社会的養護施設第三者評価結果 検索

内原和敬寮

【1】第三者評価機関名 (一社)Riccolab.
評価調査者研修修了番号 SK2019009
SK2019010



【2】種別 児童養護施設 定員 40名
施設長氏名 西野宮 由紀 所在地 茨城県
URL http://www.doujinkai.or.jp
開設年月日 2003年07月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人同仁会
職員数 常勤職員 26名 非常勤職員 4名
有資格職員 社会福祉士 4名 保育士 12名
臨床心理士 1名 管理栄養士 1名
栄養士 1名 調理師 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 居室数20 (イ)設備等
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針 【理念】
「合掌深敬の心」
 感謝して深く敬うという言葉だが、人間尊重や個性尊重を意味している。これを「人権を守る」と定義し①あなたのことを知っています。②あなたに関心があります。③あなたを必要としています。と解釈し実践する。
【基本方針】
子どもの目線に立ち、子どもの意思を尊重して自立を促すこととし、家庭的な支援の実現を目指す。具体的には3つのグループに分け、更に6つのユニットで兄弟関係を重視した少人数の縦割りグループによる支援を行う。職員も3つのグループに分けることで、安定した関係が構築でき落ち着いた生活が送れるよう支援していく。
【4】施設の特徴的な取組 職員資質向上のため、グループ長と職員とが2ヶ月に一度面接し、職務上の課題を見つけ、目標設定を行うと同時に振り返りを行っている。それを本人が記録し、主任、施設長に提出し職員の状況把握を行い、必要に応じて助言等を行っている。
 子育て支援短期利用事業を積極的に受け入れている。
【5】第三者評価の受審状況 2020年05月13日(契約日)~ 2021年01月13日(評価結果確定日)
前回の受審時期 平成29年度
【6】総評 ◇特に評価の高い点

○「自立支援計画を踏まえた養育日誌、育成記録類は、客観的な事実と子どもの言動、職員のかかわり等が的確に記載されており、精度の高さがうかがえる」
 施設では、子どもの権利擁護の観点を念頭におくことへの職員の共通認識を図り、対人援助サービスの基本である「S(笑顔)・G(挨拶)N(名前)T(感謝)」を実践している。また、支援の根幹となる自立支援計画の目標を踏まえて支援にあたり、日頃の子どもの心身状況、行動、職員及び他の子どものかかわり等について、担当をはじめ関係する職員が記録している。子どもが発した言葉、行動と、それに対する職員のかかわり、対応した結果がどうであったか等、客観的な視点で記載されており、支援の状況、経緯がわかりやすくまとめられており、精度の高い記録内容となっている。

○「家庭的な生活を子どもに保障するために、生活の基本である衣食住を特に重視して取り組んでいる」
子どもへの個室の提供等、ユニットケアに適した建物構造のもとで、施設では家庭的な雰囲気を大切にした子どもの養育・支援に努めている。日頃の生活場面では、毎日の食事を各ユニットで作りながら自然な形で子どもと関わるとともに、居室内も整理整頓や清掃保持を子どもに促すとともに、適宜、職員が関わることで快適性を高めている。さらに、衣替えや季節に応じた服装への助言等、生活の基本である衣食住を特に重視することにより、家庭的な生活を子ども一人ひとりに保障することができるように取り組んでいる。


◇改善を求められる点

●「各職員が多様な価値観・養育観を有していることを踏まえ、生活場面での支援や業務について、なぜそれを行うのか等のエビデンスを養育指針の配慮項目に加筆されたい」
 施設には、1日の生活プログラムとその際の配慮点をまとめた「養育指針」があり、日々の生活の流れと各生活場面で職員がどのような部分に配慮すべきかの事項を詳細にまとめている。一方で、例えば、排泄支援は子どもの自尊心を育む上で重要な場面の一つである等、他の場面においても重要な視点を配慮事項に加筆することで、多様な価値観・養育観を有する職員間の認識をさらに深められるよう取り組むことに期待したい。

●「ホームページ上のブログを最大限活用することにより、地域社会とのつながりをさらに深めていくことが期待される」
今年度、法人のホームページを全面リニューアルしたことに伴い、広く地域社会へ向けて事業内容や施設の取り組みをこれまで以上に情報発信できるようになっている。施設毎にブログを掲載するコーナーが設けられており、施設の様子を中心に情報発信している。今後は、さらに施設の近況報告にとどまらず、寄付者やボランティア等の協力者に関する情報を積極的に掲載する等、ブログを最大限活用し、地域社会とのつながりを深めていくことが期待される。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 的確な評価をいただきありがとうございました。
子どもたちの暮らしを支えてきた日常を確認していただき、評価していただいたことは職員一同の励みになります。その一方で、改善が必要とされるマニュアルに対して行動の意味づけを加えていくことやブログの更新など、手を加えることによってこれまで以上の活用ができるよう改善を図っていきたいと思います。ありがとうございました。
第三者評価結果はこちら