【1】第三者評価機関名 | (社福)宮城県社会福祉協議会 |
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評価調査者研修修了番号 | SK15014 S15086 第111号 |
【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 50名 | |
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施設長氏名 | 古江 和夫 | 所在地 | 宮城県 | |
URL | http://www.sayurien.com/ | |||
開設年月日 | 1935年10月20日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人善き牧者会 | |
職員数 | 常勤職員 | 25名 | 非常勤職員 | 7名 |
専門職員 | 児童指導員 | 10名 | 保育士 | 6名 |
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栄養士 | 1名 | 調理員 | 4名 | |
心理療法担当職員 | 1名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 本園居室6室、小規模グループホーム1棟 | (イ)設備等 | 食堂 |
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(ウ) | 浴室 | (エ) | ||
【3】理念・基本方針 | ◇基本理念 キリスト教の持つ世界観、人間観に基づいて「人間は、神に似せて創設された。」ことを大切にし、「見失ったものを探して救う」ために来られた善き牧者であるキリストの姿を模範とするように努める。職員は、神から委ねられているという心で、出会う一人一人の児童をいつくしみ、児童が将来歩む人生の基礎を育てるということを常に念頭に置き、児童の命、児童の置かれている家族環境、能力を受け止めてその成長を助ける役割を果たすよう努める。又、そのために、職員相互は互いを認め合い、謙虚な心で助け合い、協力することが求められる。 次の点を重点的に大切にする。 1.感謝の心を育てる。-祈りの心- 2.自己肯定感を育てる。-大事にされている実感- 3.目に見えないものを大切にする。-神への信頼- ◇養護の基本方針 キリスト教的人間観に基づいて、一人一人を大切にし、相互に尊敬しあう心、人格の尊厳と隣人愛をもった、心身共に健全な自立した社会人になれるように養護する。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | 施設では、家庭的な雰囲気を大切にし、子どもが安心して生活できるように支援しています。また、職員一人ひとりの育成に向けた取り組みに力を入れています。 | |||
【5】第三者評価の受審状況 | 2017年07月14日(契約日)~ 2018年01月23日(評価結果確定日) | |||
受審回数 | 1回 | 前回の受審時期 | 平成26年度 | |
【6】総評 | 【評価が高い点】 ◇子どもの意向や主体性が尊重され、適切な支援が行われています 施設では、子どもが自分で考える力、自分で判断する力を養うことが必要であるとの考えから、入所している中高生を中心に子どもたちの話し合いによって、食事の当番、食事のマナー、学習面、遊び、洗濯・入浴、生活面全体、金銭及び物品などについての細かなルールを決め、「生活のルール」を作成し、入所している子ども全員に配布しています。現状に沿わない事項や言葉遣いに関しては、職員と一緒に見直しする機会を設けています。また、施設内には施設側の禁止用語の多い掲示物等はなく、子どもの主体性を尊重するとともに、子どもを信じて見守る姿勢が感じられます。 栄養士は、一人ひとりの子どもの誕生日を把握しており、誕生日には栄養の偏りがないよう配慮しながら、その子どものリクエストに応じた献立を提供しています。アンケートの結果からも、その心遣いに対して子どもが喜んでいる様子が伺えます。 ◇心理担当職員を核として施設全体で心理的支援にあたっています 施設では、常勤の心理担当職員が配置され、心理療法室が設置されています。子どもの発達段階とその特徴を捉えたうえで、プレイセラピーなどを通して心理的支援が行われており、自立支援計画にも心理担当職員の意見が反映されています。また、職員が一人で問題を抱え込まないよう「養育相談」を担当するなど、担当職員や児童相談所の職員と連携しながら、「子どもに寄り添いながら、子どもが自分自身の力で、自分のタイミングで、自分で決定して変化すること」を支援しています。 ◇一人ひとりの研修計画が作成され質の高い職員育成に取り組んでいます 施設では、人材育成を体系化した研修計画を策定して職員の育成に力を入れて取り組んでいます。平成29年度からは、職員一人ひとりの個別研修計画票を作成し、職員の個々の能力や支援力を把握しながら、より高い支援技術と専門性を向上できるよう取り組んでいます。 【改善が求められる点】 ◇安心・安全な養育・支援のための組織的な体制整備を望みます 施設では、子どもが安心して生活するために緊急対応マニュアルの作成、不審者対応として防犯カメラやセンサーの設置、施設外での危険個所の明示、感染症の予防を目的とした予防マニュアルなどが整備されています。しかし、事故や感染症が発生した時の対応方法や責任者が不明確であったり、再発防止に向けた取り組みが希薄であったり、組織としての取り組み体制が十分とはいえません。今後は、施設におけるあらゆる事故(ヒヤリハットも含めて)等に対応するための対策として、リスクマネジメントに関する委員会の設置等して取り組まれることを望みます。また、リスクを回避するにあたり、日頃の子ども達への養育・支援の中にひそむヒヤリハット事例の積極的な収集とその発生原因の分析を組織的に行うとともにヒヤリハット報告の意義を職員に周知して提出を促し、リスクの発生予防に努めることを期待します。 【期待する点】 ◇地域との交流や地域貢献の取り組みが望まれます 施設では、学校や町内会等地域との連携が図られていますが、施設の機能を地域に還元することが課題であると捉えています。福祉ニーズの把握や地域向けの事業は施設の特性から難しいこともありますが、地域に貢献する施設づくりが求められていることから今後に期待します。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 多岐にわたる調査を丁寧にしていただき、客観的な評価と貴重な示唆を得ることができました。高評価項目につきましては、それを維持、若しくは更なる向上を目指していきます。そして、改善や工夫が必要とのご指摘いただいた項目につきましては、園全体の課題として取り組みをより充実させ、職員一人ひとりの働きにそれが表れるように努めていきます。 また、地域への貢献という点では、地域にあるニーズ把握を行い、実態に合わせた施設機能の還元方法を検討していきます。そして、今後も「子どもの最善の利益のために尽くす」姿勢を貫くため、職員の資質向上と施設体制の整備に励んでいきたいと考えています。 |