社会的養護施設第三者評価結果 検索

島根県立わかたけ学園

【1】第三者評価機関名 (有)保健情報サービス
【2】種別 児童自立支援施設 定員 48名
施設長氏名 中谷 仁士 所在地 島根県
URL http://www.pref.shimane.lg.jp/wakatake/
【3】実施調査日 2014年01月24日~2014年09月25日
【4】総評 ◇特に評価が高い点
まずは入園している子ども達がのびのびと明るく、しっかりと挨拶をしてくれたことを報告しておきます。
コミュニケーションを通じ、社会の一員としての知性・道徳性・情緒を育み、子どもの健全な自己成長や問題解決力の向上に向けた支援となっています。昨年度から「段階別支援プログラム」を導入されたその効果が出てきているのではないかと感じました。また今年度「アセスメントへの手引き」を作成され、自立支援計画策定のための総合的なアセスメントを組織的に行えるようになっています。通勤交代制の勤務形態であるために、いろいろな職員が係っている現状で、日々の情報の共有化の意識は高いと言えます。また、分校職員との連携も充実しており、相互に心理的状況報告や授業補助を通し、子どものケアや個々の学力に応じた学習支援や進路指導を行っています。
権利擁護についても、「生活のしおり」をもとに子どもが納得できるよう説明されています。権利と義務についても説明されています。何か困りごとや相談があれば、複数の手段の中から子ども達は選択することができ、集団生活の中でも安定した寮生活が送れるようになっています。
昨年度から「段階別支援プログラム」を導入されたその効果が出てきているのではないかと感じました。また今年度「アセスメントへの手引き」を作成され、自立支援計画策定のための総合的なアセスメントを組織的に行えるようになっています。通勤交代制の勤務形態であるために、いろいろな職員が係っている現状で、日々の情報の共有化の意識は高いと言えます。また、分校職員との連携も充実しており、相互に心理的状況報告や授業補助を通し、子どものケアや個々の学力に応じた学習支援や進路指導を行っています。
権利擁護についても、「生活のしおり」をもとに子どもが納得できるよう説明されています。権利と義務についても説明されています。何か困りごとや相談があれば、複数の手段の中から子ども達は選択することができ、集団生活の中でも安定した寮生活が送れるようになっています。

◇改善が求められる点
中・長期計画について、入園理由の多様化に対応するための児童の個性を理解した個別支援を展開するためにも、それを実現するために組織体制や設備の整備、職員体制、人材育成等に関する具体的な策定が求められます。また、基本理念、運営方針について、職員間での共通認識を持ち質の高い支援をしていくうえで、再度の周知徹底を図られると良いと思います。
建物の立地の問題もありますが、不審者対策等を含めた学園内への侵入について再度検証されても良いかもしれません。
地域社会との交流という観点からも、ボランティアの受入れについても、再考されると良いと思います。学園の性格上ボランティアの中身については吟味が必要と思われますが、まずは マニュアルとガイドラインの整備から取り掛かられると良いと思います。
【5】第三者評価結果に
対する施設のコメント
 わかたけ学園は、児童福祉法、子どもの人権・発達保障を規程する関係法などを基底に、学園を“治療的な環境”として整え、児童の健全な成長・発達を促し、抱えている課題の改善・克服を図り、自立を支援していくことを基本方針にしています。
目指す運営として、
①安全で安心して暮らすことのできる生活環境の提供
②学園と分校の共通認識に立つ、協働
③保護者と連携した協働
④関係機関との密接な連携による自立支援
⑤開かれた施設を目指し、地域との交流をはかり、地域の人的、社会的資源の活用
⑥社会的使命と存在意義の啓蒙
 こうした方針のもとに、職員同士の共通理解と連携、一貫した援助と継続性に留意し、子どもが分かりやすい目標設定(段階別支援プログラム)を通じ、子どもたち一人ひとりが自己の課題の改善に取り組めるよう支援しているところです。
この度の第三者評価の中で現在の取り組み状況について理解が得られ、評価された点については、引き続き自己点検を図りながらしっかり取り組んでいきたいと考えています。
また、指摘を受けた点については、今後、職員間で共有し、児童自立支援施設としてどのような取り組みが必要なのか、また現状でどんな取り組みが可能なのかについて論議し、改善を図っていく必要があると考えています。殊に、子どもへの支援方法のなかで自主性を尊重し、子どもが主体的に問題解決していく更なるシステム作りが必要と感じています。施設の中では、子どもが受身がちになってしまい、指示待ちや、職員の意見を待っている様子があります。
 子どもたちが自分自身で考え、自己決定し、その実現のために主体的に取り組むことが意味のあることであり、意欲にもつながるものだと改めて感じました。 また、職員の意識向上を目指し、園内研修を通じて再度施設の運営方針及び理念を再確認し共通理解を深め、外部専門研修への参加を中・長期的視野に立った計画的な実施を進めていきたいと思います。
 地域支援・地域との交流について、当園の取り組みとして教育機関や福祉関係の研修の場として施設見学や研修場所として積極的に受け入れています。また、季節行事に沿った地域のボランティアを受け入れ、子どもたちと交流をしていただき、施設への理解の場としています。しかし、まだ、そうした取り組みが十分でないとの指摘を受け、開かれた施設として積極的なボランティアの要請や地域との交流を推し進めることが必要であると感じました。
 また、ボランティアの受け入れについては、施設が主体的に関わることが必要で、そのためにも受け入れについてのガイドラインやマニュアル策定が早急に取り組む課題と考えています。
 施設の中で子どもたちが安全・安心して生活する環境を整え、安定した生活を通じ職員との信頼関係を築き、それを基調とした児童の健全育成に取り組んでいきたいと思います。
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