社会的養護施設第三者評価結果 検索

双葉寮

【1】第三者評価機関名 (公社)新潟県社会福祉士会
評価調査者研修修了番号 19099
SK18105



【2】種別 児童養護施設 定員 30名
施設長氏名 林 直 所在地 新潟県
URL https://www.city.nagaoka.niigata.jp/kosodate/cate06/hutabaryou.html
開設年月日 1954年03月31日 経営法人・設置主体 長岡市
職員数 常勤職員 22名 非常勤職員 5名
有資格職員 社会福祉士 1名 保育士 11名
教職員免許 4名 調理師 5名
介護支援専門員 1名 精神保健福祉士 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 児童居室10室 (イ)設備等 心理療法室 12.339㎡
(ウ) リビングルーム 16.2㎡ (エ) 食堂
【3】理念・基本方針 【理念】
社会的自立を目指し、生きがいを見つける支援、安心して生活できる環境と家庭的な体験の提供

【基本方針】
1 温かい愛情と潤いのある家庭的な雰囲気の中で、安心感と信頼感のある生活環境を保障します。
2 児童の能力などを適切に伸ばし、個性豊かで、健全な人間関係を目指します。
3 職員は研鑽に努め、人権に対する意識の向上と懲戒権の濫用を防止し、より適切な自立支援を行う
  よう取り組みます。
【4】施設の特徴的な取組 児童の日常的な調理体験
【5】第三者評価の受審状況 2019年07月01日(契約日)~ 2020年03月18日(評価結果確定日)
前回の受審時期 平成28年度
【6】総評 【特に良いと思う点】
■寮長・副寮長のリーダーシップのもと、毎年継続的に課題解決に取り組みながら施設運営がなされている。
 職員は療育・支援に必要な知識等を積極的に身に付け、専門的な見識を大切にして子どもの養育・支援にあたっており、寮長等を中心とした安定的な施設運営がなされている。
 また、施設で実施する自己評価の担当者を定め、毎年の自己評価結果の分析・検討がされている。分析結果や課題の概要は職員に周知され、前年度の自己評価の結果をもとに職員間で協議した内容をふまえて、寮長が改善項目を絞り込み、重点的に取り組むべき事項として文書化し年度当初の職員会議等で周知している。このように、組織的に施設の課題の解決に向けた取り組みが毎年度継続的に実施されており、前回の第三者評価に続き今回も改善等の取り組みの成果を確認することが出来た。 

■事業計画の中で地域との交流の考えを明確にし、実践している。
 施設では、子どもと地域のボランティアとの交流が盛んに行われており、近隣企業等の団体ボランティアや個人ボランティアが訪れて、海水浴等の外出支援、学習支援、クリスマス等のイベント支援などを実施している。また、施設の敷地を夏休みのラジオ体操や子ども会廃品回収の集積地、地域の祭りの休憩場所として提供しているほか、日常的に入所している子どもの友人や地域の子どもが遊びに来るなど地域の資源として活用されている。学校の行事やクラブ活動には職員も保護者として出かけ応援するなど、学校や保護者等との連携に努めている。

■生活力向上の一環として食育を積極的に推進している。
 『今年度大切にしたいこと』として、事業計画を分かりやすく、家の形のイラストで示している。その土台として「生活リズムを身につける(ねる・おきる・たべる)」と明示し、子ども一人ひとりの自立に向け、基本的生活習慣の確立を屋台骨の一つとして支援に生かしてる。
 その中でも特に「たべる(食育の推進)」ことは、基本方針にも位置付け、様々な取り組みを行っている。『食事改革委員会(MRC:Meal Revolution Committee』を設置し、その委員会を中心に食育意識の醸成に向けて組織的に活動している。例えば、イベント時の食事の写真のみならず、日常の食事や食材などの写真を階段の踊り場に掲示し、視覚化することで、子どもたちの食への興味が深まるような工夫を行っていた。また、食事のお手伝いとして、小学生は長期休み時の食器洗いや配膳、中学生は食器洗い、高校生は弁当当番などを行い、退所後の生活を鑑みたリービングケアの一環としても機能させている。

【特に改善が求められる点】
■職員の個別研修計画の策定や目標管理制度ともあわせて、職員の経験や習熟度に配慮した教育・研修の機会を確保することが期待される。
 寮長、副寮長は、職員一人ひとりに不足している専門性や子どもへの支援技術等について把握し、OJT、OFF-JTを活用して職員の育成に取り組んでいるが、職員一人ひとりへの個別の教育を組織的に実施するまでには至っていない。今までの職員個別の派遣研修履歴が作成されていることから、それらを生かして研修効果などを分析・検討し、職員の個別研修計画の策定や目標管理制度ともあわせて、職員の経験や習熟度に配慮した教育・研修の機会を確保することが期待される。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント  評価が高かった近隣企業等やボランティアとの交流や食育・リービングケアなどは今後も継続し取り組んでいきたい。また、寮長・副寮長のリーダーシップが発揮され、安定した施設運営が行われていると評価を受けた。
 職員個々の経験や習熟度に合わせた教育・研修については平成28年度の評価でも同様の点が指摘されており、改めて検証し、改善に努めたい。
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