【1】第三者評価機関名 | (株)中部評価センター |
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評価調査者研修修了番号 | SK2021151 SK2021149 |
【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 75名 | |
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施設長氏名 | 種田 賢二 | 所在地 | 静岡県 | |
URL | ||||
開設年月日 | 1946年11月20日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人 芙蓉会 | |
職員数 | 常勤職員 | 35名 | 非常勤職員 | 4名 |
有資格職員 | 福祉施設士 | 1名 | 社会福祉士 | 1名 |
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保育士 | 20名 | 児童指導員(含む社会福祉主事任用資格) | 7名 | |
栄養士 | 1名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 24室 | (イ)設備等 | 居室・リビング・トイレ・浴室・キッチン |
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(ウ) | 医務室・保母室・集会室・学習室 | (エ) | ||
【3】理念・基本方針 | ★理念 ①法人 自分を愛するように隣人を愛しなさい ②施設 キリスト教の教えを基本に、児童至上の信念に基づき人格の完成を目指し、人を愛する心を育て、教養ある社会の一員として自立するよう援助する。 ★基本方針 養育方針 ①子どもと生活を共にし、喜びを分かち合います。 ②子どもに寄り添い、問題や課題を共有します。 ③愛着・信頼関係を築き、「自立」と「自律」を支援します。 ④自己肯定感を高める関わりを大切にします。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | 「ひまわり園」の前身である「富士育児院」の創立は明治36年です。当時から家族的な関わりの中で子どもたちを養育しており、平成7年まで職員は住み込み制で子どもたちの生活を支えてきました。以前は小舎と中舎で子どもたちは生活していましたが、住み込み職員の確保の困難さと建物の老朽化により、平成7年に園舎を改築し、平成8年より現在の建物での生活が始まりました。ひまわり園には幼児寮がありません。幼児から高校生までの縦割りユニットで子どもたちは生活しており、各ユニット3名の保育士配置を基本としています。その他2ユニットに1名の統括職員を配置し、ケアワーク中心の職員と家庭支援等対外的な対応を主とする統括職員と役割分担しています。子どもたちは入所から退所まで同じ場所で同じ人と生活できるようにすることを基本としています。また、ユニット担当の保育士の基本勤務は断続勤務で、1日の「おはよう」から「おやすみ」まで同じ顔がそこにあることを大切にしています。これは法人が乳児院を運営していることで、以前は8割の子どもたちが乳児院からの措置変更であるという特徴と入所期間が長いことが背景にあったためでもあります。平成13年からは地域小規模児童養護施設を開設し、より地域とのつながりの中での児童養育も行っています。また、入所児童で構成したボーイスカウト活動やサッカー少年団の活動を行っており、地域で最も古い歴史を持ちます。地域への施設開放では毎年行われる町内の天王祭の会場としてひまわり園のグラウンドを提供したり、地域のサッカー少年団の会議室として学習室を利用していただいています。昨年度より法人の公益的事業として地域の高齢者の買物送迎を実施しており、ひまわり園からも職員を派遣しています。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2022年05月18日(契約日)~ 2023年03月28日(評価結果確定日) | |||
前回の受審時期 | 令和元年度 | |||
【6】総評 | ◇特に評価の高い点 ◆管理、支援のバイブル「養育の基本」 運営規程「養育の基本」には、法人概要から法人理念、養育方針、防災対策まで、施設運営及び養育実践に関することが分かりやすく記載され、健全なる施設運営の透明化が図られている。特に当園における「子どもの支援」の内容については、「子どもとの効果的なかかわり」が、1番項目の「傾聴」から12番項目「言語コミュニケションと非言語的コミュニケーション」まで、エビデンスをもって分かりやすく記載されている。この関わり方の実践により、入所し成長する子どもの幸せにつながるサービスとして高く評価したい。 ◆地域への貢献 地域の福祉ニーズに応えるため、法人においては公益的事業として地域の高齢者の買い物難民支援を行っており、施設においても職員を派遣する等して積極的に支援している。地域のボーイスカウト、サッカー少年団、子ども会活動等に古くから積極的に参加しており、地域コミュニティの活性化に向けての貢献度が高い取組みとなっている。 ◇改善が求められる点 ◆事業運営への職員意見の反映 事業計画には具体的な目標が掲げられており、今年度は「アドボケイト」への取組みや人材確保・育成対策の充実、勤怠管理システムの導入による労働環境の改善等の取組みが、重点的に行われている。運営会議や職員会で職員への周知を図っているが、職員の意見をより反映したものにするため、ユニット毎の目標や目標に対する評価を取り入れる等の工夫が求められる。 ◆職員のリスク意識 安心・安全な仕組みを構築するため、リスク対応についての事例収集を積極的に行っている。事故事例等は、運営委員会や施設のパソコン管理ソフト「すこやか日誌」にて施設全体に周知されており、リスクマネジメント体制は構築されているが、職員間においてのリスク意識に温度差が見られる。子どもの生命につながる可能性もあり、重大事故につながる重要事項といえる。全職員の安全確保・事故防止に対する意識の徹底を進める研修の実施及び研修効果の検証が求められる。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 今年度も評価を頂きありがとうございました。毎回同じ評価期機関にお願いする事で、前回よりも向上した点、継続的な課題、新たな課題などを積み重ねの中で評価していただき、その変化も含め見ていただけるので良かったです。子ども支援の複雑化の中、職員の労働条件の改善など施設運営上の課題が山積しており、制度改革が進まないと人材確保や処遇環境改善がなかなか進みません。どの施設でも共通となる課題を把握していただき、国への提言などをしていただけるとありがたいと思います。 |