【4】総評 |
◇特に評価が高い点
(1)職員を支える体制
小舎住込み制に携わる直接支援職員のスキルアップと共に、日頃生じるストレスマネージメントを施設長さんはじめ基幹職員が気配りされるとともに、職員の集いの場としリフレッシュルームを設置され、住込み職員が施設にいながらにして、ON・OFFができるとともに、職歴や専門分野のバリアを超えた交流や悩みの解放サロンとして、職員の心身の休息とともに、子どもに対する元気・やる気・根気の維持高揚に取り組んでおられます。
(2)施設と職員の自己研鑽
定例の職員会議や子ども主体のホームミーティングの意見を建設的に取り入れられた、次期事業計画を早期に策定され、本年度内にその取り組みについて検討を重ねられ、運営・管理、養育・支援の分野の現状認識と課題への対策を通して、よりレベルアップを目指した取り組みがなされています。特に、養育・支援については、各職員が専門性を高める自己研鑽に、職種専門分野間の交流を通した知識を習得し、施設長さんのもとで、「質の高い事業を子どもに提供する」という職員の一致団結した思いがチームに充満し、機能しています。
(3)情報の提供
子どもや保護者への情報の提供について、場面や対象児童に応じて、手書きやワープロを多用され、それぞれ文字や色合いを工夫されて、丁寧に作成され情報を提供されています。また、手書きは、使用済紙の裏面を活用されたり、新聞紙を活用したメモ受け箱を作るなど、特に子どもへの情報の伝達を介して、その内容や方法に、①もったいない、②おかげさま、の精神を盛り込まれています。
◇改善が求められる点
(1)人事考課の活用
職員のチームワークやSV体制など、業務の遂行や研修・育成はしっかり定着しています。日々の子どもへの養育・支援が滞ることなくスムーズに展開されています。が、職員一人ひとりの仕事の達成感や完成度、知識・技能の向上、積極性・責任感・判断力などの分野に基準を示され、職員と共有されて、各職員が自己研鑽に加わえて、業務遂行の指標になり、対人援助職に従事する自己に対する客観的な位置を認識できるためにも、施設の人事考課の体制に整備されることが望まれます。
(2)外部監査の活用
これまで以上に外部委員を活用し、施設機能の向上に反映しながら、社会的養護を担う施設としての役割を、より一層充実する取り組みが望まれます。 |