【4】総評 |
◇特に評価が高い点
県内唯一の「情緒障がい児短期治療施設」として新規に開設され今年で4年目を迎える。この4年間は入所措置児童の状況に合わせ、治療・支援内容及び、設備整備など、まさに模索の4年間であったようだ。現在は児童も落ち着き、専門的な施設として、みらい分教室と連携を図り、個々の能力と個性に応じた支援や、生活経験の拡大や社会参加能力の向上を積極的に図られている。毎年実施される自己評価に加え、今年度は第三者評価を受審され、実施の有無、内容の必要性、実施している内容の検討等、個々の内容について全職員ですり合わせを行なわれた。中長期計画は現在検討中だが、理念に基づき職員一丸となって、入所、通所施設が機能を十分果たすために、今後どうあるべきかを真剣に検討されている。
◇改善が求められる点
依頼される措置児童は入所措置理由が多様化し、入所児童のバランスについて課題が多いため、情緒短期治療施設としての入所措置児童の在り方も再検討された。情緒短期施設は心理的困難や苦しみを抱え日常生活の多岐にわたり生きづらさを感じて心理治療を必要とする子どもたちを入所または通所させて治療を行う施設であることから、対象者の在り方については施設だけでは解決できない問題も浮き彫りとなった。今後、中長期計画策定にあたり、県内唯一の情緒障がい短期的治療機能の役割対象を明確にし、有効に活用されるべく児童相談所等関係機関の統一した見解が必要である。又、施設に求められる支援等の多様化し、島根県全体が対象地域であることから、現在の状況では、人的不足や財政負担が多大である。人員配置基準等の見直しによる事業可能な人的・財政的援助も不可欠となっている。 |