社会的養護施設第三者評価結果 検索

久留米市松柏園

【1】第三者評価機関名 (特非)北九州シーダブル協会
評価調査者研修修了番号 SK18274
14-a00026



【2】種別 母子生活支援施設 定員 9名
施設長氏名 井口 志織 所在地 福岡県
URL
開設年月日 1980年04月01日 経営法人・設置主体 久留米市
職員数 常勤職員 0名 非常勤職員 6名
有資格職員 社会福祉士 1名 保育士 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 2DK 15室、1DK 15室 (イ)設備等 集会室 ・ 学習室
(ウ) 相談室 ・ 事務室 (エ)
【3】理念・基本方針 理念
久留米市松柏園は、母親と子どもへのあらゆる人権侵害を許さず、その尊厳を尊重し、生活を守ることを徹底して追及します。
基本方針
子どもの最善の利益を追求します。
母親と子どもの人権を擁護します。
社会的養護の質の向上を目指します。
地域社会に貢献します。
【4】施設の特徴的な取組 貧困の連鎖に歯止めを掛けるべく、児童への学習支援を行っています。
また、児童の想像力、感性を深めるよう、習字教室、園芸活動、調理体験、ハイキングなど、さまざまな活動を積極的に行っています。母親には、それぞれの抱えている状況、背景に寄り添いながら、笑顔が出る支援を心がけています。
【5】第三者評価の受審状況 2020年08月19日(契約日)~ 2020年11月27日(評価結果確定日)
前回の受審時期 平成29年度
【6】総評 ◇特に評価の高い点
〇環境
・住宅地でありながら緑の多い自然豊かな落ち着いた環境の中、隣に公園、目の前に小学校という恵まれた環境に位置している。遊具が設置された中庭、季節の花が植えられている玄関周り、絵や貼り絵で飾られた屋内等、建物の老朽化をカバーすべく、温かな雰囲気作りに取り組んでいる。
〇母親、子どもへの支援
・母親の会「睦会」、子どもの会「若竹会」での自治会活動、子どもへの学習支援、習字教室、園芸活動、調理体験、野球観戦、ハイキング等を行っている。また、必要に応じての送迎支援や、カウンセリングの希望があれば対応する等、個々の状況に合わせて柔軟に対応している。
・入所者個別の課題について入所時に丁寧に聴き取り、それを基に自立支援計画を作成し、職員間で情報を共有して、一人ひとり課題の解決に取り組んでいる。
〇退所後の支援
・久留米市家庭子ども相談課や関係機関とカンファレンスを行い、自宅への訪問、園の行事に招く等関係の継続を図り、退所後のアフターケアに努めている。調査当日、退所した母子が馴染みの職員に会いに立ち寄る姿が見られる等、継続した信頼関係が築かれている。

◇改善を求められる点
〇専門職の配置・職員のスキルアップに向けた取り組
・深刻なDV被害や児童虐待、精神・知的障がい等、何らかの障がいがある母と子への対応が必要となるため、専門性の高い職員の配置(心理職)と専門性を高めるための研修やスーパービジョンを受ける体制作りを期待したい。
〇関係機関と連携してのニーズの掘り起こしと支援体制の構築
・母子が一緒に生活しながら24時間体制の見守りと支援の下で親子関係の再構築を図る事が出来る施設の特性を生かすため、市担当者、児童相談所、保育所、学校、社会福祉協議会等と連携して、虐待等で母子分離に至った親子の再統合、地域の母子世帯、子育て世帯で支援を必要としている人を早期に発見して支援に繋げ、関係機関が連携して支援していくネットワーク作りを期待したい。
〇地域の中の児童福祉施設としての母子生活支援
・施設設備の開放、電話相談、地域交流事業、独自の事業等、施設の特性に考慮しながら、地域福祉の向上に向けた積極的な取り組を期待したい。また、施設の役割や存在意義について、地域に明示されていないため、退所後の母子が地域の中で自立して生活していくためにも垣根をなくし、開かれた事業所を目指していく事を期待したい。
〇現代の母子の生活スタイルや考え方を理解し、それらに沿うように規則を見直し、利用しやすい事業所を目指していく事を期待したい。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 当施設では、これまでも第三者評価を受審しており、その時々の指摘事項や指導・助言を受けて改善に努めてまいりました。
今回の受審では、初めて第三者評価を経験した職員もおり、全職員で改めて今行っている施設運営・母子への支援の方法を見直すことにより、支援の目的を理解・再確認し、自己評価することが出来る良い機会となりました。
今回の評価で助言いただいた内容を、今後の施設運営に活かして、より良い支援が出来るように努めていきたいと思います。
丁寧・適切に調査していただき、ありがとうございました。
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