社会的養護施設第三者評価結果 検索

天理養徳院

【1】第三者評価機関名 (社福)大阪府社会福祉協議会
【2】種別 児童養護施設 定員 85名
施設長氏名 久保 悟 所在地 奈良県
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【3】実施調査日 2013年09月19日~2014年04月15日
【4】総評 ◇特に評価が高い点
(1)職員を支える体制
 小舎住込み制に携わる直接支援職員のスキルアップと共に、日頃生じるストレスマネージメントを施設長さんはじめ基幹職員が気配りされるとともに、職員の集いの場としリフレッシュルームを設置され、住込み職員が施設にいながらにして、ON・OFFができるとともに、職歴や専門分野のバリアを超えた交流や悩みの解放サロンとして、職員の心身の休息とともに、子どもに対する元気・やる気・根気の維持高揚に取り組んでおられます。
(2)施設と職員の自己研鑽
 定例の職員会議や子ども主体のホームミーティングの意見を建設的に取り入れられた、次期事業計画を早期に策定され、本年度内にその取り組みについて検討を重ねられ、運営・管理、養育・支援の分野の現状認識と課題への対策を通して、よりレベルアップを目指した取り組みがなされています。特に、養育・支援については、各職員が専門性を高める自己研鑽に、職種専門分野間の交流を通した知識を習得し、施設長さんのもとで、「質の高い事業を子どもに提供する」という職員の一致団結した思いがチームに充満し、機能しています。
(3)情報の提供
 子どもや保護者への情報の提供について、場面や対象児童に応じて、手書きやワープロを多用され、それぞれ文字や色合いを工夫されて、丁寧に作成され情報を提供されています。また、手書きは、使用済紙の裏面を活用されたり、新聞紙を活用したメモ受け箱を作るなど、特に子どもへの情報の伝達を介して、その内容や方法に、①もったいない、②おかげさま、の精神を盛り込まれています。

◇改善が求められる点
(1)人事考課の活用
 職員のチームワークやSV体制など、業務の遂行や研修・育成はしっかり定着しています。日々の子どもへの養育・支援が滞ることなくスムーズに展開されています。が、職員一人ひとりの仕事の達成感や完成度、知識・技能の向上、積極性・責任感・判断力などの分野に基準を示され、職員と共有されて、各職員が自己研鑽に加わえて、業務遂行の指標になり、対人援助職に従事する自己に対する客観的な位置を認識できるためにも、施設の人事考課の体制に整備されることが望まれます。
(2)外部監査の活用
 これまで以上に外部委員を活用し、施設機能の向上に反映しながら、社会的養護を担う施設としての役割を、より一層充実する取り組みが望まれます。
【5】第三者評価結果に
対する施設のコメント
 当院は、予備受審という形で、2回にわたり、訪問調査を実施していただきました。1回目、2回目ともに、長年、社会的養護の実践をされておられる先生方にお越しいただき、調査時のフィードバックの中にも、当院が参考にすべき数多くのアドバイスを頂戴することができました。
 調査していただいた項目の中には、当院の取り組みを、高く評価していただけた項目があり、職員にとっての自信につながりました。
 しかしながら、資料の未整備という点から、ご指摘いただいた項目も同様にありました。中でも、理念の具現化についてや、衣食住の項目、権利擁護の項目などが、それにあたります。理念の具現化や、衣食住の項目については、院内で精査し、平成26年度の事業計画に、その内容を盛り込み、取り組みを進めています。権利擁護の項目については、就業規則等に「体罰の禁止」が明確に記載されているかどうかについて、ご指摘をいただきました。当院の運営規定には、「懲戒権の乱用の禁止」として、「身体的苦痛を与え、人格を辱める等その権限を乱用してはならない」と明記しておりますが、「体罰」を禁止するという文言ではないことから、今回、ご指摘をいただいたと認識しております。尚、今年度の理事会にて、「体罰の禁止」に関する文言を、就業規則に記載できるよう、審議する予定であります。
 高く評価していただいた点も、ご指摘をいただいた点も、どちらも真摯に受け止め、今後も、子どもたちの安心で安全な生活実現のため、職員一丸となって職務を全うする所存であります。ありがとうございました。
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