社会的養護施設第三者評価結果 検索

内原和敬寮

【1】第三者評価機関名 (一社)Riccolab.
評価調査者研修修了番号 SK2021082
H2001106



【2】種別 児童養護施設 定員 40名
施設長氏名 西野宮 由紀 所在地 茨城県
URL wakei@doujinkai.or.jp
開設年月日 2003年07月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人同仁会
職員数 常勤職員 32名 非常勤職員 7名
有資格職員 社会福祉士 7名 精神保健福祉士 2名
保育士 16名 管理栄養士 1名
公認心理士 2名 栄養士・調理師 2名
施設設備の概要 (ア)居室数 子ども居室30室 (イ)設備等 1,550.53㎡
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針 「合掌深敬の心」
 感謝して深く敬うという言葉だが、人間尊重や個性尊重を意味している。これを「人権を守る」と定義し①あなたのことを知っています。②あなたに関心があります。③あなたを必要としています。と解釈し実践する。
(2)基本方針
子どもの目線に立ち、子どもの意思を尊重して自立を促すこととし、家庭的な支援の実現を目指す。具体的には3つのグループに分け、更に6つのユニットで兄弟関係を重視した少人数の縦割りグループによる支援を行う。職員も3つのグループに分けることで、安定した関係が構築でき落ち着いた生活が送れるよう支援していく。
【4】施設の特徴的な取組 グループリーダーと職員が面接し、職務上の課題を見つけ、目標設定を行うと同時に振り返りを行っている。それを本人が記録し、主任、施設長に提出し職員の状況把握を行い、必要に応じて助言等を行っている。
【5】第三者評価の受審状況 2023年05月16日(契約日)~ 2023年12月19日(評価結果確定日)
前回の受審時期 令和2年度
【6】総評 ◇特に評価の高い点
○「職員相互の関係性や雰囲気がよく、働きやすい職場環境の中でより良い養育・支援を目指して取り組んでいる」
 ここ数年、職員の離職がほとんどない状況が続いており、安定した職員体制のもとでの運営が展開されている。グループ長以上の役職者の在職年数も長く、施設で大切にしている養育観が統一されており、これまでの経験値も踏まえて、随時、職員への助言・指導にあたっている。職員からも相談しやすい状況や、職員相互の関係性や雰囲気がよいことに満足している様子がうかがえ、働きやすい職場環境の中で、子ども一人ひとりへのよりよい養育・支援を検討しつつ取り組んでいる。

○「施設全体でライフストーリーワークと性教育に力を入れて取り組んでいる」
施設では、ライフストーリーワークと性教育を中心に、子どもの自己肯定感を高め育ちを大切に支援している。ライフストーリーワークは、子どもの理解度や成長、年齢等を考慮しながら、伝え方や内容を職員間で周知し実施している。性教育は、毎月小学校5年生以上を対象に個別で対応する等で、子どもが他者の性を尊重し正しい知識が得られるように支援している。また、人との適切な関係と相手のことを考えて行動できるよう、紙芝居等を使って伝えている。

◇改善を求められる点
●「IT化やペーパーレス化をさらに推進することにより、迅速な情報共有と業務の効率化につなげていくことが期待される」
 職員間で必要な情報を共有するために、申し送りや引継ぎ、さらには支援システムへ情報を入力してパソコン端末から各職員が情報を確認できるようにしている。一方、会議録の作成等の一部が、手書きで進められている等、IT化やペーパーレス化が進んでいない状況は改善が望まれる。今後は、さらにICT化を推進するとともに、職員がIT技術を十分習得する機会も持つことで、迅速に情報共有できる環境を構築するとともに、業務の効率化にもつなげていくことが期待される。
●「子どもが職員以外の第三者へ相談できる機会を意図的に用意してくことが望まれる」
職員は子どもの就寝時等に各部屋に行って、個別に話を聞く時間を大切にしている他、子どもに対して、自分が嫌なことをされた時には、職員に伝えるように話している。また、意見箱を設置する等、施設内での苦情解決の仕組みはできている。一方、子どものアドボカシーの機運が高まる中で、職員以外の第三者へ相談できる機会を意図的に用意していくことが望まれる。例えば、第三者委員等に直接届くハガキの配布や、第三者委員が施設を訪問して相談できる機会を用意する等、実施可能な方法を検討・実施していくことが期待される。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント この度は多角的な視点から評価をいただきありがとうございました。
 改善点にもありましたICT化については、パソコンやタブレットを増設すると共に、タイムリーな情報共有と記録の提出・管理ができるよう取り組んでいきたいと思います。
 また、子どもたちが第三者へ相談できる機会の周知についてはそのその方法を検討し、話せる機会を作ってきたいと思います。
 今後も施設の強みを活かしながら課題改善に取り組み、さらなる質の高い支援が提供できるよう努力していきたいと思います。
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