社会的養護施設第三者評価結果 検索

ネバーランド

【1】第三者評価機関名 (特非)アスク
評価調査者研修修了番号 SK18036
T10001
T14001


【2】種別 児童養護施設 定員 46名
施設長氏名 宇賀神 慶子 所在地 栃木県
URL http://www.neverland-kanuma.com/
開設年月日 2004年04月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人 仁篤会
職員数 常勤職員 26名 非常勤職員 5名
有資格職員 保育士 8名 社会福祉士 3名
臨床心理士 1名 栄養士 1名
調理師 2名
施設設備の概要 (ア)居室数 施設本体(4ユニット):22室 地域小規模1:3室 分園1:8室  合計 33室 (イ)設備等
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針 【理念】
① 児童は人として尊ばれる
② 児童は社会の一員として重んぜられる
③ 児童は良い環境の中で育てられるとし、
児童の最善の利益を主として考慮されるものとする。

【基本方針】
① 児童の人格の尊重  ②児童の発達の保障  ③児童の権利の擁護
児童の自立支援・アフターケア  ⑤家庭支援
【4】施設の特徴的な取組 〇施設本体4ユニット、分園、地域小規模の全てで、毎週「子ども会議」を開催している。子どもを中心にして職員がサポートする形で話し合い、生活の仕方・決まり事(ルール)・行事の内容などを決め、職員は可能な限り実現するよう取り組んでいる。
〇施設本体の敷地内には、300平米の広さの畑が作られている。食育の一環として、季節に応じて子どもが種まき・苗の植え付け・草取り・収穫等を体験していて、収穫した作物は日常の食事の材料やおやつとして利用するなど、子どもの食生活に反映させている。
【5】第三者評価の受審状況 2019年06月10日(契約日)~ 2019年11月20日(評価結果確定日)
前回の受審時期 平成28年度
【6】総評 ◇特に評価の高い点
〇子どもの発達の状況に応じた学びや遊びの場
子どもは年齢や発達に合わせ就園・就学をしている。また子どもの希望により学習塾・ピアノ教室・スポーツ少年団に参加している。地域のボランティア(学習・読み聞かせ・中高校生への調理実習・茶会等)が活用され、特別講師によるコーラス指導等も定期的に行われている。観劇・音楽鑑賞・スポーツ観戦等や地域の育成会や行事に参加することで、多様な経験が出来るよう配慮されている。遊具や砂場が設置され、自転車の練習等ができる園庭も整備している。隣接する同一法人の保育園の迎え時間には、保育園児の兄弟と外で遊び交流している子どもの姿も見られる。

〇子ども一人ひとりが安心して生活できる住環境
本体の各ユニット・分園・地域小規模は、共通のリビングスペースや個室が生活の場として温かみのある住環境となるよう設えられている。年長の子どもには個室が確保され、一人ひとりの子が安心を感じられるようユニットの年齢構成等も考慮されている。畑や庭には季節の野菜等が栽培され身近に自然を感じられる環境作りをしている。高校生が生活している分園は個室が整備され、自室でピアノ練習ができるような配慮もされている。地域小規模では、共有スペースでの団欒がより一層充実するように室内の改修が検討されている。個室や共有スペースの整備や掃除は子どもも職員を手伝い、居心地よい環境づくりを行っている。

〇ボランティア等の積極的な受け入れ
「ボランティアを活用することで、施設と地域との信頼関係を築き、共に地域においてより良い施設を造ることを目指す」との基本姿勢の下、ボランティアの受け入れを行っている。ボランティアマニュアルでは、受け入れフローチャートが示されており、受け入れから実施、反省会まで活動の流れが明確となっている。申込書と誓約書が用意され、守秘義務、個人情報の取り扱いなどボランティアの留意事項も徹底している。現在、「海賊の会」という後援会が組織されていて、企業や団体、個人のボランティアがたくさん来ている。企画された行事で一緒に楽しく遊んだり、高校生がボランティアと一緒にバンド演奏の練習をするなど、数々のボランティアとの密な交流を通して子どもの成長を図っている。

◇改善を求められる点
〇評価結果に基づいた取り組むべき課題の明確化と、計画的な改善策の実施
第三者評価の定期的受審や年1回の自己評価を行っているが、評価結果を分析して課題を把握し、文書化して職員間で共有する取組が見られない。また、改善策や改善計画が策定されていないため、組織的・計画的に改善が進められていない状況である。今後は、評価結果を施設の運営改善に結びつけていくための仕組み作りに、早急に取り組むことが必要である。

〇総合的な人事管理体制の整備
給与規程第6条に昇格・降格の基準が明記されているが具体性に欠けており、人事基準(配置・異動・昇進・昇格等)が明確になっていない。また、職員が将来像を見通せるような仕組みができていない。今後は、一定の人事基準を設けて職員の業務執行状況や実績を評価するとともに、職員処遇の改善や職員の意向等の把握に取り組むことが必要である。

〇地域の福祉ニーズ等に基づく公益的な事業・活動の取組
鹿沼市要保護児童対策ネットワーク会議からショートステイの要望が上がり、受け入れに至った事例がある。また、いちごハートネット事業において、地域の保護司が相談業務を行う場所がないとのニーズがあり、施設で検討して場所の提供を行うこととした。しかし、現在の状況では、社会福祉事業にとどまらない公益的事業や地域貢献が実施されているとは言い難い。今後は、地域貢献にかかわる事業・活動や、施設が有する養育のノウハウや専門的な情報等を、地域に還元するような積極的な取組が求められる。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 開かれた施設を目指して、取り組んでいることが、評価をされて大変光栄です。風通しの良い施設になることが、子ども達の安心と安全に繋がっていくものと考えています。課題は山積みですが、地域の高齢者からサロン等の要望がありますので、できるところから取り組んで参りたいと思います。
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