社会的養護施設第三者評価結果 検索

平安徳義会乳児院

【1】第三者評価機関名 (一社)京都社会福祉士会
評価調査者研修修了番号 SK15174
第23福祉6



【2】種別 乳児院 定員 20名
施設長氏名 吉田 龍生 所在地 京都府
URL http://www.heiantokugikai.or.jp/
開設年月日 1933年09月03日 経営法人・設置主体 社会福祉法人平安徳義会
職員数 常勤職員 29名 非常勤職員 8名
専門職員 社会福祉士 1名 保育士 22名
看護師 5名 栄養士 2名
臨床心理士 1名 調理師 3名
施設設備の概要 (ア)居室数 5室 (イ)設備等 調理室、洗濯室、広場、ホール、デン、観察室、心理療法室、面会室、相談室、親子生活訓練室、医務室、隔離室、テラス、スタッフ休憩室、宿直室、事務室
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針 私たちは、子どもの生命を、かけがえのない、社会で最も尊いものとして大切に守ります。私たちは、一人ひとりの子どもの可能性を信じ、健やかな心身の発達を支援します。
【4】施設の特徴的な取組 平安徳義会乳児院は同法人の児童養護施設と同一敷地内にあります。平成29年度に建て替えを行い、その間は児童養護施設の一角で支援が行われていました。現在は新しくなった建物で支援を行っていますが、養育が小規模化になったことから、新しい建物に見合う養育のあり方を検討しているところです。
ベテランの職員も多く、これまでの経験を活かしながら、新たな養育の形に対応していくことは簡単なことではありませんが、職員全体で、今後の養育支援のあり方について検討しています。
【5】第三者評価の受審状況 2017年10月10日(契約日)~ 2018年07月02日(評価結果確定日)
受審回数 1回 前回の受審時期 平成26年度
【6】総評 平安徳義会乳児院は、建て替えのため、平成29年1月より同敷地にある児童養護施設の一部で支援を行っていましたが、建物の完成に伴い、平成29年11月1日から新しい建物での支援を開始しました。建物が新しくなったことで小規模での養育支援が実施できるようになった他、設備面も充実し、過ごしやすい空間となっています。ただし、今回の調査は新しくなってから2か月しか経っておらず、新しい建物に合わせた運営、支援方法等を段階的に作っているところであり、十分に対応できていない部分も多く見られました。今後、これまでの経験を活かしつつ、新しい建物を効果的に活用し、子どもたちがより快適に過ごすことができる施設となっていかれることを期待します。

◇特に評価の高い点
○保護者とのコミュニケーションを大切にされています。外出や外泊についても保護者との関わりも重視して、丁寧に実施されており、そのことが保護者の安心感につながっています。

○施設長はリーダーシップを発揮し、施設の運営に取り組んでいます。また、職員も施設長と協働し、養育の質の向上のために、支援の場面での工夫をしています。

○日々の業務を振り返る時間を設けて支援の質の向上を図っています。振り返りを行うことで問題・課題の早期発見、対応につながり、職員の相談に対応することもできます。現在はスーパービジョン体制に繋げられているとは言えませんが、連続性をもって実施すれば、職員のスキルアップを促すことができると考えます。

○職員配置は余裕があり、公休や有休の取得状況は良いと言えます。看護師を多めに配置しており、子どもの健康管理が適切に実施できています。また、臨床心理士との連携により、子どもの心理状態の把握、健全な育成に努めています。

○新しい施設の設備等は充実しており、地域との交流スペースも設けられています。現在は試行錯誤の段階と言えますが、職員が熱意をもって新たな環境への対応を進めています。そのため、多少混乱があるものの、これまでの経験を活かし、子どもへの支援の質が低下しないよう努めています。


◇改善を求められる点
○現時点では新たな施設に対応したマニュアルの整備はできていません。中でも「わかば(マニュアル)」については、長い間改訂されていません。建て替えを良い機会とされ、順序を決めて、計画的にマニュアルの作成・改訂を進めていかれることを期待します。

○処遇改善加算を取得しており、職員は必要な研修を受講していますが、内外の研修を体系的に受講出来ているとは言えません。今後キャリアパスや人事考課を踏まえながら、研修体系を構築されていくことを期待します。

○記録等は詳細に書かれていますが、読みやすいとは言えません。項目立てをする等、誰が読んでも分かりやすいものとしてください。

○苦情の受付については適切な記録の様式とはなっていません。ヒヤリハットや相談との違いを明確にした上で、受付から対応までの流れが明確に分かるような様式を作成してください。また、振り返り等を定期的に行える仕組みを構築されることを期待します。

○子どもたちの食事については、調理場との連携を図り、食育の確立に努めていただくことが期待されます。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 平成26年に続き、今回も貴会での介護・福祉サービス第三者評価受審を行いました。前回の受審の際の指摘事項があまり改善されていないことが、大きな反省点であると認識しています。また、昨年11月、乳児院が改築され新しい生活がスタートしましたが、準備不足のため、小規模化に向けた取り組みが十分に行えていませんでした。いくつかご指摘頂いた改善点、新乳児院に対応したマニュアルの整備や分かりやすい書類の整備等を計画的に実施していきたいと考えます。今後も社会的養護における乳児院の役割を果たせるよう努めて参ります。貴重な機会を頂き感謝致します。ありがとうございました。
第三者評価結果はこちら