【1】第三者評価機関名 | (株)マスネットワーク |
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評価調査者研修修了番号 | 50192 60861 S15119 SK15091 |
【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 35名 | |
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施設長氏名 | 伊藤 直明 | 所在地 | 長野県 | |
URL | http://fuetsu-ryou.com/ | |||
開設年月日 | 1946年02月14日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人飯田風越福祉会 | |
職員数 | 常勤職員 | 22名 | 非常勤職員 | 4名 |
専門職員 | 児童指導員 | 6名 | 保育士 | 11名 |
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心理療法士 | 1名 | 栄養士 | 1名 | |
調理員 | 3名 | 嘱託医 | 2名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 児童居室16 | (イ)設備等 | 学習室1、食堂1、プレィルーム1、講堂1、心理療法室1 |
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(ウ) | 施設内小規模ケア棟1 | (エ) | ||
【3】理念・基本方針 | ○子ども一人ひとりの権利を護り、個性や意思を尊重し、それぞれの子どもに沿った自立を支援していく。 ○すべての子どもにとって、「温もりと安らぎ」ある環境作りに努める。 ○卒業していった子どもたちが、いつでも気軽に立ち寄れ相談できる環境作りに努める。 ※個々の特性を理解し、個々に応じた最善の支援に努める。 ※子どもたちが常に意見を表明できる環境作りに努める。 ※保護者(家族等)とは、連絡を密に取り常に子どもの状況を理解し、共に子の育ちのために最善の努力につとめる。 ※関係機関(学校・児相・病院・子育て支援課・司法等々)連携を密にし、最善の支援に努める。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | ○子どもの権利擁護の徹底・・・施設内虐待の防止の徹底 「子どもの最善の利益」の保障・人権に関する理解と、風越寮倫理綱領に基づき子どもの権利擁護に向けての更なる意識向上を図る。全ての子どもたちが、安心して暮らせる温もりある施設に向けていく。 ○社会自立に向けての自立支援計画の策定と有効活用 子ども一人ひとりに即し長期的視野に立った自立支援計画を策定し、日常の処遇の手立て指針にしていきたい。 アフターケアは、今まで以上に充実していきたい。そのためにも、施設在所中の子どもと職員との心のつながりに向けた適切な関わりを大切にしていく。 ○ライフストーリーワーク(以下LSW)の導入と実践 施設で暮らす子どもたちは、自身の生い立ち・家族関係等十分理解できず生活している場合が 多い。乳児院や年少期から入所した子どもは、気がついたら児童養護施設にいた、というケース もある。子どもの出生からを正確に知ることにより、子ども自身の存在感・保護者への思い、自信を持って社会自立できるためにもLSWを実践していく。 ○職員研修の充実 ・・・職員資質の向上 入所児童の多様化、特には被虐退児や様々な課題を伴った児童の割合が増加しているなか、嘱託医を含め医学的心理学的立場の専門的研修会を実施し、知識と援助技術を習得し、より適切な支援ができるよう、職員資質の向上を図っていく。 ○児童相談所はじめ関係機関との連携 子どもの入所から退所・社会自立に至るまで児童相談所との日常的な緊密な連携の重要性は 言うまでもなく、児童相談所の持つ機能を大いに活用できるよう常に連絡を取り合っている、また、市町村への児童相談窓口の一部移行、子育て短期支援事業(飯田市・阿南町・高森町・阿智村)の実施に伴い、市町村担当者との連携も大切にしている。 その他、法的判断を必要とする困難ケースも増えており、顧問弁護士の有効活用とともに司法との連携も重視していく。 ○学校との連携 この三十数年にわたり学校との連携は、円滑で強固な関係にあると自負するところである。 年度当初実施している、「新任学校職員の寮訪問説明会」「学校・児相・寮6者連絡会」の他「学校 寮職との交流会」「寮訪問学習指導」「子どもとの交流会」等を通じて、職員相互の連携は勿論の こと、子どもへの理解を深める機会としている。新規入所児童については、事前に学校と綿密な 連絡をとり学校寮双方での受入体制を整えていく。 ○家庭保護者との連携 家庭との関係は切り離して考えられないものであり円滑な親子関係の構築に向け、調整を図っていく。子どものため親を支えることも大事であり、様々な機会を通し支援するとともに、定期的に子どもの成長状況を伝える手立てもとっていく。学校行事等々にも積極的に参加を促し、児童を理解してもらう機会をつくる。 LSWについて理解を求め協力を依頼していく。 ○地域との連携 地域にある施設として、地域の一員としての施設としての役割を積極的に果たしていく。 具体的には、公民館活動への職員・子どもの参加の他、日常の地域の方々との関わりを大切にし施設の正しい理解を深めていく。災害時には地域からの支援は不可欠であり、自治会等と協定を結ぶ。 ○危機管理・・・ 施設運営および児童処遇の検証 風越寮としての防犯体制を整備していく。地震火災をはじめとした自然災害をはじめ子どもに起因する事故事件に至る様々なリスクを抱えている、その際の的確な対応ができるための各種マニュアルの作成整備をするとともに、その対応マニュアルを使っての訓練を行い、いざという場合に的確な行動対応ができるよう備えていく。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2017年09月01日(契約日)~ 2017年11月30日(評価結果確定日) | |||
受審回数 | 2回 | 前回の受審時期 | 平成26年度 | |
【6】総評 | ◇特に評価の高い点 <コミュニケーション・チームワークのとれた職場> 事業計画の中に「風越寮職員として共通理解し、心掛け実践していきたい事項」として①良き社会人、地域の一員である事②福祉の理念・ニーズの理解③良きコミュニケーション・チームワークのとれた職場を掲げ、更に具体的にお互いがカバー・フォローのできる関係作りをしている。 また、職員会等で、意見を出しやすいように、それぞれがスピーチを行ってから会議に入り、出された意見を運営に活かす、職種の立場を超えて良質な人間関係を創るなど、施設長のリーダーシップの下、子どもたちの健やかな育ちに向けた養育・支援を実践し、理念の具現化に努めている。 <ライフストーリーワークの取り組み> 「親子分離された子どもたちに、自らの生い立ちを整理し受け入れることを手助けする」という趣旨のライフストーリーワークに取り組み4年目である。今年度の事業計画の重点項目にも掲げ、専門家から手法を学び、アドバイスを受けながら、対象の子どもに対して慎重に行っている。子どもと話をしながら計画・実施・課題と予定を立て、実施状況の写真を含めた詳細な実施記録がまとめられている。開始にあたっては、本人の意向やニーズ、状況などチェック項目を上げ、アセスメントを十分に行い実践している。子ども自身が自分の出生等を知り、自信を持って社会自立できるように支援しており、今後も期待のできる取り組みである。 <権利擁護の徹底> 理念や重点目標に子どもの権利擁護の徹底を明記して、風越寮倫理綱領に基づき子どもの権利擁護に向けての意識向上を目指して取り組みを進めている。子どもも職員もCAPなどを通して権利の学習を10年以上継続している。子どもたちは、CAPを受けることで人権意識を分かりやすく学び、「権利ノート」を活用して、生活になかで説明を受けている。職員は、CAPの職員ワークショップの他、言葉使い、コミュニケーションのとり方など基本的人権への配慮等の研修や職員会で話し合い、子どもの権利擁護について周知徹底に努めている。また、児童養護施設における人権擁護のためのチェックリストを年2回以上実施し評価・振り返りを行っている。 ◇改善を求められる点 <子どもの満足を把握する仕組みの整備> 普段の生活、各行事において、第一に「子どもたちが納得し満足できる」という視点で工夫や企画を行っている。子ども会を実施した時には、子どもから意見・要望を聞いてまとめ、できることは実現・改善に努めている。さらに、子どもの満足の向上を目的として、子どもが意見や要望を出せる場としての子ども会等の実施、子どもへの満足度調査を行なうなど組織的に取り組み、養育・支援の質の向上に繋げていくことを期待したい。 <事業計画の子どもや保護者への周知> 事業計画には、子どもや保護者等そして職員が共に向かうべき養育・支援の方向や経営課題、施設整備等が明記されている。事業計画を共有し明確にしていくためにも、伝えたい内容を取り上げ分かりやすくまとめるなど、子どもや保護者等への周知・説明の工夫を期待したい。 <マニュアルの整備と見直しの徹底> 危機管理・感染症対策等のマニュアルを整備し、作成中のマニュアルもある。今後、マニュアル全体を見直し、現在実施している内容を整理して、ボランティアの受け入れ、リービングケア、アフターケアなど必要なマニュアルについて検討し作成されることが望まれる。そして、よりいっそう、職員間で統一した養育・支援ができるよう期待したい。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 本年度、第3回目の受審となりました。今回は、マスネットワークさんに初めてお願いいたしました。 私たちの日頃の取り組みについて、外部の方に評価して頂く機会は大変有意義と考えます。高く評価を頂いた点につきましては、今後も継続して取り組みます。改善を求められる点につきましては、真摯に受け止め、今後の課題として改善していきたいと考えます。課題の一つである住環境については、平成32年度を目標に全面改築を予定しています。子どもたちにとって今まで以上に暮らしやすい「安らぎの場」となり、職員にとっても働きやすい建物となるよう職員全員で計画を進めていくつもりです。 今後も、風越寮の一人ひとりの子どもの人権を尊重し、子どもの最善の利益のため職員一致団結し、取り組んでいきます。 |