【1】第三者評価機関名 | (社福)徳島県社会福祉協議会 |
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評価調査者研修修了番号 | SK15129 59 |
【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 60名 | |
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施設長氏名 | 山﨑健二 | 所在地 | 徳島県 | |
URL | http://www.ca.pikara.ne.jp/jidohome/ | |||
開設年月日 | 1930年08月18日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人矯風会 | |
職員数 | 常勤職員 | 25名 | 非常勤職員 | 19名 |
専門職員 | 保育士 | 7名 | 栄養士 | 1名 |
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管理栄養士 | 1名 | 調理師 | 3名 | |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 26室 | (イ)設備等 | 津波避難場所 |
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(ウ) | (エ) | |||
【3】理念・基本方針 | ・社会福祉法人 矯風会 基本理念 「信仰と希望と愛、この三つはいつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。」(聖書) 「社会福祉法人矯風会は、その源であるキリストの愛と奉仕の精神に基づき、本来与えられている賜物を生かしつつ、一人一人の健やかな成長を支援することにより、平和と人権が尊重される共生社会の実現を目指します。」 ・徳島児童ホーム基本理念 人間性の尊重・治療教育の実践・社会参加の促進 (1)こども一人一人の生き抜く力を育てる養護を行う。 (2)こどもの人権を守り、こどもの最善の利益を目指す養護を行う。 (3)すべてのこどもの発達の保障と自立支援に努める。 (4)ひとりひとりの個性を尊重し、家庭的な養育を実践する。 (5)こどもとの信頼関係の中で、安心と安全を保障し、こどもの心の癒しと回復を心がける。 (6)こどもの家族との絆を大切にし、協働して養育に取り組む。 (7)地域社会における多様な福祉ニードに的確に対応した施設サービスを行う。 ・養育支援方針 ◎思いやりの心を育てよう。 ◎健康な心と身体を育てよう。 ◎こどもの自立を支援しよう。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | ・要保護児童の養育単位の小規模化、家庭的養護に、早くから取組、グループホームの実践、ユニット制の導入、個別的な処遇を行ってきた。 ・医療、教育、福祉、就労促進など各関係機関と積極的に連携し、要保護児童の治療・教育、より良い発達と自立を目指した取組を行っている。 ・施設に付置された児童家庭支援センター・学童保育クラブと連携し、地域の子育て支援を積極的に行っている。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2016年05月13日(契約日)~ 2017年03月31日(評価結果確定日) | |||
受審回数 | 1回 | 前回の受審時期 | 平成25年度 | |
【6】総評 | ◇特に評価の高い点 地域の養育支援の総合拠点化への取り組み 施設では、地域支援を事業の大きな柱として掲げ、地域との交流の強化に努めている。子どもと地域の人々との交流と施設理解を目標に、子育て世代の多い地域性や利便性にも考慮しつつ、地域ニーズの把握に努め、様々な角度から施設を最大限に活用した子育て支援に取り組んでいる。ショートステイやトワイライトステイ、休日預かり、母子緊急一時保護の子育て支援事業をはじめ、こども家庭子育てセンター「ひかり」の委託を受諾するなどして、相談事業や里親サロンの定期的な開催、子ども何でもダイヤルなどの活動を行っており、地域の家庭養育支援の総合拠点としての相談機能の充実化に期待ができる。また、放課後児童クラブや子育て世代の親たちの交流拠点となる親子サロンの開設などにおいても活発な活動を展開している。地域の子ども会行事では、施設が中心的に活動したり、町内会の会合に無償で施設空間を貸し出すなど、地域の拠点として取り組んでいることは高く評価できる。 積極的な地域との交流と地域活動への参画と協力 施設が長年築きあげてきた地域との交流、「なかよしランド」「地域交流納涼会」「クリスマス会」は、地域の子どもやボランテイアなどの住民が集う、施設の三大行事として定着しており、地域の活性化に大きく貢献している取り組みといえる。