【1】第三者評価機関名 | (特非)あいおらいと |
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評価調査者研修修了番号 | S18066 S18067 福226 |
【2】種別 | 乳児院 | 定員 | 30名 | |
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施設長氏名 | 道前 哲志 | 所在地 | 島根県 | |
URL | http://www.mable.ne.jp/~mrc-nyuji-in/ | |||
開設年月日 | 1956年12月01日 | 経営法人・設置主体 | 日本赤十字社 | |
職員数 | 常勤職員 | 41名 | 非常勤職員 | 3名 |
有資格職員 | 社会福祉士 | 1名 | 管理栄養士 | 1名 |
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看護師 | 7名 | 保育士 | 25名 | |
臨床心理士 | 1名 | 調理師 | 4名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 乳児室、幼児室、観察室、小規模ケア室、面会室 | (イ)設備等 | 育児相談室、研修室、病児保育室、地域交流スペース |
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(ウ) | (エ) | |||
【3】理念・基本方針 | 理念:私たちは赤十字理念に基づき、子ども達が「愛されていたことが心の底に残るように」支援します。 基本方針 1.入所児の情緒的な安定と心身の健やかな発育、発達を促進するため「食・保育看護」に取り組みます。 2.入所児の発育、発達に応じた食育及び栄養管理を進めます。 3.入所児が健全な家庭生活に早期復帰できるように支援します。 4.乳児院のもつ専門機能や施設を広く地域に提供し、子育て家庭支援を行います。 5.職員は専門職としての知識・技術を高め、養育環境の向上に努めます。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | ○地域の乳幼児の養育施設として 島根県の唯一の乳児院として存在し、併せて子育て支援センター、病児・病後児保育、短期入所事業が行われています。子育て支援センターは、親子のつどいや幼児安全法等の講習会、施設開放などが行われ、年間延べ5千人を超える利用があります。 乳児院は、県の乳幼児の養育施設として、また、地域の子育て拠点として「愛されていたことが心の底に残るように」の理念を掲げ乳幼児の支援に取り組まれています。 ○つなぎ保育(アフターケア)の実践的取り組み 平成29年度後半から乳児院の退所(措置変更、里親委託)時における、子どもの不安や喪失感をできるだけ軽減するために、つなぎ保育(アフターケア)を実践しています。 退所先との情報交換や環境調整を行い、子どもが新しい環境で安心して生活できるよう取り組んでいます。 ○食育を通じた豊かな感性の育成 「食べること大好き・食べることは楽しい・食べることは大切」と思う心を育て、「明るく元気な子」に育てること。 豊かな感性を育てる(気づく心を育てる) 食べることが上手になるように(発達に応じた介助)など、「食」を通して豊かな成長を支援する「食育」が重視されています。 ・子育て支援センターのプチクッキングに子どもたちは参加し、地域の親子と一緒にクッキングを行っています。 ・おやつ作りや、食材の買い物を一緒に行います。また、伝統や季節感を味わう行事食が作られています。 ・誕生日のケーキは手作で子どもにとって特別感を感じることが出来るような取り組みを行っています。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2018年11月28日(契約日)~ 2019年03月14日(評価結果確定日) | |||
前回の受審時期 | 平成27年度 | |||
【6】総評 | [特に評価の高い点] ○地域に開かれた施設として 乳児院は、子育て支援センターが併設され、病児・病後児保育、短期入所事業の実施など、地域の子育て支援の拠点としての役割を発揮しています。また、子育て支援センターの行事に子どもや職員が参加することにより、子どもの社会性が育まれ、職員は地域の子育てニーズの把握や保護者支援の研鑽の場となるなどの効果を得ています。さらに、地域イベントの参加や地元のスーパーなどに子どもと食材を買に行くことは、地域交流の取り組みとして高く評価されます。 ○院長のリーダーシップ 院長はこれまでの業務経験を生かし、法令など職員に説明する際にわかりすく資料を作成されるなど、業務の理解の促進などについて配慮されています。また、常に乳児院の理念を意識され、職場の業務改善や人事などについての実践的な取り組みは高く評価されます。 ○食育の充実 子どもの成長に欠かせない食については、おやつを含めすべて手作りされています。また「食育6本の柱」として発育、プチクッキング、おやつ作り、買い物、小規模での食卓、行事食をかかげ、一人ひとりの子どもの成長発達に合わせた食の充実が行われています。 また、調理職員は、子どもの食事に参加し月齢に応じた食の形態や残食の様子を把握し、子どもが喜ぶような彩や味付けなど工夫されています。 [改善を求められる点] ○評価の結果の分析および改善 評価結果についてはまとめや取り組みが明文化されていません。課題については職員会議などで話し合われますが、具体的な改善策や計画が十分ではありません。今後は、課題についての文書化や改善の取り組みを期待します。 ○職種ごとの専門性の強化 職員一人ひとりの目標が設定され、年3回の面接が実施されています。また、昨年度から新人職員へは勤務経験5年以上の職員によるサポーター制度が導入され、目標達成と取り組み状況が確認されています。しかし、個人の専門性の評価内容が十分ではありません。今後、個々の目標のほか経験年数や職種ごとに求められる水準などを取り入れられることも期待します。 ○子どもの専門的機関との連携の強化 入所時の自立支援計画を参考に日々の生活や発達状況について確認されています。また、児童相談所から提出される社会調査、心理診断、行動観察、医学診断などを踏まえこれまでの生活や成長の様子が把握され、一人ひとりの成長に合わせた支援に努めています。発達に課題のある子どもの支援については、今後、専門機関とより連携を深めた取り組みに期待します。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 新しい社会的養育ビジョンを踏まえた乳児院の機能強化に向け、改めて、職員の養育能力の向上や養育環境の改善に取り組んできた中での受審となりました。取り組みは概ね評価されましたが、保護者への事業計画等の周知や評価に基づいた課題の文書化などの改善を求められました。高い評価をいただいた部分はさらに伸ばし、改善を求められた項目は精査のうえ早急に見直しを進め、子供たちの最善の利益のために、職員一丸となってサービスの充実に努めてまいります。 |