【1】第三者評価機関名 | (有)保健情報サービス |
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評価調査者研修修了番号 | SK2021215 島-82 島-87 |
【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 29名 | |
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施設長氏名 | 三上 妙光 | 所在地 | 島根県 | |
URL | ||||
開設年月日 | 1953年11月01日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人 三隅愛育会 | |
職員数 | 常勤職員 | 25名 | 非常勤職員 | 8名 |
有資格職員 | 家庭支援専門相談員 | 1名 | 個別対応職員 | 1名 |
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児童指導員 | 6名 | 保育士 | 8名 | |
心理士 | 1名 | 栄養士 | 1名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 男子棟1棟、男子小規模等1棟、幼児棟1棟、女子小規模棟1棟、女子地域小規模児童養護施設1棟 | (イ)設備等 | 食堂1部屋、静養室1部屋、面会室1部屋 |
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(ウ) | 図書室1部屋、会議室1部屋 | (エ) | 心理相談室1部屋、事務所1部屋 | |
【3】理念・基本方針 | ◎基本的理念 健全な社会人(四宝) ◎養育目標 健全な ―明るく―御仏を信じ―成長―勤行― 自己に対する道 社会人 ―正しく―教えに従い―道理―学習― 自己に対する道 (四宝) ―仲よく―友達と仲よく―社会―自治会― 他に対する道 ―喜び働く―おかげに感謝―働く―清掃― 他に対する道 ★事業ビジョン・使命 1)心身共に、健全な社会人を育てる 2)明るく、正しく、仲良く、喜び働く 3)一人ひとりが集団の中で楽しく暮らし成長するところ 4)子ども達の最善の利益の追求 5)日々の養育のいとなみを大切にしつつ、一人ひとりの発達に即した支援 |
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【4】施設の特徴的な取組 | 昭和28年11月1日に聖(ひじり)コウ(うぶ声をあげた)寮という意味を込めた施設の名称を掲げた聖コウ寮(70年前)としての歴史のある児童養護施設です。 従来の大舎制から、令和元年、小規模グループケアの充実に向けて、地域の民家を改修活用した地域小規模児童養護施設の運営を開始されました。 「新しい社会的養育ビジョン」を踏まえ、新たな寮舎への建設計画(令和5年度着工開始、令和7年完成予定)が整い、現在の大舎制から小規模ユニット化が行なわれます。 入所児童等の子ども権利を守り、安全で安心な営みが出来る生活環境の整備が進められることとなりました。 施設が掲げる目標である子どもたちの健やかな心身を作り、人や社会に対する信頼関係を身に付け、人も自分も大切にできる人間としてのあらゆるものと調和し、自立した社会人としての基本的な生活力・生活態度を育むため、家庭的で穏やかな生活の中での養育・支援による子ども達の命と人権を大切に守り、育んで行く為に、職員の倫理観や養育に対する姿勢・専門的なスキルアップの取り組み及び地域に根差した役割・機能を担い、地域社会の協力を得ながら地域養育を支える拠点になるための取組みが行われています。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2022年05月19日(契約日)~ 2023年02月20日(評価結果確定日) | |||
前回の受審時期 | 平成元年度 | |||
【6】総評 | ◇特に評価の高い点 〇小規模ユニット化 国の新しい「社会的養育ビジョン」の制度改正が提起され、島根県の「社会的養育推進計画」に基づき、令和5年度から小規模・多機能化した寮舎の新築工事がスタートし、令和7年度に完成することとなりました。 平成30年に三隅町の地域へ小規模機能を有した施設(若葉)を開始され、小規模・多機能化した児童養護施設として、より家庭に近い姿による子どもの権利養護と子ども最善の利益の為の養育・支援の取組みが行われることとなります。 現在の組織運営体制としての各種委員会制度や職員のチームケアの充実を図る為各種会議、子ども自治会を中心とした子ども思いを反映した施設内のイベント行事に向け、ホーム単位のチームアプローチによる養育支援(報告、連絡、相談等)及び入所児童の自立に向けた支援の充実等の取組みが行われることに期待が膨らみます。 〇スーパービジョンの継続 島根県立大学、島根県臨床心理士会の講師による「AAS研修」として、子どもへの対応方法や専門性向上を踏まえた子どもの一人ひとりの個性、特性等を理解した子どもへの養育・支援等を行うための職員の質の向上に向けたスーパーバイズが定期的(毎月)に行われています。 〇地域との良好な関係 70年という長い歴史の地域の児童養護施設として、地域の子ども会の水神祭、三隅町のグランドゴルフ大会、向野田地区の運動会、公民館祭り、三隅町フェスティバル等への組織的な参加や地域の石見神楽団の子どもの入団等での指導等、地域の多くの大人との交流等、温かい眼差しで、地域から見守られる環境が形成されています。 今後も地域の中の施設として、地元の小中学校、医療機関等との連携会議(定期)を持つ等の情報共有が行われ、子ども達の養育・支援が行われております。 ◆改善を求められる点 〇組織を円滑に運営するための企画・戦略機能の充実 聖コウ寮の理念・基本方針に基づく、事業の役割・機能を発揮するための新たな寮舎の新たな施設の整備に伴う、小規模・多機能化した施設の適切な運営に向けた、体制づくりや目的・目標の事業計画の策定、計画に対する進捗管理(各ホームの統括機能等)、課題の検証・改善対策等の効果的な仕組みづくりに期待します。 更に、小規模ユニット事業としての運営責任(リーダー)を明確にした聖コウ寮としての組織的目標に連動したホーム単位の目標を定めて、特徴のあるチームアプローチによる的確な養育・支援に期待します。 〇組織運営に必要な職務規程、倫理規程、法令遵守や災害対策等の各種マニュアル類の編成、改善・見直し責任者(委員会含む)配置やデータベース化の促進に期待します。 ガバナンスの効いた組織運営に必要な規程、必要なマニュアル類の策定や改定による見直しの責任体制の明確化を行ない、職員周知を図り、理解度の深化させることに期待致します。 〇職員の働き甲斐、達成感のある職場づくり 職員一人ひとりが「業務目標」を自らが作成し、年2回上長と面談調整が実施されていますが、目標を達成してもしなくても同じものであるならば、自らの励みにもつながらないと考えます。 職員の職能(役職含む)別、目標項目、目標基準、期限(半期、年度等)が一人ひとり明確にされ、自己評価による「達成度」「行動評価」「知識・技術スキル等の職務遂行能力等」を総合的に組織で評価される仕組みの検討に期待します。 また、面談時へ、職員の身上意向の配慮等や人材育成の聞き取り等、職員の成長に向けた支援の取組みに期待します。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 子ども達の最善の利益の追求に向けて、日々の当り前の生活を丁寧に関わるように支援 している中、第三者評価を受信して改めて客観的に振り返り検証し整理することができました。評価の髙い項目は励みにもなりました。今後とも子ども達の心に寄り添い安心安全に生活して成長できるように取り組んでいきたいと思います。 小規模ホームに令和5年度から全面建て替えをするにあたり運営に向けてのアドバイスもいただきました。小規模ホームの新たな事業の目標達成に向けて取り組んでいきたいと心新たにしました。 今後とも、よりよい施設運営を目指し、子ども達の最善の利益の追求に向けて、さらなる権利擁護と養育の質の向上に向けた取り組みを行い、地域との共生にも取り組み、地域福祉の増進を図っていきたいと思います。 |