【4】総評 |
◇特に評価が高い点
○施設で生活する子どもの安全を第一に考えて事故予防や災害対策に努めている
日々の養育場面で職員が気づいたリスクをヒヤリ・ハッと報告にとりまとめて迅速に職員間で共有を図るのと同時に毎月集計して事故予防に努めている。また、毎月実施する避難訓練では夜間想定等も交えて実効性のあるものにしようと取り組んでおり、訓練後は職員間で振り返ることも定着している。さらに、地震・津波発生時の日中・夜間対応方法を事務所の壁に貼り出して迅速な行動がとれるように整える等、子どもの安全を第一に考えて対策を講じている。
○子どもの心に寄り添い、個別性を基本とした養育に取り組んでいる
子どもが安心できる場所で大切にされていることを感じ、甘えられる環境づくりを心がけている。職員は子ども一人ひとりの個別状況を考慮し、子どもの心に寄り添い、発達状況に応じたきめ細やかな支援に努めている。遊びや食事など生活のあらゆる場面で「子どもが第一」を基本として、子どもの主体的な活動を支援している。調理員も補助保育に入るなど、施設が一体となって子どもの健やかな成長を支えるよう取り組んでいる。
◇改善が求められる点
●保護者に向けて施設の特徴や具体的な養育内容をわかりやすく伝えるための文書作成が望まれる
施設の事業計画書には年間運営計画や具体的な養育内容、一日の生活の流れ、年間行事等が盛り込まれており、さらにスキンシップデー等の独自性の高い手法を取り入れた養育・支援が展開されている。一方、それらの内容をまとめて文書化したものを、保護者に伝達する取り組みはなされていないため、理解しやすく工夫した文書を作成し、入所時に配布することが有効と思われる。
●自立支援計画策定や見直しを行う手順を明確化されたい
自立支援計画は担当職員が中心となり原案を作成し、グループ会議にて協議を行い、各専門職が集まる会議にて決定する流れとなっている。また、子どもの状況が変化した際には随時見直している。今後は計画策定や見直しのしくみや流れをさらに整備し、新人職員にもわかるようマニュアル作成等を検討されたい。 |