【1】第三者評価機関名 | (特非)ローカルネット日本評価支援機構 |
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評価調査者研修修了番号 | SK15136 13-A011 |
【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 45名 | |
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施設長氏名 | 戸泉 茂樹 | 所在地 | 長崎県 | |
URL | http://www.minorikai.or.jp/ | |||
開設年月日 | 1948年01月01日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人みのり会 | |
職員数 | 常勤職員 | 23名 | 非常勤職員 | 1名 |
専門職員 | 認定心理士 | 3名 | 保育士 | 2名 |
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栄養士 | 1名 | 調理師 | 2名 | |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 25室 | (イ)設備等 | 医務室1室、遊戯室1室、静養室1室、図書室1室、浴室2室、食堂1室 |
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(ウ) | 会議室1室、トイレ男6女3、宿直室3室、指導室2室、相談室1室 | (エ) | 事務室1室、心理療法室1室、洗濯室1室、倉庫1、運動場1 | |
【3】理念・基本方針 | 理念 1)一人一人の生命と個人の尊厳を大切にします。 2)すべての利用者のために誠実に奉仕し何よりも安全安心を第一とした事業の運営に努めます。 3)百有余年の歴史と伝統を活かし常に時代に適応した社会福祉の向上に邁進します。 4)地域の人々との絆を育み社会貢献活動の推進に努めます。 5)職員は、常に礼節を保ち自己研鑽に励むとともに協力して明るい職場づくりに努めます。 基本方針 児童福祉法の定める児童福祉のもと、児童養護施設「太陽寮」の円滑な運営を推進する為、長崎こども・女性・障害者支援センター、学校など関係機関ならびに保護者との連携を図るとともに地域との交流にも努め児童の権利擁護を最重点課題に職員一体となって明るく開かれた施設作りを目指す。 一人一人を大切にする明るく温かい家族的な環境の中で生活しながら、豊かな心を育て、自立に必要な知識、技能や態度を身に付け、未来をより良く生きようとする子どもを育てる。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | こどもたち、職員が①安心して、安全に暮らすことができる生活の場であること②主体性を持ち仲良く温かな生活を心豊かに営む和があること 地域の中にあることを強く自覚し、地域との良い関係を作り、肯定的に認められる施設から期待をされる施設を目指すこと 「こどもの権利の最善の利益を守り、豊かな心を育む委員会(通称:ゆたここ)」の開催 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2017年08月17日(契約日)~ 2017年12月28日(評価結果確定日) | |||
受審回数 | 1回 | 前回の受審時期 | 平成26年度 | |
【6】総評 | ◇特に評価の高い点 ・地域との交流 年度事業計画の中には地域交流事業として具体的事項を挙げ、自治会、子ども会に加入し、地域農家へ作業支援に出向くなど地域社会の一員として積極的に関係づくりに取り組まれていることが窺え、また、運動会などの施設のイベントには地域の方を招いたり町内自治会の方や学校友人が気軽に訪問されていることが窺えるなど、高く評価できます。 ・子どもへの適切な対応 職員は子どもが主体的に動けるよう見守りの姿勢で関わることを基本としていますが、自立に向けて必要な知識、技能や態度を身につける事ができるよう状況を見ながら助言し対応しています。経験の中で喜怒哀楽を分かち合い、失敗やつまずきを一緒に乗り越え、子どもと一緒に生活しながらこれからの目標づくりの声かけをし支援に努めています。年度ごとに配布される「職員ノート」には児童の権利擁護を最重点課題に示し、施設独自の「児童の権利と最善の利益を守り 豊かな心を育む委員会」を毎月開催することで職員の意識向上に努めています。児童虐待の定義や被措置児童虐待の種類等を明文化し、日常的な会議の中から児童への対応や職員のセルフコントロール、職員同士の連携など具体的な場面を取り上げ、虐待を起こさせない環境づくりに努められています。現在、不適切な対応の事案はありませんが、事案発生の際には事実確認をし、児童に対する心のケアや虐待に対する職員の共通理解や施設内体勢、今後の対応手順など理解を深める取り組みがなされています。 ・子どもの自立性・主体性を支援 年齢ごとに基本的な日課を示されていますが、グループ担当職員が日々の関わりの中で子どもの生活に対する意向に耳を傾け、自分たちの生活について検討する意識を大事にしながら生活改善に向け支援されています。少人数の生活を営む中で子どもの主体性をあげ、ひとり一人の重要感をお互いに認識し合いながら自己肯定感を上げる取り組みがなされています。年齢に応じて余暇活動で使用する道具や設備を準備し、健やかに日々の生活を営む「我が家」としての環境づくりに職員も参加しながら、子どもが主体的に生活できるよう努められています。 ◇改善を求められる点 ・事業計画の周知 現状では子どもや保護者等へ事業計画を周知し理解を促す取り組みを行うまでには至っていません。子どもには年齢等を考慮しながら事業計画の簡略版やポイントを絞って必要に応じて掲示するなど周知し、また、保護者にも周知を図っていく取り組みが望まれます。 ・働きやすい職場環境の整備 有給休暇の取得状況も特に問題はありません。職員は定期的に健康診断も受診されています。また、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントの防止について職員へ周知がなされています。一方で施設長と職員との認識の差異があることも否めません。例えば、職員に対して職場環境の問題点と対策についてアンケート等を実施して、課題を明確にして職場環境の改善につなげるなど、働きやすい職場環境づくりについてワーク・ライフ・バランスに配慮し取り組むことが望まれます。 ・養育・支援の実施状況の定期的な検証・見直し 標準的な1日の日常日程を定め、職員の業務分担に応じた業務の実施や記録がなされ、現状の検証がなされています。一方、養育支援の実施状況の検証・見直しが定期的に実施されているとは言えず、また、必要に応じて自立支援計画へ適切に反映するまでには至っていません。今後、養育支援の実施状況の検証・見直しを定期的に行い、必要に応じて自立支援計画へ適切に反映することが望まれます。 ・自立支援計画の評価・見直しの具体的な手順や仕組みの整備 現状では自立支援計画の評価、見直しについて具体的な手順や仕組みが整備されているとは言えません。策定した自立支援計画についてPDCAサイクルを継続的に実施し、評価・見直しに関しての手順を定め、実施することが望まれます。また、定期的な見直し時には目標の妥当性や具体的支援の有効性を検証し、支援について変更する際の子どもの意向確認や同意を得ることも望まれます。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 今回で2回目の受審となりますが、その都度、現状を客観的に見ること、頭の整理ができ、取り組みの強化や見直しに意欲を持つことができています。評価時にいただいたご指導やご助言を活かし、こども達にとってより安全で、安心して暮らせる生活環境作りを行い、こども達が豊かな心を持って、胸を張って社会に貢献していくような子育てを実践できるよう取り組んでまいります。 |