社会的養護施設第三者評価結果 検索

鐘ヶ浜学園

【1】第三者評価機関名 (一社)宮崎県社会福祉士会
【2】種別 児童養護施設 定員 48名
施設長氏名 谷山 美則 所在地 宮崎県
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【3】実施調査日 2013年03月08日~2013年04月18日
【4】総評 ◇特に評価が高い点
 風光明媚な海岸線に施設が設置され、恵まれた自然環境を生かしての四季折々の行事を取り入れ、地域と一体となった子どもの心身育成に取り組まれていることは高く評価できます。他の施設にない取り組みとして、全職員による性教育があげられます。広々とした園庭ではないのですが、小学生も中学生も一緒に仲良く遊んでいる姿はとても好感がもてました。
 施設全体として、信教の自由についての共通した認識が確保されています。子供の意向については、年3回実施して第三者委員会への報告、対応についての掲示も行われており、夜の集いでの毎日の聞き取りも行われています。子供との関係については、アンケート結果を見ても良好な様子が十分に窺えました。
 「暴力によらない躾(コモンセンス・ペアレンティング)」についての研修会が、年間24回の職員会議後の研修のうちの6回を占め、常勤の心理士を核としたこうした取り組みの成果に期待が持てます。
 道路向かいは小中一貫校があり、施設との定例会も充実した取り組みがみられます。昔から幅広く地域の行事にも積極的に参加されており、地域の一員としての自覚を培うよう努力しています。
 また、職員による人的地域貢献(スポーツ少年団サッカーの監督など)がなされていることは特筆すべきところです。
◇改善が求められる点
 施設全体に花や絵がなく、暖かさが不足しているように感じられますので、テラスや空いたスペース等を利用し、ボランティアや地域の高齢者等に協力を仰ぎ、子ども達と一緒に花を育てる活動を期待します。
 小規模なグループによるケアを行う体制整備により、ケア形態の小規模化を推進することを目的に事業が計画され、「常に子どもの利益を考慮し真摯に向き合う」姿勢で支援が行われていますが、児童養護施設職員として求められる専門的な能力・技術を獲得するためのスーパービジョンが職員の年齢構成のばらつきもあり、不十分なようですので職員の皆さんが自信を持って支援に当たれるよう体制整備が求められます。
 施設運営、管理、経営、労務、マニュアル作成など全職員が参画し、情報の共用ができる組織体制構築に向けた取り組みに期待します。
【5】第三者評価結果に
対する施設のコメント
 日ごろの業務に忙殺されている中、今回の評価で多くの指摘を受け、現在の児童養護施設が求められている水準の高さに改めて気づかされた。直ぐに改善できる項目もある一方、地道な実践を積み重ねないと難しい項目もある。評価項目の記入に際しては職員から精読し理解するにも多くの時間を要したという意見もあった。さらには職員の経験年数にも大きな開きがあったので、新鮮な意見がある一方、民間施設として独自に培ってきた歴史に対する理解への促しも足りなかったのではないか。
今回の第三者評価で、頂いた項目を職員がそれぞれセルフチェックすることは必須である。同時に今後、組織的にどのように改善をしていくかが大きな課題といえる。評価「C」については、早急に改善したい。中でも優先順位として施設運営や権利擁護の項目は直ぐに着手するつもりだ。私たちの使命は「子どもの最善の利益」を目指すことである。今回の第三者評価を真摯に受け止め職員が一つになって改善に努めていきたいと考える。
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