社会的養護施設第三者評価結果 検索

同仁会子どもホーム

【1】第三者評価機関名 (一社)Riccolab.
評価調査者研修修了番号 SK2021082
SK2021083



【2】種別 児童養護施設 定員 25名
施設長氏名 芳賀 英友 所在地 茨城県
URL https://doujinkai.or.jp/
開設年月日 2001年04月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人 同仁会
職員数 常勤職員 22名 非常勤職員 1名
有資格職員 社会福祉士 1名 保育士 10名
公認心理士 1名 栄養士 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 7部屋 小規模グループケア5部屋 (イ)設備等
(ウ) 鉄筋コンクリート構造2階建て 14名 494.74㎡ (エ) 小規模グループケア 8名 165.42㎡\n
【3】理念・基本方針 (1)理念
合掌深敬の心(人権尊重)
①あなたのことを知っています
②あなたに関心があります
③あなたを必要としています
感謝と尊重の心を基本理念に人権尊重の実践として3点を掲げています。
(2)基本方針
①人権尊重
②サービスの質向上
③地域との連携協力
④コンプライアンスの徹底 ⑤説明責任の徹底
⑤関係業者との適正な契約関係構築 ⑦行政との連携・協力の促進
⑧人材育成、適切な人事・労務管理の実践
⑨公共的・公益的取り組みの推進 ⑩組織統治の確率
⑪財政基盤の安定化
⑫経営責任の明確化
 ・子ども一人一人が安心して生活できる人間関係と安全な環境
 ・子ども自らが主体的に生活に参加できる養育支援
 ・発達段階に応じた個別支援
 ・自立に向けた生活力と学習の向上
 ・子どもと保護者に寄り添った家庭支援
【4】施設の特徴的な取組 ①開設時より家庭的養育を強く意識し、直接処遇職員による食材の買い出し・調理などの実践を続けている。
②子ども会、スポーツ少年団、その他地域団体との積極的な交流。
③独自のプログラムによる「性(生)教育」を実践。
④地域の小・中学校と緊密な連携を図っている。学校運営協議会への参加。
⑤積極的な家庭支援を展開し、親子関係再構築を図っている。
⑥施設外、及び施設内における研修制度を充実させ、人材育成に力を入れている。
【5】第三者評価の受審状況 2022年06月30日(契約日)~ 2023年03月14日(評価結果確定日)
前回の受審時期 令和元年度
【6】総評 ◇特に評価の高い点
○「職員間の良好な人間関係が構築されている中で、組織体制を強化しつつ、一体感ある施設運営を展開している」
 職員の定着率が非常に高くなっており、日頃の支援場面で相互に協力・連携する職場風土が醸成されていることに加え、会議等で話し合う場面でも、子どもへの支援方法や職員の取り組みも含め、良い所に視点を置き検討を進めることを通して、職員間の良好な人間関係の構築やチームワーク力の向上につながっている。また、リーダー会議を設置して、支援現場と施設運営の方針との調整等も円滑に進んでおり、職員全体で一体感ある施設運営が展開されている。

○「リービングケアの一環として卒園生と交流する機会を設け、退所後の生活イメージにつなげる取り組みを行っている」
 施設は卒園生が退所後どのような生活をしているか、あるいは施設生活を振り返ってどのような感想を持っているか等、在園する子どもが直接話を聞く機会を、テーブルマナー講習と併せて設けている。それにより、退所後の姿をイメージしたり、希望を持つきっかけの場にしたいと考えている他、卒園生と新任職員との顔つなぎの場にもなり、アフターケアの際にもお互いに顔がわかることでコミュニケーションが進む等、効果も得られている。

◇改善を求められる点
●「法人の理念や方針と養育マニュアル等がつながるよう体系化と根拠と行動が結びつくようにすることが期待される」
 現在、施設には業務手順書、業務マニュアル、養育マニュアルを整備しているが、それぞれの関連性や目的が明確になっているとはいえない状況となっている。今後は、法人の理念や方針等と子どもの支援における行動に根拠を持たせることにより、意味のある行動、支援につながるよう検討されたい。また、夏休み前に一度、各マニュアルを見直すしくみを設けたいと考えているため、実践が期待される。

●「生活空間づくりに関して、子どもたちから要望やアイデア等を募り、快適で心地よい環境となるような取り組みが期待される」
 施設として老朽化の課題が挙がっており、その改善に向けた検討も始められている。ただ、共有スペースの収納状況等に関しては、工夫の余地もうかがえることから、快適な空間づくりについて子どもたちから意見やアイデアを募り、安価な材料を使って収納を作ったり、装飾する等、明るく、快適に感じられる生活空間づくりを、子どもからアイデアを募りながら行ってみる等、心地のよい空間づくりに一緒に取り組んでいくことも検討されたい。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 前回に引き続き同じ評価委員さまにご指導いただきましたが、この丸6年の中で進めてきた「援助の質の確保」とそれを実現する「援助運営の体系化」について、実地調査時より好評価いただき、また当施設の強みである“家庭的な温かさと関係性”についても大変深いご理解をいただいておりますことに、心より感謝申し上げます。この3年はコロナウィルス対応に振り回されたことや、施設内における不安定な状況等も相まって、きめ細やかな支援がなかなかできなかったと振り返っています。また職員においてはリーダー職員の異動や若手職員の増加などもあり、人財育成と援助内容の再強化の必要性は今回の評価結果からも感じ取れるところです。しかしながら一方で、当施設においてルーティン化された日常援助においても、意味ある特色ある取り組みは多くあり、それらが自己評価に現れていない様子があることから、改めて理念と概念と実践とを繋ぐ試みの強化が必要であることが確認されました。ご指摘いただきました点につきましては、当施設のストレングスとしてさらに伸ばす点や修正改善を図る点として年次計画や中長期計画の策定にも反映させ、次代に向けて援助の質の向上に努めながら固有の強みを持つ児童養護施設として進みたいと思います。ありがとうございました。
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