社会的養護施設第三者評価結果 検索

広島市こども療育センター愛育園

【1】第三者評価機関名 (一社)社会福祉事業評価機構
評価調査者研修修了番号 SK15220
SK15221
S15145


【2】種別 児童心理治療施設 定員 43名(寄宿28名 通園15名)
施設長氏名 西田 篤 所在地 広島県
URL http://www.hsfj.city.hiroshima.jp/data/aiiku.htm
開設年月日 1975年09月01日 経営法人・設置主体 広島市社会福祉事業団
職員数 常勤職員 24名 非常勤職員 6名
専門職員 医師 1名 心理担当職員 14名
保育士 5名 看護師 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 16室 (イ)設備等 家族宿泊室(3部屋)、音楽室、木工室、分級(小学校・中学校)
(ウ) ふれあい教室 (エ)
【3】理念・基本方針 【理念】
 愛育園は「心のゆきづまり」状態にあって、「悩み」や「生き辛さ」を抱えた「子ども」や「家族」を、深い愛情を持って、「育て直し」、「支えていく」ための施設である。
 生きていくうえでの「悩み」、あるいは「生き辛さ」というものは、その人自身の「全存在」をかけた戦いである。子どもや家族に寄り添いながら、その現実に向き合っていく私たちには、人としての誠実さや真摯な態度、さらには、プロフェッショナルとしての矜持や新しい知見を常に学び続ける向学心といったものが求められる。そうした自らがわきまえるべき事柄について、私たちは常に、自覚的、意識的であらなければならない。

【基本方針】
①治療、教育、生活という3つの領域を重ね合わせて、多様なアプローチによるバランスのとれた
 総合環境療法を目指す。
②さまざまな生活体験や対人関係を通じて、感情の成長や人格の発達を支援するとともに、背景をなす
 状況のこじれや家族関係のもつれを調整し、内的世界の整理を目指す。
③情緒的危険や悪循環から保護し、その環境に働きかけて、安定した健康な生活を確保する。
④集団生活やプログラムへの参加を通じて、社会性および社会生活力を育てる。
【4】施設の特徴的な取組 ①譲渡的な発達や心の問題に応じた治療の充実
個人心理療法、個別指導、グループワークなど他職種協働連携によるアプローチ
②地域支援の充実
教職員研修、スクールサポート、被虐待児への援助(スマイル倶楽部)、ひきこもり児童への援助(Tクラブ)
③家族支援
家族に対するカウンセリング
【5】第三者評価の受審状況 2017年06月16日(契約日)~ 2018年03月14日(評価結果確定日)
受審回数 1回 前回の受審時期 平成26年度
【6】総評 【特に評価が高い点】
①専門性の高いアプローチ
子どもの養育に対して、各専門職種が共同しチームアプローチする体制が整っており、専門性の高い関わりの展開がなされている。利用者の9割が児童精神科医である施設長が主治医となっており、残りの1割についても併設診療所に主治医が居り、医療との連携面も強い。また、学習面においても、小・中学校の分級や、市教委における、ふれあい教室での学習指導など、手厚い指導体制が構築されています。
②チームアプローチが及ぼす影響
前回の評価でも列挙した点であるが、1人の「子ども」「保護者」に対して、4人1組の職員で担当制を敷いている。そのことにより、より専門性の高い支援体制となり、また職員サイドではストレスや心理的負担の軽減に繋がっていると現場の職員も肌で実感されているようです。

【改善が求められる点】
①業務の効率化
対象の重度化により、個別対応の必要性が高まるなかで、職員の負担増にも繋がっていることが、ヒアリングを通して浮かび上がってきました。マンパワー不足も一つの課題と捉え、今後職員を拡充していくなどの改善が必要と思われます。
②地域に対するアクション
地域への施設機能の開放やサークル活動も、十分になされている印象を受けました。一方で課題としては、同施設の活動内容や支援対象、どの様な施設であるのかなど、広く知っていただく意味での広報活動の充実が求められます。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 御指摘の通り、他の民間施設に比べて対子どもの職員比率が低いことが、職員の負担感の一因と考えます。
当園の強み、旗印をより明確化、及び強化し、その治療プログラムを必要とする子どもや家族に情報が届くような広報のあり方を整備する必要があると考えます。
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