【1】第三者評価機関名 | (有)保健情報サービス |
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評価調査者研修修了番号 | SK15120 No.80(県修了番号) |
【2】種別 | 児童心理治療施設 | 定員 | 入所20名 / 通所10名 | |
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施設長氏名 | 石田 健一 | 所在地 | 島根県 | |
URL | http://www.sazanami-g.jp/mirai/ | |||
開設年月日 | 2010年04月01日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人 親和会 | |
職員数 | 常勤職員 | 18名 | 非常勤職員 | 4名 |
専門職員 | 保育士 | 6名 | 社会福祉士 | 1名 |
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臨床心理士 | 3名 | 心理士 | 2名 | |
介護福祉士 | 2名 | 精神福祉士 | 2名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 男子棟 8部屋、女子棟3部屋 | (イ)設備等 | 心理治療室 5部屋、相談室 2部屋、静養室 4部屋 |
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(ウ) | 談話室 2部屋、工作・遊戯室 1部屋、運動場 1ヶ所 | (エ) | 職員室 2部屋、事務室 1部屋、 グランド1ヶ所、分教室1棟、体育館 1ヶ所 | |
【3】理念・基本方針 | ◆理念 心理的困難や苦しみを抱え、日常生活の多岐にわたって生きづらさを感じる子どもたちに、生活支援・心理支援・教育支援・医療支援等が有機的につながる総合的な支援を行い、子どもたちの社会適応能力の育成を図り、将来健全な社会生活を営むことができるようになることを目指す。 (1)一人ひとりの子どもに沿った支援を行い、子ども自身と家族の成長を図る。 (2)児童相談所や関係機関と連携して、県内唯一の専門施設としての役割を図る。 ◆基本方針 (1)治療方針を、 「受容」(Accept) 「関係」(Relation) 「展望」(Outlook) とする。 (2)子ども自身が安心して生活でき、自分の思いを表現することを保障する。 (3)子どもの抱える問題に、的確な社会的診断と治療方針を明確にする。 (4)支援者との人間関係を通じて、子どもの精神安定を計る。 (5)家族や関係機関との連携と協力に努める。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | ・児童への個別的支援 ・治療的プログラムへの展開 ● 総合環境療法 施設内・外で行っている全ての活動を治療と位置付け、子どもに関わる全ての異職種が連携協働して、子どもの治療目標を達成出来るよう本人、家族を支援されている。 ● 医療・心理療法 児童精神科医や心理スタッフが月数回、約1時間程度の治療場面を設定されている。 色々な手法を使って心の中の不安や葛藤を表現させ、それを軽減していくための手助けを行われている。 カウンセリング(ことばのやり取り) 遊戯療法(遊びを通してのやり取り) 箱庭療法(物を通してのやり取り) 描画(絵を通してのやり取り) 心理発達検査 SST(ソーシャルスキルトレーニング) ※医学的な所見に基づき、症状を軽くするため、一時的に服薬治療も行なわれる。 ● 生活支援 利用する子どもたちの多くは、仲間作りや集団生活が苦手で、特にルールやきまりに対して、不安も大きく、様々な生活場面において自信を失っている姿を見かけられる。 安定した生活環境の中で、子どもとしての成長、発達に必要な様々な経験を積み重ねることにより、本来、持ち合わせている能力を引き出し、社会適応能力の向上を支援が行なわれる。 ● 学校教育 島根県立出雲養護学校分教室 みらい在籍の小中学生はみらい分教室に通っています。 ● 家族との治療教育 家庭支援専門員等による支援が行われる。 ● 地域関係機関 児相、行政機関、復帰予定校等の連携が取られている。 ● 目標 集団生活を通して、基本的生活習慣の確立。 温かく安定した気持ちの中で、思いやりを育む事ができるよう寄り添います。 個別的な活動で苦手な事にも少しずつ挑戦しながら自己肯定感を育てていきます。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2016年07月01日(契約日)~ 2017年01月16日(評価結果確定日) | |||
受審回数 | 1回 | 前回の受審時期 | 平成25年度 | |
【6】総評 | 【特に評価の高い点】 (1)治療・支援の質の向上 中長期ビジョンにあるように、小規模グループケアの展開に取組まれている。小規模グループケアを見据えた人材配置、特に心理職員を配置基準より多く配置する事で、年々多様化している子ども達の課題に対しても対応されている。 「暴力」「暴言」「破壊」「挑発」などの行為に対しては「いけないことはいけない」と言う環境づくりと言語の共有化によりトラブルの回避や拡大を防ぐ事を目標とされ支援されている。 (2)職員の資質向上を目指されている。 職員のセカンドステップ研修の受講など積極的に行われている。 新人職員にはプリセプター職員を付け、OJTで治療・支援を指導され職員のコミュニケーション能力や支援の質の向上につながっている。 施設長、課長、係長、主任にいつでも相談できるスーパービジョンの体制があり職員の資質向上を目指すための支援が行われている。 【改善を求められる点】 親子が必要な期間一緒に過ごせるような設備が施設にはないので今後整備に期待したい。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 今回2回目の第三者評価を受審しました。中・長期のビジョンと計画が明確に策定されていなかったことや、地域との交流や地域貢献の課題が、改めて示されたと受け取っています。 みらいでは、子どもたちが安心で安全な生活ができるように意識した取り組みをしていますが、受審結果から、不十分であることを再認識しました。みらいの治療方針である、「受容」「関係」「展望」を、日常の業務の中で、いかに意識した活動に展開していくのかが、問われているように感じました。 |