社会的養護施設第三者評価結果 検索

双葉学園 みのり

【1】第三者評価機関名 (特非)北九州シーダブル協会
評価調査者研修修了番号 SK2021257
14-a00026
SK2021256


【2】種別 児童養護施設 定員 45名
施設長氏名 三舩 里佳 所在地 福岡県
URL https://futaba-minori.com/about/
開設年月日 2018年04月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人 双葉会
職員数 常勤職員 31名 非常勤職員 2名
有資格職員 ケアワーカー 20名 家庭支援専門相談員 2名
看護師 1名 栄養士 1名
里親支援専門相談員 1名 心理士 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 居室46室 親子生活訓練室1室 幼児室2室 デイルーム1室 (イ)設備等 厨房1室 食堂1室 倉庫6室 リビングダイニング6室
(ウ) 心理療法室・医務室・保育士室・相談室・静養室・会議室・学習室・事務室 各1室 (エ) 浴室7室 宿直室2室 洗濯室2室
【3】理念・基本方針 双葉学園みのり基本理念
措置費の効率的運用により円滑な施設経営を図ると同時に、児童の基本的人権の尊重を第一義とし、将来児童が一人の人間として、社会に適応出来るべく、基本的生活習慣と社会生活のルールを身につけさせると共に、適切な進路指導を行い、将来子どもたちが豊かで幸福な生活を営むことが出来るよう、最大限の援助をすることである。
双葉学園みのり基本方針
〇職員の豊かな愛情と技術により、家庭的な」雰囲気の中で明るく、のびのびと生活させ、情緒の安定を図る。
〇児童の自主性を尊重し、善悪に対する判断力、年上の尊敬の念、弱者へのいたわりの心を育てる。
【4】施設の特徴的な取組 安心安全委員会、児童自治会の実施
ユニット調理、ユニット外出等のユニット毎の活動
【5】第三者評価の受審状況 2023年03月01日(契約日)~ 2023年08月15日(評価結果確定日)
前回の受審時期 令和2年度
【6】総評 ◇特に評価の高い点
〇 緑豊かな自然が残る環境の中で5年前に開設し、国が推奨する個室制ユニットタイプで、少人数の家庭的な居住空間を確保する等、ハード面の充実は今後小規模のモデルとなる施設である。園内のいたる所に生花が飾られ、ピアノの寄贈を受け、本棚を設置して、「読書&ピアノコーナー」や静かに勉強するコーナーを事務室前に設置し、文化的で落ち着いた子どもの居場所作りに取り組んでいる。
〇 前回の第三者評価は開設2年目の受審で、色々なことが起こり大変な状態であったが、それから3年、新しく迎えた施設長の下、課長、係長、各担当、専門職を配置し、しっかりとした組織作りに取り組んでいる。また、多くの委員会を立ち上げ全職員が各委員会に所属することで職員一人ひとりが自分の役割を自覚し、自ら考え行動する力をつけ、トップダウンからボトムアップに向けた組織作りが進んでいる。
〇 ホームページの充実を図り、地域に向けた広報誌「みのり」の発行、地域交流スペースを地域の会合に提供して、運営の透明性と児童養護施設の周知に向けて取り組んでいる。
〇 安心安全委員会を設置して定期的に児童全員に聴き取りを行い、児童自治会を毎月開催し、給食アンケートの実施や意見箱の設置等、子ども達が意見や要望を表しやすい環境作りに努めている。出された意見や要望については職員会議等で話し合い、結果を子どもに伝える仕組みが十分に機能し、子ども達の満足の向上に繋げている。
〇 「食」を大切に考え、定期的に嗜好調査を実施し、検食簿には丁寧にコメントが記入され、少しでも子ども達に美味しい料理を食べてもらいたいと改善を重ねている。これまで月1回だったユニット調理の機会を月2回に増やすことを検討し、目の前で料理を作る事や一緒に調理体験を通して、食への関心を引き出している。

◇改善を求められる点
〇 ケアワーカー、看護師、栄養士、家庭支援専門相談員、里親支援専門相談員 自立支援専門相談員、心理士、調理員がそれぞれのポジションで懸命に頑張っているが、専門職とケアワーカーの情報共有や連携を徹底し、子ども一人ひとりに対して、速やかにチームで支援できる体制の強化を期待したい。
〇 コロナ禍の中でこれまで控えていた地域との関わりを深め、地域の福祉ニーズに基づく公益的な事業や啓発活動に取り組むことを期待したい。
〇 生い立ち振り返りシートの作成やリービングケアの取り組を進めることで、子ども一人ひとりの「これまで」と「これから」に寄り添い、自立支援専門相談員(令和4年度より配置)を中心に退所後のアフターケアについても丁寧に行っていく事を期待したい。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 最も課題としていた、トップダウンの体制から組織的体制づくり、ボトムアップの力をつけることに取り組んだことに対して評価していただいたことはたいへんうれしいです。おかげで、職員からの提案も増え、職員がカバーしあい、知恵を出し合いながら、風通しのよい運営ができています。
 また、食・芸術・読書など文化の薫る環境は、子どもにとっても、職員にとっても心の栄養になると考えておりますので、その点にも注目していただきありがたいです。安心安全委員会の活動や児童自治会の活動により、子どもからも声を上げやすい環境を心掛けています。
 改善点として挙げていただいた多職種連携は、さらなる組織的運営、切れ目のない養育には欠かせない点であり、私共が目指していることでありますので、引き続き取り組んでまいります。また、児童へのタイミングを考えた生い立ち振り返りシートの作成など、自立支援専門相談員を中心として、退園後の自立した生活の支えとなるような取り組みを工夫していきます。
 調査者の方には丁寧に書類を見ていただいたり、職員の話を聞いていただいたりしてありがとうございました。次回は、さらに地域にねざした活動ができるよう、高機能化、多機能化に向け努力してまいります
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