社会的養護施設第三者評価結果 検索

聖華園

【1】第三者評価機関名 (社福)佐賀県社会福祉協議会福祉サービス評価センターさが
評価調査者研修修了番号 S16057
S24267



【2】種別 児童養護施設 定員 60名
施設長氏名 西村 芳昭 所在地 佐賀県
URL http://www2.saganet.ne.jp/seikaen/
開設年月日 1949年06月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人慈恵会
職員数 常勤職員 29名 非常勤職員 2名
専門職員 里親支援専門員 1名 心理療法担当職員 1名
栄養士 1名 看護師 1名
家庭支援専門相談員 1名 個別対応職員 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 33部屋 (イ)設備等 地域交流室
(ウ) 自立支援室 (エ) 心理面接室
【3】理念・基本方針 【基本理念】
 さまざまな理由により入園してきた児童に対し安心して生活できる場を提供し、必要な教育を受けさせ、家庭的な環境の下で心身ともに健やかに育てるとともに最終目標として、社会への自立または家庭復帰を目指すために様々な取り組みや支援を行います。

【基本方針】
①安全な生活の確保
 児童を病気や事故等から護り、安心して生活できるよう、衣食住を整えるとともに、心理面においてもケアを行い、より安全、安心な生活環境づくりに努めます。また、支援にあたり、暴力や体罰は禁止し、言葉や態度による支援に努めます。

②児童の人権の尊重
 児童福祉法及び「こどもの権利条約」等を遵守するとともに、児童の心の声に耳を傾け、多様性を認めながら、児童の人権を尊重し、プライバシーの保護にも努めます。また、児童の最善の利益を目指す中で、その自主性や自己決定を尊重します。

③健やかな成長を促すための教育と支援
 児童それぞれの年齢や能力、発達状況に応じて適切な教育環境を調整するとともに、より発達や成長を促すための様々な取り組みを行い、健やかな成長を支援していきます。

④自立を促すための取り組みと支援
 社会へ巣立つにあたり、経済的自立は勿論、社会的自立、生活の自立、さらにはこれらを支える精神的自立の力を養うことができるよう、様々な取り組みや支援を行います。

⑤家庭との連携と家庭環境の調整
 児童の成長においては、家庭の理解と協力が大きな力になることから、家族との協議を丁寧に行うとともに、家庭に戻り、家族と暮らすことは、児童の最大の願いであるため、児童が早期に家庭復帰できるための環境づくりに取り組んでいきます。

⑥地域との共生
 施設の児童は地域の子として育つということを常に意識し、地域及び学校等の行事や祭りなどに積極的に参加するとともに、聖華園の行事にも参加してもらうなど、地域の方々と聖華園児童との相互理解を深めながら交流を図ります。

⑦職員の資質の向上
 児童を護り、健やかに育てるためには職員の熱意と人間性、専門性の向上が不可欠であることから、これらを高めていくための研修や取り組みを積極的に行っていきます。
【4】施設の特徴的な取組 6棟のホーム形式(うち2棟は小規模グループケア)で、小舎制のユニットケアを実践している。職員は3名~4名の担当制で、より家庭に近い環境の中で児童の支援を行っている。
また、自立支援室を設けており、高校3年生を対象として一人暮らしに向けた自活訓練を行っている。支援内容としては、①自分で起きて弁当を詰め登校する、②掃除、洗濯等は自分で行う、③土日の3食は食材を購入し自炊する、などの生活体験の支援を行っている。
【5】第三者評価の受審状況 2017年04月28日(契約日)~ 2017年09月19日(評価結果確定日)
受審回数 1回 前回の受審時期 平成26年度
【6】総評  社会的背景が大きく変わる中で、子どもたちはいろいろな観点から影響を受けている。その弱い立場の子どもたちに質の高い養育支援を提供する事は、大変有意義な仕事であると感じられた。職員は、基本方針や基本理念を根幹とした揺るぎない志を持ち、日々養育支援に力を注がれていることを感じることができた。

評価の高い点
○中・長期計画は基本方針と基本理念の実現に向けてしっかりとビジョンを定めて進められている。
○単年度の計画も中・長期計画を踏まえ、着実に推し進められている。
○養育・支援の質の面にも取り組みに気を抜かず、自立支援計画書をもとに意欲的に向上を図る努力をされている。それが確実に養育・支援に繋げられている。
○地域や関係機関と連携し、ネットワークを構築されている。
○施設長は、自己研鑽に努められており、リーダーシップを持ち、指導力を発揮されている。
○全職員で子どもたちが、健全に育つよう情報を共有し連携した支援が行われている。

改善点
○事業計画について、子どもや保護者に分かり易く伝えるよう取り組まれることが望まれる。
○ユニット化や小規模グループケアが始まり、職員間のコミュニケーションが、取りにくい状況になりやすいので、心掛けて声かけあうよう取り組まれることが望まれる。
○小規模グループケア等の開始により安全を守る範囲が拡大している。徹底した安心と安全に努めていただくことが望まれる。
○子どもの食育に関する取り組みが充実することが望まれる。
○職員の福利厚生に関する取り組みが充実することが望まれる。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント この度は、平成26年度以来、2回目の第三者評価の受審となりました。当園の取り組みについて、評価していただいた点は更にその取り組みの充実を図り、また改善についてご指摘を頂いた点については、真摯に受け止め改善してまいります。指摘を頂きました、事業計画を子どもたちや保護者へ分かりやすく周知する等の工夫や、食育の充実、職員研修や福利厚生の充実につきまして、職員で議論を深め、計画、実行、評価、改善を重ねてまいります。
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