社会的養護施設第三者評価結果 検索

ななお乳児園

【1】第三者評価機関名 (特非)バリアフリー総合研究所
評価調査者研修修了番号 SK15084
平成27年度第4号
518


【2】種別 乳児院 定員 9名
施設長氏名 三浦 行子 所在地 石川県
URL http://nanao-nyuuji.sakura.ne.jp
開設年月日 1972年07月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人七尾市社会事業協会
職員数 常勤職員 11名 非常勤職員 10名
専門職員 保育士 9名 看護師 2名
栄養士 2名 調理師 1名
家庭支援専門相談員 1名 児童指導員 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 3室 (イ)設備等 食堂1室
(ウ) 面接室1室 (エ)
【3】理念・基本方針 法人理念「愛情」「健康」「清潔」 事業所理念「信じ愛」「支え愛」「学び愛」

基本方針「自分らしく生きる」
    ・施設は「信頼の基地」として、子どもは「生涯の基地」として、親は「心の基地」としての
     役割を担いながら協働生活を営む
    ・私たちは子どもや保護者の権利、利益、プライバシーの保護に万全を尽くし、保護者の皆様
     や地域から信頼される施設づくりに努めます
【4】施設の特徴的な取組 ・児童相談所との連絡を密に行い、各ケースに沿ったきめ細かい対応をする。
・親子関係再構築では、家族の意向を踏まえながら、家庭復帰に向けた支援を行う。
・措置入所以外にも地域の子育て短期支援事業に取り組み、ショートステイ、トワイライト保育を行う。
・地域の特色を生かしながら、地域施設の利用や園内行事への地域の方の参加を大切にしている。
【5】第三者評価の受審状況 2017年08月24日(契約日)~ 2018年03月19日(評価結果確定日)
受審回数 1回 前回の受審時期 平成25年度
【6】総評 ◇特に評価の高い点
・「法人理念」に沿った「施設理念」、その具現化に向けた「基本方針」「行動指針」を掲げ、「5年後を見据えた事業計画と収支計画」を毎年見直し、単年度計画は「事業計画」「運営計画」「収支計画」を策定し、毎月「資金収支と業務活動計算書」を作成しているなど、評価基準の基本的な考え方にそって具体的な取り組みを行っている。
・施設運営を協議する「職員会議」、養育・支援を検討する「処遇会議」、管理体制・専門性強化・安定雇用・組織体制・施設整備の各分野別の「委員会活動」及び委員長で構成する「検討委員会」、また全国乳児福祉協議会を参考に考案した「子どもと共に育つチェックリスト」や有識者と製作した「能力開発システム」を活用する「専門性の強化シート」など、質の向上に向けた独自の取り組みを組織的に行っている。
・施設長と基幹職員を主体に、会議や委員会活動、研修、計画書作成が職員合意で行う仕組みで、経営の改善や業務の実行性を高める取り組みが機能している。
・委託事業として保護者等の支援をする「ショートステイ」「トワイライト・宿泊」「休日」の「子育て短期支援事業」の他、地域の同じ悩み持つ方々に「産後ママ支援」、「里親支援」、「育児相談」、地域の子育て家庭に向けて「ぽかぽかタイム」「離乳食講習会」を実施している。
・被災時には、町内会と近隣2寺院とは避難先として、県内外の乳児院とは職員派遣や子どもの受け入れなど、万一の場合は互いに助け合う相互支援契約を締結している。
・養育・支援提供では、毎年現場に即するよう年度当初に見直しを図っている「養育マニュアル」を基軸に、児童相談所との連絡を密に里親支援や親子関係の再構築に向け、保護者等の様々な事情に応じながら、大人から愛情を注がれた事を子どもの心にしっかりと根付くよう、全職員で真摯に取り組んでいる。

◇改善を求められる点
・研修受講履歴の管理も行い研修後の成果や評価等の分析とともに、心理療法などまだ満たしていない知識・技能の充足やさらなる能力のレベルアップを図るなど、より職員の個別支援の継続につなげられることを期待したい。
・施設のホームページやパンフレット、しおり等に、財務に関する情報公開や個人情報保護方針等の掲載も求められる。また当施設のみならず、5施設を経営する法人としてのホームページの開設も期待したい。
・より安心・安全な施設環境を充足する意味で、感染症や食中毒、事故防止等も含めた観点で、設備・食器・遊具・危険物等の安全確認の担当者や担当部署を設置され、チェックリストに基づいた定期的な消毒・清掃・点検等を実施されることを期待したい。
・職員の記録作業が多岐にわたっているため、各書面の必要性や効率性を改めて見直され、より実効性を高められる手順や簡素化を、改めて検討される事を期待したい。
・パソコンで管理している管理記録等のウィルスや不正アクセス対策など、セキュリティー強化や定期的なバックアップ保存も求められる。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント  平成25年度の受審した際に、保護者対応に関する内容について不備な点が指摘された。マニュアルの整備や自立支援計画についての保護者の同意確認など明確でなかったことを、今回の受審に向け、職員での話し合いを重ね、取り組みを進めた。その点について、評価していただけたと感じている。
 子ども、保護者とのかかわりについて、又その基盤となる安全安心を備えた施設運営について職員で考えるいい機会となった。以前からある体制についても、なぜそうするのか根拠を自分たちで確かめながら、資料作りを重ね、受審を迎えた。日々の養育との両立は時に困難なこともあったが、この日々の取り組みこそが、職員の自信につながるのだと確信している。
 今回の受審で、出された改善点について真摯に受け止め、これからも職員全体で考えていきたいと思う。
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