社会的養護施設第三者評価結果 検索

光と緑の園乳児院

【1】第三者評価機関名 (有)医療福祉評価センター
評価調査者研修修了番号 SK18175
13-A008



【2】種別 乳児院 定員 40名
施設長氏名 大串 祐子 所在地 長崎県
URL https://hikaritomidori.jp/baby_introduction/
開設年月日 1950年07月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人 光と緑の園
職員数 常勤職員 43名 非常勤職員 10名
有資格職員 里親支援専門相談員 1名 保育士 30名
家庭支援専門相談員 2名 看護師 8名
心理士 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 居室数 8、グループ数6、ユニット数3 (イ)設備等 子育て支援室、親子訓練室、心理室、医務室、地域交流室
(ウ) 研修棟(研修室・宿泊設備・プレイルーム)、体育館 (エ)
【3】理念・基本方針 <理念>
「子どもがまんなか 家族を支えるみんなの輪」

<基本方針>
子ども一人ひとりを大切に。
子どもの最善の利益を求めて、一人ひとりが、自らを幸せに輝く養育を目指します。
光と緑の園乳児院は、児童福祉法第1条の理念にそって、家庭での養育が困難な乳児
及び幼児を入所させて、保護者に代わって養育する児童福祉施設です。温かく家庭的な養育を目指し、一人ひとりの生きる力を育みます。
【4】施設の特徴的な取組 【理解しやすい理念・基本方針】
乳児院の理念、基本方針、概要等をホームページやパンフレットにわかりやすく表現している。文言は簡潔に示され、初めて見る人にとっても理解しやすい。また、理念の実践について、院長は毎年定期的に、養育者全体に理念に基づく方針や入所児童に向き合う姿勢を伝え続けていて、乳児院としての方向性の周知が図られている。

【地域の福祉向上のための取組み】
社会及び地域貢献の一環として、8市1町から子育て支援短期利用事業(ショートステイ)や、夜間養護等事業(トワイライトステイ)の委託を受けたり、乳児院独自の措置外児受入事業(一時預かり制度)を設けて、多種多様なニーズに対応している。

【連携の取りやすい仕組み】
法人として同一敷地内に児童養護施設や、長崎県から委託を受けた里親育成センターを保有している。ケースバイケースではあるが、入所児童の成長や保護者の状況に合わせて家庭復帰、措置変更、里親委託へ向けた支援及びその後のアフターケアまで連携が取りやすい。

【良好な養育環境】
乳児院はちびっこ広場やグランド、体育館、地域子育て支援ハウス等を含めて広大な敷地の中に位置していて、その周辺には様々なクリニックやお店が多く、生活する環境として大変利便性が良いところである。このような環境の中で、例えば外出支援の一環で気軽にお買い物に行くことができたり、お菓子屋さんでケーキを食べたりする等、家庭におけるありふれた日常の一場面を、無理なく支援することができる。
【5】第三者評価の受審状況 2018年10月30日(契約日)~ 2019年04月25日(評価結果確定日)
前回の受審時期 平成28年度
【6】総評 ◇特に評価の高い点
【院長のリーダーシップ】
院長は国や県の方針に基づいた上で、如何に入所児童に手厚い支援ができるか。また、そのためには如何に養育者の働きやすい環境を整備するか。検討に検討を重ねた結果、看護師を増員したり、日勤者と夜勤者のバランスをとって、特に人手のいる時間帯に多く養育者を配置できるように改築を予定している。目指すところは、乳児院の高機能化と多機能化で、入所児童一人ひとりの最善の利益のために体制を整えている。

【養育者に対する教育・研修の機会の確保】
人材育成の面に大変注力しており、全ての養育者が院内外問わず、多様な研修に計画的に参加できるようにしている。また、毎年研修計画の評価、見直しを実施することで学びの深化を図ることができており、養育者により一層効果的な研修となるよう工夫している。

【養育・支援の質の向上に向けた取組み】
養育や支援の質の向上の目的で、第三者評価委員会を組織の中に設けている。第三者評価を受審しない年も、法人全体として自己評価を丁寧に実施している。乳児院として、毎年、自らの質の評価を行う姿勢は、養育や支援の質をより一層高める社会的養護施設としての強い意思を示している。

【良好な職場環境】
組織体系上、上下関係はあるものの養育者間の風通しがよく、働きやすい職場であることを養育者のヒアリングで確認した。上位者は経験の浅い部下が困っていたら、寄り添って丁寧に支えてくれる。このような姿勢は養育者間の信頼を深めることとなり、最終的には入所児童に対する支援に反映されている。

【徹底した感染症対策】
乳児院は乳幼児が対象であるため、感染症対策に関して専門性が高く、詳細なマニュアルに沿って、予防等の実践も徹底されている。

【整備された書類】
2日間の訪問を通じて様々な書類を確認したが、どの書類もきれいにファイリングされていて丁寧に保管されている。また、書類の記述内容も一様に徹底されていて、日常業務から管理体制が行き届いている。


◇改善を求められる点
【養育・支援の質の向上に向けた取組み】
第三者評価を受審しない年も自己評価を行っていることを確認したが、自己評価して抽出された評価できる点や、改善点の一元的な管理にまでは至っていないようであった。毎年数個ずつでもいいので、全養育者間での共有と、課題解決に向けた具体的な取組みを期待したい。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 今回の第三者評価に関しては、職員全員が関わり約3か月かけて提出資料を作成しました。その過程のなかでも自らの課題に気付く有意義な取組みになりました。
評価結果については、多くの点で良好な評価をいただき今後の糧にしたいと思います。また、改善を求められる点については、全員で関わっていたため、結果を取りまとめて閲覧し、それぞれに課題解決を進めたため見落とした視点であると反省しています。今回の評価結果については、当施設の改善が必要な点を洗い出し、全員で共有したうえで改善の取り組みにつなげたいと思います。今後とも子どもの生きる力を育む乳児院、また職員としてたゆまぬ努力を続けてまいります。
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