【1】第三者評価機関名 | (公社)新潟県社会福祉士会 |
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評価調査者研修修了番号 | SK18099 19010 |
【2】種別 | 母子生活支援施設 | 定員 | 18世帯 | |
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施設長氏名 | 小野寺 りち | 所在地 | 新潟県 | |
URL | ||||
開設年月日 | 1951年06月01日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人新潟市社会福祉協議会 | |
職員数 | 常勤職員 | 4名 | 非常勤職員 | 1名 |
有資格職員 | 保育士 | 1名 | ||
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施設設備の概要 | (ア)居室数 | 18室(1DK、DK10畳、和室4.5畳、浴室・洗面所・トイレ付) | (イ)設備等 | 遊戯室、集会室、静養室、会議室等 |
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(ウ) | (エ) | |||
【3】理念・基本方針 | 【理念】 子育てが困難な状況ににある母子世帯や事実上の母子世帯の母親とその子どもを入所させて保護するとともに、様々な支援を通してその自立を促進する。 母子は、DVはじめ多くの課題を抱えており、長期かつ総合的な支援を必要としているため、母子の立場を尊重して信頼関係を構築し、ともに課題を解決する視点をもって支援する。 【基本方針】 (1)児童福祉法に基づく施設として、「子どもの最善なる利益」を念頭に支援を行う。 (2)母子の希望や意思を尊重し、あたたかく、寄り添う立場で支援する。 (3)母子が共に生活できる施設の特徴を生かし、生活に密着した支援を行う。 (4)母子の退所後地域での生活を含めた息の長い支援を行う。 (5)様々なニーズに対応するため、職員のスキルを向上させるとともに、チームとして統一した支援を行う。 (6)入所者が安心でき、安全に暮らせるようマニュアル、環境を整える。 (7)関係機関との連携を重視し、協働でして支援の充実を図る。 (8)入所者、及び第三者による評価を運営に生かす。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | ・休日に学生ボランティアによる育児レスパイト保育を行っている。 ・地域との交流事業を行っている。 ・子どもの経験不足を補うため、体験型プログラムを企画している。 ・法人の強みを活かし、退所先地域での見守りや支援など、退所後も継続した支援を行っている。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2019年05月01日(契約日)~ 2020年02月05日(評価結果確定日) | |||
前回の受審時期 | 平成28年度 | |||
【6】総評 | 【特に良いと思う点】 ■施設退所後の母子に対する支援が充実している。 退所の際には母親から、希望する退所後の支援について面談を行い、退所後支援計画票を作成している。退所後も近況をうかがうために電話を入れたり、地域の方から差し入れてもらった野菜を届けたり、必要に応じて訪問を行い交流を続けている。また、日頃から退所児童が訪れており遊びや学習の場を提供している。退所児の保育の受け入れや、保育園への送迎、受診代行、病児保育の預かりなど、できる範囲で支援を行い、退所後の母親や子どもの生活相談や養育相談にも丁寧に対応しており、退所後も継続した見守りや支援を実施して母親と子どもの地域の中での生活をサポートしている。 ■地域との交流が盛んに行われている。 母子が地域との交流を行いやすいように、地区住民との交流を日頃から大切にしている。地域のお祭りや防災訓練に参加したり、さつき荘の行事にも地域の方を招待し、交流の機会を増やしている。地域の方からは採れたての野菜の差し入れがあったり、施設内の畑の栽培指導を受けたり、雑草が伸びると声をかけてもらうなど、年々交流が拡大して来ている。さつき荘主催の餅つき大会では地域の方から餅をつくお手伝いをしてもらっている。母親や子どもが地域の方から優しくされたり、ふれあうことで、母親が社会への信頼を取り戻したり、子どもが優しい大人とふれあい豊かな心を育む大切な機会となっている。 ■「こどものしおり」が整備され、子どもの権利や「子どもの最善なる利益」を実現するための取り組みを行っている。 「こどものしおり」「児童支援計画」が策定され、子どもの養育に母子、職員、関係者、地域が一体となって取り組んで行く基盤となっている。「こどものしおり」は、前回の第三者評価の受審以降、子ども自身にも「子どもの権利」について理解してもらう事を目的に作成した冊子で、イラストを活用したり文字を読みやすくする工夫もあり、非常に理解しやすいものとなっている。 【特に改善が求められる点】 ■入居者支援の向上を図るための施設改修を期待したい。 施設の老朽化や居室が狭いこと、バリアフリー化が必要なことを、施設は課題ととらえている。入居者の居住性向上、多子世帯の受け入れなど、将来的な施設機能の拡充を図るうえで施設整備は大切なことであり、地域情勢などニーズにそった施設改修が検討されることを期待したい。 ■職員が不在となる夜間帯における、災害時支援体制の整備が急がれる。 施設の基準から夜間は職員不在となっているが、災害時に対しては入居している母子からも不安の訴えが聞かれている。母子の声を拾い上げて、職員間でも検討を重ねており、伝言ダイヤルの使い方や、地震が発生した場合は震度の度合いに関わらず職員から電話を入れるなどの策を講じている。今後はさらに、想定外に発生する災害に備えて、よりいっそうの支援体制の整備に努めていくことを期待したい。 ■単年度計画については評価が行いやすいように策定していくことを期待したい。 法人が策定する中長期計画をふまえて、事業所の単年度計画は、前年度の業務報告を基に法人本部で策定している。業務報告や事業計画の策定にあたっては、職員の参画もあるが、今後はさらに施設の職員が計画の中間評価と見直しを行うことを期待したい。また、具体的な取り組み内容、目標の達成度、時期等についても計画をもとに評価票に明記することで、職員間での目標意識の統一や、次年度の事業計画への継続的取り組みに努めることを期待したい。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 3度目の受審ですが、職員の入れ替わりもあり、新たな気持ちで臨むことが出来ました。当法人では、比較的狭い範囲内に2つの母子生活支援施設を委託管理しており、それぞれに特徴と役割を持った運営を行っております。地域の方から深いご理解を頂き、子どもの育ちを共に考えていける関係に感謝する毎日です。 前回の第三者評価から改善した点を高評価して頂けたことは、職員の励みとなりました。 今回の評価結果は職員も課題と感じている部分が多かったため、早急に取り組み、利用者の皆様にとって、安心安全で居心地のよい施設づくりに努めてまいります。ありがとうございました。 |