社会的養護施設第三者評価結果 検索

ガーデンロイ

【1】第三者評価機関名 (社福)大阪府社会福祉協議会
【2】種別 児童養護施設 定員 30名
施設長氏名 高田 裕之 所在地 大阪府
URL http://el-roi.jp/roi_annai.html
【3】実施調査日 2013年09月26日~2014年05月27日
【4】総評 ◇特に評価が高い点
(1)運営マニュアル(ガーデンロイの職員として子どもに関わるあなたへ)が整備されている
 職員心得を始め入所している子どもたちの衣食住、健康や医療・安全等の各項目についての考え方や手順が示されており、職員はこれに基づいて養育支援を展開しています。
(2)パソコンの活用により、情報の共有化と管理が徹底されている
 子どもの日常の観察記録や保護者との関わりのためのアセスメント等がナビゲーションソフトにあり、それを活用しています。また、各会議録はサーバーに収められており、職員間の情報の共有が図られています。子どもを取り巻く日々変動する情報を、電子データのみならず、日頃より、朝の会や会議等で確認、即対応できる仕組みが稼働し、タイムリーな情報共有化が実現されています。
(3)小舎、小規模の養育形態をとっており、家庭的な養育が展開されている
 木造の建造物を自然が取巻き、こじんまりとした居住空間は家庭をイメージし、木のぬくもりがここで暮らす子どもたちに安心感を与えています。屋内の6~8人の小規模ユニットは、子どもたちに家庭的な安らぎの場を提供しています。また、小学生には個室が用意され、ハードとともに職員による子どもを大切にする丁寧な取り組みがなされています。
(4)コモンセンスペアレンティングプログラム、セカンドステッププログラム、CAPプログラムの導入
 コモンセンスペアレンティングプログラム(虐待の予防、回復を目指す育児スキルトレーニング)、セカンドステッププログラム(子どもの暴力防止を目的としたプログラム)、CAPプログラム(子どもがあらゆる暴力から身を守るための教育プログラム)を施設の支援体制として導入し、トレーナーの資格を有した全職員が子どもへの権利擁護を支柱に養育支援を展開し成果を上げています。
(5)災害時を想定した安全体制の整備
 対象児童が幼児中心であることも鑑み、特に、入所児童の安全体制が整備されています。例えば、非常時に井戸水を飲料水に浄化する浄水器、発電機の設置、備蓄品等(水をはじめ幼児食等)が充実しています。

◇改善が求められる点
(1)職員体制の確立
 創設4年目でもありまだ試行錯誤の取り組みのところもあります。子どもたちの最善の利益を担保するため、さらなる職員の研修や堅固たる体制やしくみの確立のための一層の職員のチームワークが望まれます。
(2)地域交流
 入所児童の年齢構成が幼児から小学校低学年で占められている現状では施設での育成が主体となっています。近い将来、子どもの成長とともに子どもたちの行動範囲は施設内から近隣地域・校区に広がり活動時間も多くなります。施設・入所児童と地域との関係(地域支援・交流会・施設開放等)のあり方についての検討が望まれます。
【5】第三者評価結果に
対する施設のコメント
 第三者評価受審は私たちに施設づくりの方向性を示してくれました。私たちの施設は創設満4年を迎えました。施設で働いた経験者がほとんどいない。職員はほとんどが新卒新採用という中で、どこにも負けない熱意と気構えはありました。しかし、私たちの施設は果たして子どもたちの最善の利益を十分守る運営ができているのか不安がありましたが、現在の私たちの立っている場所が明確に示され、課題は山積みですが、その不安は解消されました。
 また、受審の準備を進める中で、未整備な仕組みやマニュアルを作り、運営の改善が少しできました。そして、なにより受審準備に全職員がかかわったということで、職員の一体感も生まれました。今後は評価結果を分析し、優先順位を付けて、職員みなで施設運営の改善を行って、子どもたちにとってよりよい生活の場となるよう努力します。
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