくりに努めています。
○職員のモチベーションを高める一方策として、研修・教育の機会を就業規則で保障するなど、計画的に研修が進められています。

◇改善を求められる点
1.運営の透明性の確保に注力するとともに利用者満足度調査などサービスの質を継続的に担保する仕組の強化が必要です。
○経営の透明性は施設のホームページでも事業報告に併せ事業実績報告書等の内容を過去3年分公開していますが、苦情解決の仕組みに一部不十分な面が見受けられます。苦情解決を図ったか否かにかかわらず、苦情の状況の公開は必要と認められます。
○苦情や意見の申し出を待つのみでなく、母親と子どもの満足度を確認し、積極的にサービスの質の向上を目指す姿勢が大切です。改善課題を早期に把握することは、苦情の未然防止の観点からも有用性が期待できます。

2.事業継続計画(BCP)の策定およびリスクマネジメント体制の強化が必要です。
○近年のたび重なる自然災害の発生を受けて、福祉施設においても事業継続計画の策定が求められています。法人としても事業継続計画は未整備ということであり、早急な策定が求められます。策定にあたっては、大規模・広域・複合災害等にも対応可能な総合的で実効性の高い計画の策定およびその実効性が担保される措置(訓練等)が必要となります。
○近年、福祉施設で重大事故の発生が続いています。対応マニュアル等の整備を図っていますが、軽微な不都合でも事故の発生につながる可能性があり、ヒヤリ・ハット報告等を十分に活用するなど、施設内外を含めてさらなる態勢の強化の必要性が認められます。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント  今回で4回目の第三者評価受審となりました。
 今回の評価結果を真摯に受け止め、評価結果をもとに改善に取り組んで参ります。
 職員一同、日々の業務や支援の在り方を振り返る良い機会となりました。今後は今回の評価結果を活かして、利用者にとってより良い施設となるよう努力していきたいと思います。
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