【4】総評 |
◇特に評価が高い点
・職員のスキルの向上に力を注いでおり、児童処遇、寮処遇、施設内虐待の各自己点検シートを作成し、職員自ら日常の支援を振り返り、自らの課題を知り、質の向上に取り組んでいけるような独自の取り組みが行われている。
・入所時において配布、説明される「学園生活のしおり」は児童の権利や、苦情や意見についての取扱等わかり易い文章で記され、漢字に振り仮名が付けられ、児童が理解しやすい工夫がなされ、児童の不安を和らげる取り組みがなされている。
◇改善が求められる点
・限られた予算の中で運営されており、生活空間としての寮は必ずしも快適な生活空間とはなっていない。又、決まりごとを周知させようとするあまりか、標語等の貼付が多く、無味乾燥な空間イメージとなっている。工夫次第によっては生活の場としての雰囲気を出すことも可能であり、検討が望まれる。
・団体生活と個人のプライバシーとの兼ね合いに苦慮している面が伺え、どこまでのプライバシーを確保していくか不明確となっている。今後の検討が望まれる。
・児童に対する支援に関して、職員の経験不足からくる指導力の弱さが伺える。短期間での職員の異動により、経験を積むことが出来ず、児童との間での信頼関係を築ききれていない面もある。豊かな指導力を育むための計画的な人事政策が望まれる。 |