社会的養護施設第三者評価結果 検索

児童ホーム東光園

【1】第三者評価機関名 (特非)あいおらいと
評価調査者研修修了番号 S18066
S18067



【2】種別 児童養護施設 定員 40名
施設長氏名 大西 道仁 所在地 兵庫県
URL http://www.sinti.or.jp
開設年月日 1951年12月05日 経営法人・設置主体 社会福祉法人 心地
職員数 常勤職員 25名 非常勤職員 5名
有資格職員 社会福祉士 2名 保育士 5名
小学校教諭免許 1名 栄養士 4名
臨床心理士 1名 幼稚園教諭 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 2棟23室 (イ)設備等 ショートステイ2室
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針 [理念]
『和顔愛語に努め、心地よい環境を』
・子ども達をかけがえのないものとして守り育て、安心安全な生活を保障するとともに、子ども達の最善の利益を守ります。
・大切な子ども達一人ひとりの幸せと、健やかな成長を支援し、より家庭的な養育を行います。
・地域の子育て支援や社会貢献に努め、誰もが利用できる施設を目指します。

[基本指針]
・命の尊さを感じ、自分を大切にし他人を思いやる事のできる、心の豊かな子どもに育てます。
 ・子ども達をかけがえのない存在としてその権利を保障し、より家庭的な環境の中で、愛情に支
  えられていると実感できる支援をします。
 ・自分の夢を持ち、その夢の実現に努力できる子どもに育てます。
 ・保護者と相互に理解を深め、より良い関係を築き、協働して子どもの健全な成長と自立を支援
  します。
 ・社会的養護の担い手として地域社会と共生し、より良い施設づくりを目指します。
 ・防災と危機管理に努め、安心安全な環境を整えます。
 ・倫理観の確立や子どもの権利擁護を目指した職員を育成します。
【4】施設の特徴的な取組  ホーム制による「アット・ホーム」な施設を目指します。生活スペースの小規模化により、子ども達が役割を分担しホームの生活を支える中で、自立した社会人として生活できるよう支援します。
【5】第三者評価の受審状況 2019年10月01日(契約日)~ 2020年02月13日(評価結果確定日)
前回の受審時期 平成29年度
【6】総評  ◇特に評価の高い点
1 「思いやり」を大切にする暮らし
 理念である『和顔愛語に努め、心地よい環境を』が日々の生活のなかに感じられます。「相手を思いやること」が、職員と子どもの支援関係だけではなく、子ども同士、職員同士の関係においても大切にされています。「思いやりが足りているか」という視点から日々の生活を振り返る機会がしばしば持たれています。
 この取り組みによって、施設全体が支え合う明るい雰囲気となっています。子どものアンケート結果では生活の満足や職員への信頼など、高い満足度を示す結果となっています。

2 子どもの自立を促す取り組み
 ホームでは、幼児から高校生まで一緒に生活しています。そのなかで、年代の近い子どもの「横割り」の活動があります。それぞれ「やんちゃーず」(年少から小学校1年生)、「ドリームズ」(小学校2年生から6年生)、「てぃーんず」(中高生)と名付けられ、年齢に合わせた主体的な活動が計画されます。
 また、食事の手伝いや後片付け、掃除、洗濯、アイロンなど、年齢に応じて自分で行うよう決められ、退所までに出来るよう支援されます。そのほか、充実した学習支援や就労への取り組みが行われています。

3 ワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の調和)と職員の定着率のよさ
 職員が働きやすい職場環境があります。職員の就業状況や家庭状況などが把握され、ワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の調和)の推進が行われています。特に産休、育休の取得や「子育てしながら働ける職場づくり」など、実際に育児休暇を取得した先輩職員から話を聞くなど施設全体で働きやすい職場づくりに取り組まれています。このような取り組みより、職員の離職はほとんどなく、職員のキャリアが安定的に蓄積されます。このことが支援の質の向上につながっています。

◇改善が求められる点(期待される点)
1 中長期計画の策定について数値とコストの明確化
 中長期計画が策定され、今後、職員の資質向上、人材確保のほか、専門的ケアによる相談、ショートステイの受け入れ、地域家庭支援センター構想、地域分散化などの計画があります。しかし、具体的な数値目標などについては不明確です。今後の取り組みに期待します。

2 職員の資質向上への取り組みについて
 現在、ホーム長や主任を主としたOJTが行われ、施設長によるスーパービジョンが行われています。また、職員の目標管理シートにより、目標の確認が行われれています。また、新人職員には2年目、2年目の職員には4年目の職員が、ホーム長などの同席のもと面談が行われています。
 この取り組みは、新人職員と先輩職員が同じ職場での自らの体験談などを話すことにより、業務の振り返りや気づきを得る機会となっています。また、職員の職場意識や親密度を高める効果となっています。
 今後、さらに職員の資質向上を目指したOJTやスーパービジョンの取り組みが期待されます。

3 BCP(事業継続)
 災害時の対応はマニュアルに定められ、災害時の備蓄や組織編成表が策定されています。また、緊急時の連絡網は、自宅と施設の距離を考慮し、実効的な手順により作成されています。しかし、「事業継続計画」(BCP)は策定されていません。今後の取り組みに期待します。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント  たくさんの業務に日々追われる中でも職員や施設のこども達に対する思いや取り組みを最大限評価していただき感謝いたします。この第三者評価を受審し評価を受けることは、日々の実践の中に気付きをいただきマンネリ化を防ぐに留まらず、足りていない所や不具合の改善にも繋がり、ますますこども達に向き合う活力が湧いてきます。
 今後も変化を恐れず、日々の気付きを大切にしながら、さらに良い職員集団を形成し、しいては良い環境の中でこども達を養育・支援できるよう全職員一丸となって励んでまいりたいと思います。
ありがとうございました。
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