また、これらの活動を通じて把握した地域ニーズに基づき、地域交流スペース「風」を地域に開放して自治会や地域の役員会、関係機関、団体等に提供している。このように、地域のなかの一施設として、地域住民とともに活動を行っており、活性化に貢献していることは評価できる。 子ども本位の支援 理念や基本方針に基づく事業計画に加え、養護支援計画においてもその趣旨にたがうことなく、子ども一人ひとりの人権尊重を基盤として、安心で安全、かつ発達の保障や最善の利益を目指し、全職員が一丸となって取り組んでいることは高く評価できる。 食育への取り組み 児童養護施設における食事の果たす役割は発育に必要な食事を提供することのみならず、心身の安定と健康維持に大きな役割を担うことから、食育教育の重要性を捉えたうえで積極的に取り組んでいる。毎年、食事支援計画を作成し、児童養護施設の給食の果たす役割を6項目で示したり、栄養所要量や献立作成の意義をわかり易く文書で示したりしている。また、食育委員会では、園長や栄養士、保育士、指導員、調理員で給食業務、子どもの喫食状況の把握等の食事に関することを協議している。月1回、“ホームキッチン”を開催したり、栄養士や児童、指導員、調理員、保育士による調理実習“わくわくキッチン”も開催したりしている。わくわくキッチンでは、ユニットごとにおやつ作りや朝食づくりなどを体験する取り組みとなっている。食育指導だけでなく、子どもと調理担当者との交流の機会にもなっていることは高く評価できる。 ◇改善を求められる点 理念・養育方針を具体化・実現するための中・長期計画の策定 法人や施設の基本理念と養育支援方針を具体化するためには、経営状況や環境の把握、養育・支援のさらなる充実、課題の解決、新たな地域支援事業の実施といったことも含めたビジョン(目標)を明確にし、そのビジョンを実現するために、組織体制や設備の整備、職員体制、人材育成、地域交流、連携、地域貢献等に関する具体的な中・長期計画の策定が求められる。このことの実現に向けた収支計画を中・長期計画に盛り込むことも求められる。 職員一人ひとりの目標管理制度の導入 理念や基本方針、事業計画を実現するためには、必要な福祉人材の確保や人員体制の整備等に関する具体的な計画に基づいて取り組む必要がある。さらには、人材育成の観点も不可欠であることから、施設の目標や方針の実現に向けた職員一人ひとりの目標設定を行い、施設長などの管理的立場にある職員と、職員とのコミュニケーションを基本とした面接を通じて目標達成度の評価を行うなどの取り組みも求められる。目標管理では、施設の「期待する職員像」を示すとともに、施設全体の目標を明確にし、そのうえで部署、ユニット、職員一人ひとりの目標設定を管理することが望ましい。 広報誌等の活用について 本来、広報誌には、利用者(子ども)や家族(保護者)、退所者、地域住民や関係機関等に施設を知ってもらい、その活動の理解を高めてもらうなどの機能を有する。現在の広報誌には、施設の現在の動向や在園児や職員の様子などが一目でわかる内容となっており、特に保護者にとっては子どもの動向を確認することのできる貴重な情報源となっていることから、定期的に発行するなどの配慮を行われたい。子どもの安全確保のための避難場所の設置や地域との交流など、施設として積極的に取り組んでいることを発信するなど、広報誌等を活用した広報戦略について検討されたい。 スーパーバイズ体制の確立に向けて 施設では、入所する児童とその親、家庭が抱える問題が複雑化するなかで、養育・支援を担う職員一人ひとりが高い専門性や倫理観をもって関わることができるよう、基幹的職員を配置してその役割等を明確にするとともに、園長と基幹的職員で職員のスーパーバイズを行うなどの取り組みが見受けられる。質の高い取り組みを実践するなかにあって、今後、職員一人ひとりが子どもの問題を抱え込み、バーンアウトしたり、被措置児童等虐待が起きたりしないようするためには、人材育成や権利擁護の観点も含めた施設運営全体に対するトップマネージメントとスーパーバイズ体制の整備が必要といえる。さらに、現時点においては、園長がその機能を果たすべく役割を担っているが、ユニット制をとっている施設形態にも留意し、ユニットごとにスーパーバイザーとして対応できる職員の育成に施設全体として取り組むよう期待する。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 児童養護施設、児童家庭支援センター、学童保育クラブが協力して行っている地域の子育て支援事業、地域との交流、子どもを中心とした処遇、食育への取り組みが高く評価されたことはうれしい。今後の改善点として上げられた、中長期ビジョンの具体化、職員一人ひとりの目標設定、事業内容の広報活動、スーパーバイズ体制の確立等、より良い事業運営実現のための取り組みを行ってゆきたい。 |