社会的養護施設第三者評価結果 検索

ちぐさ

【1】第三者評価機関名 (社福)高知県社会福祉協議会
評価調査者研修修了番号 SK2021248
S2021100



【2】種別 母子生活支援施設 定員 27名
施設長氏名 森田 洋介 所在地 高知県
URL https://www.kfj-zaidan.or.jp/
開設年月日 1947年04月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人 高知県福祉事業財団
職員数 常勤職員 10名 非常勤職員 1名
有資格職員 保育士 6名 公認心理師 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 母子室30室等 (イ)設備等 鉄筋コンクリート造4階建 2111.4㎡
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針 理  念:利用者に寄り添い、未来につなぐ充実した支援をめざす

基本方針:(1)基本的人権の尊重
     (2)利用者の安心・安全の確保
     (3)自立促進のための支援の提供
     (4)子どもが健やかに育つための支援の提供
     (5)地域のひとり親家庭等を支えるための役割の発揮
     (6)職員の専門性と資質の向上
     (7)施設運営の向上
【4】施設の特徴的な取組 母子生活支援施設は社会的養護の仕組みの中で、唯一親子を分離せず支援を行っていく施設である。母親とは定期的にヒアリングを実施の上自立支援計画を策定し、ニーズに沿った支援を行っている。また、子どもに対しては日常生活の支援や学習指導を行うとともに、集団活動(行事・文化スポーツ活動)を通して、健全な発達を支援している。また、必要に応じて、常勤の心理士による心理面談や心理療法も実施するなど心理面のケアも充実させている。
【5】第三者評価の受審状況 2023年06月27日(契約日)~ 2024年02月26日(評価結果確定日)
前回の受審時期 令和元年度
【6】総評 (特に評価の高い点) 
○前回の第三者評価受審以降、基本理念・基本方針の見直しを行うとともに、中長期ビジョン・経営計画・人材育成計画・標準的支援マニュアル等を整備するなど、様々な組織改革や改善に向けた取組を行っている。
○令和4年度に施設長が中心となって経営計画を策定している。現在の施設経営を取り巻く環境を分析、利用者の減少などにより今後経営環境がますます厳しくなることを予測し、経営の改善や業務の実効性を高めるために、新たに主任制や記録システムの導入やPDCAサイクル等の取組を開始している。更にハード面についても、間近に迫っている大規模修繕に向けた資金計画について、高知市と補助金等の活用について協議を始めるなど、職員にも説明しながら具体的に取り組んでおり、施設長は十分な指導力を発揮している。
○これまで未整備であった標準的支援マニュアルを、令和5年度に施設長と主任が中心となって整備している。標準的支援マニュアルには、基本的な相談・援助技術に関するものだけでなく、支援の実施時の留意点や母親と子どものプライバシーへの配慮など、支援全般にわたって定められており、このマニュアルに基づいた支援が日々実践されている。
○母親と子どもに必要とされるケアも複雑化しているなか、心理担当職員の配置以外にもスーパーバイザーと委託契約を結び、職員が定期的な助言を受ける取組やスーパーバイザーによる母子のカウンセリングの実施等、より専門的に対応できる体制をとっている。
○緊急入所に対応しており、行政や女性相談支援センターからの要請に常に対応できるよう整備がされている。また、緊急時用の居室や必要な生活備品が用意され、状況によっては警察の巡回や警備会社による対応が行われるよう連携されており、緊急時でも母親と子どもの安全が守られる取組が行われている。

(改善を求められる点)  
○中長期ビジョンに対応した中長期収支計画が未策定であり、財務面での裏付けを行うためにも今後策定していくことが望まれる。
○単年度の事業計画は中期ビジョンの項目とリンクしており、単年度における重点項目が反映されているが、具体的な内容とは言い難い。今後はその取組を事業計画に反映する等、より計画的な取組となることを期待する。
〇人材育成計画において期待される職員像は明示されているが、職員一人ひとりの目標は設定していない。今後は、職員が自らの力量を高める目標を設定するとともに 定期的な個別面談で進捗状況の共有や評価、目標の見直しを行う等、 職員の目標管理の仕組みを導入し、人材育成に取り組むことが望まれる。
〇退所後の支援については、来所や電話を中心に対応しているが、退所後の支援計画書の交付や退去先に訪問して同行や代行等の支援までは行っておらず、今後の取組が期待される。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 今回が4度目の受審となりました。前回の評価でご指摘をいただいた点を中心に業務の改善を行い、利用者にとってより良い支援に繋がるよう努めてまいりました。
特に中長期的な運営の視点が具体化されていないというご指摘をいただいたことにより、その後、新たに中長期ビジョン、経営計画、人材育成計画等を策定するに至り、その結果、少しずつではありますが、今後の施設の方向性が明確になってきたように感じております。
今回の受審で評価をいただいた点につきましては、これからのモチベーションとしながら、また、ご指摘をいただいた点につきましては真摯に受け止め,今後改善に向け職員一丸となって取り組んでまいります。どうもありがとうございました。
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