社会的養護施設第三者評価結果 検索

熊本乳児院

【1】第三者評価機関名 (特非)だれにも音楽祭
【2】種別 乳児院 定員 30名
施設長氏名 甲斐 國英 所在地 熊本県
URL http://www1.ocn.ne.jp/~fukusi-6/K-nyujiin1.htm
【3】実施調査日 2014年02月14日~2014年03月20日
【4】総評 ◇特に評価が高い点
1、全面建て替え計画がある
・中長期の目標を設定し、現状分析を行い、課題を明らかにしています。施設整備、人員体制、人材育成、専門的養護機能の充実、養育単位の小規模化など目標達成のための取組が明確に示されています。
・中長期計画を踏まえて、単年度事業計画が策定されています。質の向上、健康・安全対策、人材育成、地域支援、小規模グループケアなどの数値目標と事業内容が具体的に計画されています。事業計画によりH25年度から1つ目の小規模グループケアを実施し、子どもにも明らかな変化が見られます。
・事業計画策定は毎年度実績を評価・見直しして、年度末に一般職員から幹部職員まで段階的に参画してなされています。毎月の進捗状況を把握し、職員会議等で評価、見直す仕組みがあります。
・現在の建物は、今後5年以内に建て替え計画があり、国の目指す方向性に沿った小規模ケアグループ化・病児ケア他のサービスがより充実・実現される予定です。現在、建物面積限度一杯の使用がなされていますが、全面建て替え後は、ゆとりのある空間が期待できそうです。

2、70年間の「24時間対応養育ノウハウ」が生かされています
・熊本で熊本乳児院の名前を知らない人はいない位その存在を知られ、保育士に蓄積されているノウハウには、ゆるぎないものがあります。
・日中は、日勤者7~15名に、毎日5名までの実習生を受け入れ、1対1を目指した行き届いた養育がなされています。

3、300m以内に医療センター等がある
・近くに24時間対応の熊本市医師会地域医療センターや、専門医がいる熊大病院があります。両機関の支援を受け、養育する際の安心感に繋がっています。

4、就業状況への配慮
・16畳ほどの職員休憩室が確保されています。ロッカールーム・実習生休憩室は、別にあります。乳幼児を24時間預かるという特殊性の為、年休取得への制限を緩和するため、休日の希望日があらかじめ配慮されています。福利厚生センターに100%加入しています。
・努力次第では昇進する道が開かれており、勤労意欲の醸成と定着率の良さにつながっていると思われます。

◇改善が求められる点
1、災害時における体制見直し
 夜間を想定した避難訓練は年2回実施されていますが、夜間は保育士が3人という配置であり緊急連絡対応・初期消火対応への所要時間も勘案すると、最低配置基準にかかわらず、夜間緊急体制見直しの必要性が、感じられます。隣地の保育園へ行くには、ブロック塀があり、乳幼児を乗せたベッドのままの移動は出来ませんので、改善が求められます。
 2F屋上からの避難梯子は、幼児を背中におんぶしないと降りることが難しいと思われます。

2、有休取得率の向上
 人事考課は自己評価と個別面談により行われていますが、公正な職員処遇と組織活性化のために考課基準を示した、段階評価による人事考課の実施を期待します。
 勤務体制については、週休2日制度であり月2日の個人希望日を確保し、時間外労働についてはデータをチエックし就業状況を把握しています。有休取得については、職員のモチベーション向上の観点から有休取得率向上の取組みを期待します。
【5】第三者評価結果に
対する施設のコメント
 今回で三度目の受審である。三度目の正直でオールa評価を狙ったが、現実は厳しい。第三者の眼が入ることで日常のマンネリズムや落とし穴に気づかされた。この成果を有意義に活用して「子どもたちの最善の利益」の一助としたい。

 関係各位に感謝。
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