社会的養護施設第三者評価結果 検索

旭が丘学園

【1】第三者評価機関名 (社福)宮城県社会福祉協議会
評価調査者研修修了番号 SK15013
SK15014
S15086


【2】種別 児童養護施設 定員 70名
施設長氏名 小原 善博 所在地 宮城県
URL http://asahigaoka-gakuen.or.jp/asahigaoka/
開設年月日 2012年04月30日 経営法人・設置主体 社会福祉法人旭が丘学園
職員数 常勤職員 37名 非常勤職員 7名
専門職員 児童指導員 9名 保育士 13名
栄養士 1名 看護師 1名
心理職員 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 居室数は11部屋の他、自立を控えた児童への個室6部屋があります。 (イ)設備等 地域交流スペース
(ウ) 児童用図書室兼学習室 (エ) 誰でも使える机があるスペース
【3】理念・基本方針  児童福祉法による児童養護施設・「旭が丘学園」及び地域小規模児童養護施設「別家点睛」を設置経営し、保護者のない児童その他環境上養護を必要とする児童を、法人の定款、目的主旨を尊重しながら養護すると共に、児童の基本的権利を守り健全な社会的自立に向けて支援、育成に努力して行く事としています。
【4】施設の特徴的な取組 ○長年にわたり、手作りのシルクスクリーンカレンダーを毎年発行し、日頃お世話になった方々への感謝の気持ちを込めて配布しています。

○平成28年4月より、地域小規模児童養護施設「別家点晴」を開設し、地域の中で家庭的な生活が実感できるように子どもと職員が一緒に生活づくりをしています。

○児童家庭支援センターを設置し、相談員を配置して家庭復帰後の相談体制を整備しています。
【5】第三者評価の受審状況 2016年07月13日(契約日)~ 2017年01月10日(評価結果確定日)
受審回数 2回 前回の受審時期 平成25年度
【6】総評 【評価の高い点】

○施設では、地域活動・交流を通して子どもを育てていきたいとの考えから、地域との関わりを大切にし、様々な取組や参加を積極的に行っています。また、子どもの希望を取りながら地域のスポーツ少年団に入部したり、地域のお祭りの手伝いや施設の行事等に地域の方を招く等交流も活発に図られています。

○子どもの入所時は、職員の「待っていたよ」「大丈夫だよ」という気持ちが伝わるよう職員全員で迎えています。また「温かいものでくるんであげたい」という気持ちから、寝具類はすべて新しいものを揃えています。

○施設では、子ども一人ひとりの養育を高める日常を大切にしています。朝の忙しい時間帯でも、必ず子供用玄関に職員を配置して、子どもの見送りをしています。また、子どもの帰宅時間の差を有効に活用して一人ひとりの子どもと個別的に触れ合う時間を大切にしています。


【改善すべき点】

○施設では、「期待する職員像」は明確になっていますが、それを具体的に進めるにあたっての職員育成に向けた目標管理の取組が実施されていません。施設が期待する職員像と目指すべき養育・支援の質の向上のためにも職員が目標を持ち、その目標が「見える化」されることで一層の働く意欲等につながると思われますので、施設として、その取組をすることを期待します。

○施設では、子どもから随時出される個々の意見、要望等に対応していますが、子どもの満足を把握するため、施設として仕組みを整備し継続的な取組は実施していません。子どもの満足を組織的に調査し、調査結果を分析・検討する担当者や担当部署の設置等仕組みの整備が必要です。養育・支援の質の向上に結びつけるためにも子どもの満足を高める仕組みの整備を期待します。

○施設には子ども一人ひとりにロッカーが用意されており、個人の所有物を保管できるようになっていますが、だれでも自由に開けることができ、また、施設の衛生面と盗難への懸念から職員が不定期に点検することになっています。第三者評価で行った子どもへのアンケート結果からは、プライバシーが守られていないと感じている子どもの声があることから、施設として子どもの自己領域の確保について検討が望まれます。

○施設では、成長の記録について、データで保管し、子どもの退所時に記念品としてアルバムを渡していますが、職員といっしょにアルバムを整理しながら子どもの思いを聴く機会を設けるとともに、子どもが成長の記録を振り返りたいときにいつでも見られるような環境を整備することが望まれます。


【期待すること】

○今年度4月に採用された施設の施設の心理担当職員は、来年度からは子ども全員に心理検査を実施して一人ひとりの記録をまとめ、心理支援プログラムを策定していきたいと考えています。今後、他の職員と連携をしながら、さらに心理的支援が組織的に行われることを期待します。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント ○それぞれの項目の評価について、自己評価と第三者による客観的な見方の違いが認識できると共に、実施が難しい事へと向き合う施設の姿勢が問われるものと思える。しかし、項目によっては家庭には家風というものがあり、見方で児童養護施設を家に例えるなら施設の家風というものがある。それをすべての施設が同じ方向性に向かせ金太郎飴のようにどこも同じということに陥らないのか疑問はある。

○個々の改善点を洗い出させることは、業務への見直しや更なるブラッシュアップが求められることで目標を明確化できる点については、改めて第三者評価の大切さを認識させられたところである。この結果を踏まえ、今後施設でどう生かしていくかが課題でありその取り組みを問われるものである。受けました終わりましたでは全く意味がないものであり、それぞれを洗い出し、より良い方向に施設を改善していきたいものである。
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