社会的養護施設第三者評価結果 検索

宮城県さくらハイツ

【1】第三者評価機関名 (社福)宮城県社会福祉協議会
評価調査者研修修了番号 SK18014
第94号
第55号


【2】種別 母子生活支援施設 定員 20世帯(60名)
施設長氏名 渡邊 文子 所在地 宮城県
URL
開設年月日 1947年01月20日 経営法人・設置主体 社会福祉法人宮城県福祉事業協会
職員数 常勤職員 13名 非常勤職員 2名
有資格職員 保育士 8名 社会福祉士 1名
精神保健福祉士 1名 公認心理師 1名
臨床発達心理士 1名 臨床心理士 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 20室 各27平米 (イ)設備等 学習室・会議室 各25平米
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針  施設では、「守る」「育む」「繋げる」を理念として掲げ、子どもの「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」の4つの権利と連動して母親と子どもの支援を行っています。

◇基本方針
1 児童福祉法の理念に基づいて、児童が心身ともに健やかに成長発達するための良い環境づくりに努めるとともに、母子の
  基本的生活行動等を支援し自立促進をはかる。
2 利用者を社会的共同生活に適応させることに努めるとともに、その私生活を尊重し、「自分の生活は自分で責任をもつ」
  との考え方を養うように努める。
3 緊急による利用者については、他の利用者と基本的には同じであるが、更に安全と安心を確保し、安定した生活の提供に
  努める。
4 運営については利用者の意見も取り入れ、お互いの理解に基づくよう努める。
5 地域との交流を図り、この施設への理解を深めてもらうとともに、地域福祉への寄与に努める。
6 職員の資質向上に努める。
7 指定管理者として健全な運営管理に努める。
【4】施設の特徴的な取組 ◇母親と子どもの安全に力を入れています
 施設では、入所者の様々な入所理由に配慮した対応として、母親と子どもの安全を守ることが施設の責務と考えています。危機管理マニュアルを作成し、職員へも周知しています。不審者対応は、日頃から学校や警察とも連携を図り、情報があれば利用者を集めて情報提供しています。
◇母親と子どもの心理面の回復に努めています
 施設では、様々な入所理由や一人ひとりの状況に沿いながら心のケアに力を入れています。
◇退所後のケアの重要性から、入所から切れ目のない支援に努めています。
【5】第三者評価の受審状況 2020年09月17日(契約日)~ 2021年03月01日(評価結果確定日)
前回の受審時期 平成29年度
【6】総評  <特に評価の高い点>
◇母親と子どもへの適切な支援が、積極的に行われています
 職員は、母親と子どもへの支援のあり方を考え、一人一人の主体性を高める取組として、日常会話やアンケート、面接、ほっこり室の活用など、日常の支援に様々な点で工夫しています。また、個別対応職員を配置し、特に支援の必要な家庭へアプローチをしています。今後は、退所後のフォローを充実するためアフターケア職員の増員を検討しています。
 今年度は、新型コロナウイルス感染症予防対策から利用者が多く集う行事は行えませんでしたが、家庭別に希望の「おでかけ」を支援する等、常に状況を分析し、どの様な支援が出来るかを考える積極的な取組が行われています。
◇独自の心理プログラムで母親と子どもを支援しています。
 施設では、傷ついた母親と子どもによる入所理由が大半を占めており、心理回復が必要な状況にあります。常勤の公認心理士を配置し、独自の心理プログラム「さくらのはなし」(子ども向け低学年・高学年あり)「ママタイム」で、安心を感じて貰えるようにしています。さらに、「ほっこり室」でのハンモックやティータイムでのリラックスで虐待などからの心理回復を促しています。
◇職員の質の向上に向けた取組が行われています
 施設では、暴力による被害や複雑な課題を抱えた家族の支援には、より高い支援技術や専門性を身につける必要性があり、そのためには研修が重要と考えております。施設では、研修要領に基づき研修計画、職員研修体系別内容、個別研修計画が策定されており、職員一人ひとりが、研修に参加できるよう配慮し、新任職員にはパートごとにOJTを実施し職員相互の資質向上に努めています。研修に参加した職員は復命書を作成し回覧し、職員会議においても報告しています。また、施設では、スーパーバイザーを配置し内部研修の充実に努めています。

<期待すること>
◇地域との交流や地域貢献の取組が望まれます
 施設では、児童相談所・学校等地域の関係機関との連携が図られ良好な関係が構築されています。地域の人々との交流や施設の機能を地域に還元することは施設の特性上制約がありますが、地域に貢献する施設であることを目指すためにも、今後のさらなる取組に期待します。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント  当施設の置かれた特殊性や状況を理解いただき、職員への聞き取りや提出した書類に細部にわたり審査し評価をいただき改めて支援の振返りとなり、今後の施設運営においての指針となりました。今後はこの結果を踏まえ社会的養護を担う施設としてインケアからアフター支援としての切れ目のない支援に努め、地域の社会資源として福祉サービスの向上に努めていきたいと考えております。
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