【1】第三者評価機関名 | (社福)徳島県社会福祉協議会 |
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評価調査者研修修了番号 | SK18163 S2019056 SK18161 第81号 |
【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 60名 | |
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施設長氏名 | 山﨑 健二 | 所在地 | 徳島県 | |
URL | http://kyofukai.or.jp/ | |||
開設年月日 | 1930年08月18日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人矯風会 | |
職員数 | 常勤職員 | 26名 | 非常勤職員 | 12名 |
有資格職員 | 保育士 | 4名 | 児童指導員(社会福祉主事任用資格・教員) | 13名 |
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臨床・公認心理士 | 1名 | 管理栄養士 | 1名 | |
調理師 | 3名 | 医師 | 3名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 26室 | (イ)設備等 | 津波避難場所 |
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(ウ) | (エ) | |||
【3】理念・基本方針 | 【理念】 社会福祉法人 矯風会 基本理念 「信仰と希望と愛、この三つはいつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。」(聖書) 「社会福祉法人矯風会は、その源であるキリストの愛と奉仕の精神に基づき、本来与えられている賜物を生かしつつ、一人一人の健やかな成長を支援することにより、平和と人権が尊重される共生社会の実現を目指します。」 徳島児童ホーム 基本理念 人間性の尊重・治療教育の実践・社会参加の促進 (1)こども一人一人の生き抜く力を育てる養護を行う。 (2)こどもの人権を守り、こどもの最善の利益を目指す養護を行う。 (3)すべてのこどもの発達の保障と自立支援に努める。 (4)ひとりひとりの個性を尊重し、家庭的な養育を実践する。 (5)こどもとの信頼関係の中で、安心と安全を保障し、こどもの心の癒やしと回復を心がける。 (6)こどもの家族との絆を大切にし、協働して養育に取り組む。 (7)地域社会における多様な福祉ニードに的確に対応した施設サービスを行う。 【基本方針】 養育支援方針 ◎思いやりの心を育てよう。 ◎健康な心と身体を育てよう。 ◎こどもの自立を支援しよう。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | ・要保護児童の養育単位の小規模化、家庭的養護に、早くから取組、グループホームの実践、ユニット制の導入等、個別的な処遇を目指してきた。 ・特に食育については、職員の委員会(ホームキッチン)、職員と児童の委員会(わくわくキッチン)を中心に、食の質の向上、環境の改善、生活の豊かさ、自立につながる実践として積極的に取り組んできた。 ・医療、教育、福祉、就労促進など各関係機関と積極的に連携し、要保護児童の治療・教育、より良い発達と自立を目指した取組を行っている。 ・施設に付置された児童家庭支援センター・学童保育クラブと連携し、地域の子育て支援(親子サークルサポート。子育てミニ講座・ベビーオイルマッサージ等)を積極的に行っている。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2019年08月15日(契約日)~ 2020年06月17日(評価結果確定日) | |||
前回の受審時期 | 平成28年度 | |||
【6】総評 | ◇特に評価の高い点 広報紙やホームページを活用した、運営の透明性の確保や地域とのつながりの強化に向けた取り組み 施設では、年2回、運営の透明性の確保や施設と子どもの周知・理解に向けて、広報紙“ホームだより”を作成している。各ユニットから作成担当者を設け、ユニットごとの取り組みや地域支援の取り組みの紹介、財務状況、子育てにおけるアドバイスを記載するなど、地域とのつながりの強化や地域貢献の一助となるよう、内容の充実を図っている。ホームページには、“情報公開”や“苦情解決サービス”のページを設けることで、施設の経営状況や苦情解決体制について適切に公開している。前回の評価結果を踏まえつつ、各種広報媒体を活用し、施設の取り組みや福祉ニーズにもとづくアドバイスなどを掲載することで、地域とのつながりの強化や施設が身近な存在であることを伝える取り組みは、評価できる。 子ども一人ひとりの主体性を尊重した養育・支援の取り組み 施設では、基本理念の中で“ひとりひとりの個性を尊重し、家庭的な養育を実践する”ことを掲げ、運営方針に“人間性の尊重”を掲げるなど、子ども一人ひとりを尊重する姿勢について明示している。理念等に基づいて、子どもの権利擁護やプライバシーに関する規程やマニュアルを整備し、全職員に配付することで、職員間の意識の共有化を図っている。理念や基本方針を踏まえたうえで、ユニットごとに生活上のルールを決めるとともに、入所時やユニット会議などの機会に、子どもに説明している。日ごろの養育・支援の中で、子どもから出された意見等に基づいて協議を行い、生活上のルールを変更するなど、積極的に子どもの意見や意向等を取り入れている。また、子どもの権利擁護をより徹底して行うため、“ピースアドボ委員会”の設置を予定している。子ども一人ひとりの個性や主体性を尊重した養育・支援を実践していることは、評価できる。 ◇改善を求められる点 理念・基本方針を具現化するための、中・長期計画の見直し 施設では、国から示された“児童養護施設等の小規模化及び家庭的養護の推進について”などを踏まえて、11年間の家庭的養育推進計画を策定している。施設の現状や家庭的養護の推進に向けた考え方など、5つの項目に分けて方針や課題を明確化しているが、社会的養護施設をとりまく環境の変容にともなう、理念・基本方針などの実現に向けた養育・支援の検討や見直しが求められる。今後は、国が示した“新しい社会的養育ビジョン”や県において策定中の“社会的養育推進計画”を踏まえつつ、施設整備や人材育成、人員体制などの課題の改善に向けた、中・長期計画となるよう、現状の計画の見直しに期待したい。 職員一人ひとりの育成に向けた、目標管理の仕組みづくり 施設では、養育・支援の質の向上に向けて、職員一人ひとりの知識や技術水準、資格取得状況などを把握し、年間の施設内研修計画を作成している。施設長やユニットリーダーによるスーパービジョン体制を整えたり、外部研修への参加を積極的に奨励したりして、教育・研修の仕組みを確立しているが、目標管理制度を整備するまでには至っていない。今後は、施設として“期待する職員像”を明確化し、職員一人ひとりの知識・経験等に応じて具体的な目標(目標項目・目標水準・目標期限等)を設定するなど、理念・基本方針をはじめとする施設の目標との統合に向けた取り組みが望まれる。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | この度の第三者評価受審により、当園の運営の透明性確保についての取り組みと、福祉ニードに基づく地域とのつながり強化に向けた実践が評価いただいたことは、法人にとってもうれしく感じています。また、子どもの一人ひとりの主体性を尊重した養育・支援の取り組みを評価していただいたことは、職員全員にとって日頃の地道な実践が認められたと感じ、励ましをいただきました。 今後は、社会的養育推進計画に基づき、法人理念を具現化するための中長期計画を見直し、職員一人ひとりが具体的な目標を設定し取り組んでいけるよう、努力していきたいと思います。 |