【1】第三者評価機関名 | (社福)徳島県社会福祉協議会 |
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評価調査者研修修了番号 | SK18163 SK2019017 SK18161 第78号 |
【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 30名 | |
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施設長氏名 | 片山 和義 | 所在地 | 徳島県 | |
URL | https://kamoaiikuen.jp/ | |||
開設年月日 | 1949年09月28日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人 愛泉会 | |
職員数 | 常勤職員 | 16名 | 非常勤職員 | 2名 |
有資格職員 | 社会福祉士 | 1名 | 中・高教諭一種 | 2名 |
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保育士 | 7名 | 准看護師 | 1名 | |
管理栄養士 | 1名 | 栄養士 | 1名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 21室 | (イ)設備等 | 地域交流兼プレイルーム |
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(ウ) | 図書ラウンジ | (エ) | 心理療法室 | |
【3】理念・基本方針 | 【理念】 一人ひとりの命と権利を護り、個性や意向を尊重して成長と発達を育み、子どもたちの最善の利益の実現をめざす。 【基本方針】 ・安心と信頼のある良い生活環境をつくり、将来自立できるよう成長に努める。 ・子どもたちの権利を尊重し、いかなる暴力からも守る。 ・一人ひとりの人間性や精神力などが十分伸びるよう支援する。 ・正しい生活リズム、生活習慣などを身につけ、年齢に則した責任感をもつよう支援する。 ・子どもに応じた学力、体力や生活力の習得を支援する。 ・子どもたちの能力や希望を尊重しつつ進路選択を支援する。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | 子どもたちの主体性を大切にした支援に取り組んでいる。 | |||
【5】第三者評価の受審状況 | 2019年09月05日(契約日)~ 2020年07月14日(評価結果確定日) | |||
前回の受審時期 | 平成29年度 | |||
【6】総評 | ◇特に評価の高い点 養育・支援における子どもの権利擁護と共通の理解をもつための取り組み 施設では、理念に、“一人ひとりの命と権利を護り、個性や意向を尊重して成長と発達を育み、子どもたちの最善の利益の実現をめざす”ことを掲げ、子どもを尊重した養育・支援の実施について明示している。理念に基づいて、10項目の基本方針を掲げ、子どもの権利擁護や地域への働きかけ、職場づくりなどについて示している。“性教育・権利擁護委員会”が中心となって、全国児童養護施設協議会倫理綱領などをもとに、施設内研修などを実施することで、職員間での意識の共有化を図っている。毎月の“子ども自治会”の際に、施設長から自他の権利について伝えたり、年2回、個別面接を実施して子どもの意向等を確認したりするなど、子どもが自他の権利について学習する機会を設けている。本施設の児童が学校の人権作文で優秀賞を受賞するなど、施設全体で権利擁護の意識が根付いている。また、定期的に、“児童養護施設における人権擁護のためのチェックリスト”を活用し、日ごろの養育・支援における子どもの尊重や基本的人権への配慮について、自己点検を行っている。子どもも含めた施設全体で権利擁護に関する意識の共有、実践に取り組んでいることは、評価できる。 子どもの最善の利益にかなった進路の選択に向けた、学習支援や進路支援の充実 施設では、基本方針に、“子どもたちの能力や希望を尊重しつつ進路選択を支援する”ことを掲げるなど、将来を左右する進路への助言を重要な課題として捉えている。年2回の個別面談や日ごろの養育・支援を通じて、子ども一人ひとりの希望や能力などを把握しつつ、学校や保護者等と連携を図りながら、本人の意思を尊重した学習支援・進路支援に取り組んでいる。居室に学習机を設置したり、食後に共用空間で勉強できるようにしたりするなど、一人ひとりが適切な環境で学習できるよう、学習の場を複数設けている。希望に応じて、学習塾の利用や障がいのある子どもの通学支援など、個別の特性や状況に応じた支援にも取り組んでいる。進路については、大学を目指す子どもには、大学のパンフレットや奨学金制度など、適切に情報提供を行っている。入学にあたっての収支計画書を作成するなど、子どもが安心して志望校を受験できるよう支援している。また、将来に向けた資格取得の情報の提供や措置延長の制度を用意するなど、子どもが自らの将来の姿を描くことができるよう体制を整備している。子どもの最善の利益にかなった進路選択ができるよう、各種支援に取り組んでいることは評価できる。 ◇改善を求められる点 理念・基本方針の実現に向けた中・長期計画の策定 施設では、事業計画の中に、国の示した“新しい社会的養育ビジョン”や“社会的養育推進計画”を踏まえた6項目の課題を掲げている。課題の改善や理念・基本方針の実現に向けて、日ごろの養育・支援の充実や福祉人材の確保・育成、地域貢献への取り組みなどを示し、施設の将来像を見据えた取り組みを行っているが、中・長期の展望を示した計画を策定するまでには至っていない。今後は、新しい福祉サービスの実施なども含めて、施設整備や養育・支援の内容、組織体制、職員体制、人材育成などに関する具体的な内容を記載した、中・長期計画の策定に期待したい。 福祉人材の確保・育成に向けた取り組みと目標管理の仕組みづくり 施設では、福祉人材の確保・育成を課題のひとつとして捉え、県・内外大学やハローワーク、福祉就職フェアで求人を行うなど、具体的な取り組みを進めている。年2回、施設長は、職員一人ひとりと面談を行い、意向や意見等を把握し、職場環境の改善にも取り組んでいるが、目標管理の仕組みを整備するまでには至っていない。今後は、施設として、“期待する職員像”を明確化し、施設の目標を設定したうえで、その目標の達成に向けた職員一人ひとりの目標(目標項目、目標水準、目標期限)を設定することが望まれる。また、個別に設定した目標に基づいて、目標の進捗状況や達成状況を確認するために、面接等を行うなどして、職員一人ひとりの育成に向けた仕組みづくりに期待したい。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | この度は、第三者評価の受審に際し、様々なご意見・ご指導を賜りありがとうございました。施設長をはじめ全職員にとって、改めて見直す良い機会でありました。今後は、ご指摘のあった事項、特にC評価であった「中・長期的なビジョンと計画」については、職員とも協議し作成したいと考えております。また、施設の小規模化については、今年度末を目処に実施の予定であります。 |