社会的養護施設第三者評価結果 検索

仙台つばさ荘

【1】第三者評価機関名 (社福)宮城県社会福祉協議会
評価調査者研修修了番号 SK18017
SK18016
SK18015


【2】種別 母子生活支援施設 定員 20世帯
施設長氏名 菅田 賢治 所在地 宮城県
URL http://www.fukushi-sendai.or.jp/
開設年月日 1941年07月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人 仙台市社会事業協会
職員数 常勤職員 10名 非常勤職員 0名
有資格職員 保育士 4名 社会福祉士 2名
介護福祉士 2名
施設設備の概要 (ア)居室数 20室 (イ)設備等 学習室、保育室、面接室
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針 ◇児童福祉法第38条に基づき、配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を保護するとともに、自立の促進のためにその生活を支援し、あわせて退所したものについて相談その他の援助を行います。
◇母親と子どもへのあらゆる人権侵害を許さず、母親と子どもの権利と尊厳を擁護します。
◇母親と子どもの自立に向けた考えを尊重し、その歩みを共にしながら、安心・安全な環境の中で、母親と子どもを支えることを目指します。
◇母子生活支援施設運営指針を規範とするより良い施設運営を目指すとともに、職員研修の基本方針に基づき職員の専門性の向上に努めます。
◇DV被害者や被虐待児の保護と支援の拡大のため、広域入所を含めた利用率の向上に努め、安定した施設経営を目指します。
【4】施設の特徴的な取組 ◇母親への支援について、入所時の不安が軽減できるよう、わかりやすい資料を用い、丁寧な説明と関わりを行っています。また、入所後の様々な不安の中、新しい環境の中で表出する感情や行動に対して、信頼関係の構築に努め、「つばさ荘に来てよかった」と母子が思えるような支援を目指しています。
◇学童への支援について、子ども会活動や行事等での様々な体験を通して、自主性・協調性・社会性・創意工夫する力を養い、自己肯定感を育みながら、豊かな感情と人を思う心を養い、個々の長所を伸ばしていけるように支援しています。
【5】第三者評価の受審状況 2019年10月17日(契約日)~ 2020年02月20日(評価結果確定日)
前回の受審時期 平成28年度
【6】総評 <特に評価の高い点>
◇母親と子どもが自分たちの生活について主体的に取り組めるよう支援しています。
 施設では、母親と子どもが自分たちの生活を自主的に考える場として、小学生は「子ども会」、中高生は「きらく会」、母親は「母の会」の活動があり、全員参加となっています。職員はオブザーバーとして参加し、母親や子どもが生活のルールや行事の内容などについて主体的に取り組めるよう支援しています。
◇子ども自身が安らぎや心地よさを体験できるよう支援しています。

 施設では、職員が子どもに対して受容的な態度で接し、甘えられるような環境づくりを心がけており、安心した大人モデルとなるよう職員会議で振り返る機会を設けています。また、人との関係づくりへの支援として少年指導員と心理担当職員はSST(ソーシャル・スキル・トレーニング)を実施しています。さらに、心理担当職員は子どもが自由に自分を表現できる場を作ることを目的として、紙粘土やコラージュ、パステルアートなどのアートセラピーを実施し、作品の内容から子どもたちへの理解を深め、自己肯定感や自尊感情の形成に向けた支援を行っています。

<改善を求められる点>
◇母親への心理的ケアを望みます。
 施設では、職員が入所当初から母親が安心して生活できるよう、できるだけ話を聴き、受容することを心がけています。心理担当職員は配置されていますが、子どもの心理的ケアが中心となっており、母親への心理療法等実施していません。施設利用者の多くはDV被害者であることから、今後は、母親へのより積極的な心理的支援を期待します。

◇目標管理の仕組みを導入し、職員一人ひとりの育成に取り組むことを望みます。
 施設では、求める専門性や職員像は明示されていますが、目標管理を導入した職員育成の仕組みは作られていません。今後は、職員一人ひとりの知識・技術・経験に応じて具体的に業務に対して目標を設定し、進捗や達成度の確認などを行いながら、職員一人ひとりの育成に向けた取組を行うことを望みます。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント  A評価については、次回も同じ評価がいただけるよう継続した支援・業務をすすめます。B評価については、指摘された課題を克服し、A評価に近づけるよう努力いたします。C評価については、重点的に改善に努め、まずはB評価となるようにいたします。
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