社会的養護施設第三者評価結果 検索

ラ・サール・ホーム

【1】第三者評価機関名 (社福)宮城県社会福祉協議会
【2】種別 児童養護施設 定員 80名
施設長氏名 大塚 涼子 所在地 宮城県
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【3】実施調査日 2014年09月16日~2015年03月05日
【4】総評 ◇特に評価が高い点
<子どもの食生活に配慮しています>
 施設の栄養士は、食に関する調査結果を踏まえ、各ユニットを回って子どもの意向調査を実施し、献立に反映するよう努めています。食物アレルギーのある子どもの献立は、食材が違っていてもできるだけ見た目が変らないよう配慮し、子どもに説明しています。また、施設では家庭的な雰囲気を大切にし、子どもたちがご飯の炊けるにおいを感じられるよう、炊飯は各ユニットで行っています。各ユニットには調味料、電磁調理器、冷蔵庫、電子レンジ、トースターなどが設置されており、子どもが自分で食事を作ることもできるようにしています。

<子どもの家族との関係を大切にしています>
 職員は、日頃から子どもの家族と信頼関係を築くことに心がけています。家族との関わりは、これまでは担当職員に任されてきたため、今後は体制を整えチームケアを重視して、子どもと家族に関わって行きたいと考えています。また、施設内には子どもと家族が一緒に宿泊できる独立した親子訓練室が設置されており、職員は親子宿泊ができるようになるまでの子どもと家族との関係づくりを丁寧に行っています。宿泊の際には家族の力に期待して、できるだけ見守りに徹しながら、家族の再構築に向けた支援を心がけています。

<安全対策に力を入れています>
 施設では、事故防止と安全対策のために危機管理マニュアル(地震、台風・大雨、火事、施設内事故・病気、無断外出・行方不明、備蓄品等)、衛生マニュアル(食中毒一覧表、手洗い・手指消毒の方法、食中毒感染防止対策フローチャート等)を作成し、マニュアルも項目ごと分りやすく記載し、職員に周知しています。また、東日本大震災の教訓として食料品等の備蓄を6日間に増やし、施設本体に入れない場合も想定し、新たに園庭の建物にも食料品等の備蓄を行っています。

◇改善が求められる点
<支援の継続性に配慮した取り組みを期待します>
 子どもの措置変更にあたっては、必要に応じて対応していますが、今後は子どもが新しい生活をスムーズに行えるよう支援の継続性に配慮した手順と引き継ぎ文書を定めるなど、より積極的な取り組みを期待します。

<マニュアルの整備を期待します>
 子どものプライバシー保護に関しては、基本的な知識や社会福祉に携わる者としての姿勢・意識を持ち、養育・支援にあったっていますが、申し合わせによる支援となっています。子どもを尊重した質の高い養育・支援を実施し、子どもから信頼を得るためにも、プライバシー保護に関しての規程・マニュアル等の整備が必要です。早急な整備を期待します。また、これ以外でも苦情や意見に対するマニュアル等の文書化が必要なものがあります。それぞれの優先順位を検討され、整備されることを期待します。 

<研修についての基本姿勢を明文化し、職員一人ひとりの研修計画を策定することを期待します>
 施設では各年度ごとに研修計画を作成し、施設長は機会があるたびに「学ぶ姿勢の大切さ」を職員に伝え、自主研修を促すと共に希望する研修に参加できるようにしています。施設へ入所する子どもたちの理由は、様々で複雑であることから子どもへの養育・支援について、職員には、より高い支援技術と専門性が求められています。今後は、人材育成や研修の基本姿勢を明文化し、職員一人ひとりの研修計画の策定と職員の支援技術、専門性をより一層、向上させていくことが望まれます。なお、それぞれの研修内容については、職員間で共有を図ることを期待します。
【5】第三者評価結果に
対する施設のコメント
 この度は、丁寧な調査と分析、そして公正な評価をして頂きました事に感謝申し上げます。改善すべき項目については真摯に受け止め、施設全体で取り組みを進めてまいります。規定等未整備な所は、順次整え、申し合わせ等で対処していた所は明文化し、組織として一定の養育水準を整え、更なる養育の質の向上に努めてまいります。生活の主役である子ども達、そこに携わる職員、双方の福祉が充実している施設となる様に努力する所存です。今後共、宜しくお願い致します。
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