【1】第三者評価機関名 | (社福)大阪府社会福祉協議会 |
---|---|
評価調査者研修修了番号 | SK15190 SK15179 |
【2】種別 | 乳児院 | 定員 | 30名 | |
---|---|---|---|---|
施設長氏名 | 中野 陽介 | 所在地 | 大阪府 | |
URL | http://www.el-roi.jp | |||
開設年月日 | 2010年04月01日 | 経営法人・設置主体 | イエス団 | |
職員数 | 常勤職員 | 39名 | 非常勤職員 | 5名 |
専門職員 | 保育士 | 23名 | 社会福祉士 | 1名 |
---|---|---|---|---|
看護師 | 4名 | 栄養士 | 4名 | |
臨床心理士 | 1名 | 社会福祉主事 | 1名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 5ユニット | (イ)設備等 | |
---|---|---|---|---|
(ウ) | プレイルーム、観察室等 | (エ) | ||
【3】理念・基本方針 | わたしたちは、いのちが大切にされる社会をつくりだす わたしたちは、隣り人と共に生きる社会をつくりだす わたしたちは、違いを認め合える社会をつくりだす わたしたちは、自然が大切にされる社会をつくりだす わたしたちは、平和をつくりだす |
|||
【4】施設の特徴的な取組 | ①小舎制 6名定員のホームが5つあり、それぞれにミニキッチン、トイレ、玄関が設置されている。少しでも家庭環境に近い形で生活できるようにしている。 ②個別担当制 特定の大人との愛着形成ができるよう配慮している。個別に関わる時間を設定し、外出などの機会も作っている。 ③親子訓練室の活用 担当職員と児童がそこで、家庭的な体験をすることができる。 また、自宅へ外泊をする前段階として、保護者との宿泊をすることができる。家庭的な部屋での面会が出来る。 |
|||
【5】第三者評価の受審状況 | 2016年05月06日(契約日)~ 2016年10月04日(評価結果確定日) | |||
受審回数 | 1回 | 前回の受審時期 | 平成25年度 | |
【6】総評 | ◆施設の概要 ガーデンエルは、生駒山の西側中腹に位置し、平成22年4月に、全国で数多くの保育所等を運営する社会福祉法人イエス団によって児童養護施設ガーデンロイとの一体施設として設立された大阪府内で一番新しい乳児院です。定員は30名、イエス団の基本理念に準拠した施設運営理念が定められています。 施設は、ハード面では木造平屋建てで徹底したホーム制を採用、ソフト面では子どもと養育者の個別担当制を基本として各ホーム単位の生活を重視しています。さらに、平成27年4月に、施設から徒歩圏に法人型のファミリーホーム「ハンナ」を法人独自の負担で開設しています。 【特に評価の高い点】 ○内容の充実した中期事業計画 施設の目指す目標を達成するために、期間を3年と定め、到達目標を設定、3年ごとに達成を評価し見直す「中期事業計画」を策定しています。計画の区分は運営管理面、施設面、事業内容と多岐に渡り、その内容は具体的で、適切な事業の進捗管理が行えるものとなっています。 ○ファミリーホームの開設 乳児にとっての家庭養護の重要性に鑑みて、平成27年4月に、施設から徒歩圏に府内で二番目の法人型のファミリーホーム「ハンナ」(定員6名)を法人独自の負担で新築開設しました。職員は専任3名(うち1名は大阪府の登録里親)で、本体施設と一体となって乳児の養育支援を展開しています。 ○子ども一人ひとりとの関係性を重視した愛着関係の形成 子ども一人ひとりに担当職員を決め、特定の大人との愛着関係を重視した「個別担当制」に取り組んでいます。措置変更の際には、つなぎ保育を実施し、子どもが新しい環境に慣れるために職員が付き添うことも実施しています。同じ法人内の措置変更の際に必要性を感じた場合は、乳児院から児童養護施設への職員の人事異動を行うことで、子どもとの愛着関係を育んでいます。 ○家族再統合のための取り組み 同じ敷地内に別棟で「マナ館」があり、そこでは家庭復帰に向けて子どもと保護者が宿泊したり、子どもが里親とのマッチングのために宿泊できる家が設けられています。 ○ナビシステムの取り組み 子どもの情報を速やかにアクセスできるナビシステムを運用し、情報の共有化を図っています。子どもの養育支援に関する様ざまなマニュアルがこのシステムの中で共有されるような仕組みになっています。 【改善が求められる点】 ○総合的な人事管理体制の構築 法人・施設の理念・基本方針にもとづく「期待する職員像」を明確にするとともに、その実現に向かって人事考課制度の導入などによる総合的な人事管理制度の構築が求められます。 ○職員一人ひとりの視点に立った職員の育成 職員一人ひとりという視点に立って、一人ひとりの育成目標の設定、育成の実施、進捗状況の確認、達成度の確認、育成目標の更新というPDCAサイクルによる職員育成の体制の構築が求められます。 ○地域との連携体制の確立 概して施設と地域との関係が希薄です。近隣に法人としてファミリーホームを設置して運営していますが、地域との連携を確立することはファミリーホームの安定した運営には不可欠です。地域自治会に加入するなど、施設としての地域との関係の確立が求められます。 ○施設機能の地域への還元 施設が有する機能を地域へ還元する取り組みが不十分です。地域の福祉向上を目指して、施設の有する機能や施設が蓄積している子育てについてのノウハウなどを地域に還元する取り組みに取り組むことが強く求められます。 ○自立支援計画作成マニュアルの整備 ナビシステムの中に自立支援計画がありますが、心理面や保護者支援の欄が不十分です。また、アセスメントシートの見直しも家庭支援専門相談員と心理療法担当職員が現在取り組んでいるところです。自立支援計画作成マニュアルの整備に取り組まれることが求められます。 ○マニュアル把握年間計画の改訂 マニュアル把握年間計画が出されていますが、昨年度は未実施となっています。職員間で定期的に検証や手直しをする方法を模索し、速やかなマニュアルの改訂が求められます。 ○親子関係再構築のための地域機関との連携 個別のケースで児童相談所との連携はありますが、親子関係等の再構築のために、今後地域の機関との連携や協働していくための積極的な取り組みが求められます。 |
|||
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 今回で、2回目の受審でした。 第三者評価の長所は、指摘や改善が具体的で、施設の現実に即している事です。 まずは、評価結果を職員で共有し、改善に取り組んでいきたいと思います。3回目の受審を楽しみに出来るような職員集団になればと、願っています。 |