【4】総評 |
◇特に評価が高い点
・個別面談をていねいに行うことで母親と子どもの個別ニーズを把握し、また「マイライフデザイン」というアセスメント表を用いて、将来の生活に向けての夢や希望を明らかにしたうえで、その実現に向けたていねいな支援が行われている。
・理念および基本方針には、施設の役割・使命を明示、職員に周知して支援に活用するとともに、中長期計画や年度の事業計画に施設の現状を踏まえ、今後の課題や問題点を明らかにし、事業計画で個人の役割分担まで明確にして、進捗を評価し計画の見直しにも活用している。母親や子どもにもわかりやすく説明して周知に努めている。
・職員の資質向上のために基本姿勢を明示し、職員個々に目標を設定して多くの研修がなされ結果の自己評価まで行っている。それに基づき寮長が研修効果の評価・分析を行い、次の研修計画に結果を反映させる仕組みが整備されている。
◇改善が求められる点
・母親と子どもの地域との交流やボランティアの受け入れ、地域の福祉ニーズに応じて施設の持つ機能を地域に開放する取り組み等、地域社会への参加・交流の促進という点でやや不十分な面があるので、今後の改善を期待したい。
・支援の質の確保のための必要な人材や人員体制については法人全体で方針を確立し、職員は連携して支援に取り組んでいるが、定期的な人事考課の基準が職員に明確に示されておらず、結果のフィードバックが不十分な状況であるため、今後仕組みの構築を期待したい。また、職員の資質向上のための研修計画は個人ごとに作成されよく取り組まれているが、今後施設としてスーパービジョン体制を構築して、更なる施設全体の支援の質向上に取り組むことを期待したい。 |