【1】第三者評価機関名 | (一社)静岡県社会福祉士会 |
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評価調査者研修修了番号 | SK18208 静岡県 H28-b012 |
【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 26名 | |
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施設長氏名 | 乙部 邦子 | 所在地 | 静岡県 | |
URL | http://WWW.aoikai-sw.or.jp | |||
開設年月日 | 2002年09月01日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人 葵会 | |
職員数 | 常勤職員 | 13名 | 非常勤職員 | 11名 |
有資格職員 | 社会福祉士 | 1名 | 保育士 | 12名 |
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看護師 | 1名 | 栄養士 | 1名 | |
調理師 | 2名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 小舎3軒分 7室 1軒 5室 2軒 | (イ)設備等 | 心理室(兼静養室)面談室 |
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(ウ) | 食堂3室 厨房(本体小舎)洗濯室 浴室(各軒) 台所(本体小舎外) | (エ) | 洗面所 トイレ 職員室1室 事務室1室 | |
【3】理念・基本方針 | 「子ども一人一人の幸せ、明日の幸せのために」 「今日の幸せのために」入所前の恵まれない養育環境におかれた子どもに、安心、安全で快適な暮らしを提供し、受容・共感を通して虐待や親子分離によって傷ついた心を癒しながら、基本的生活習慣の習得等の生活支援に努める。 「明日の幸せのために」家庭復帰または進学・就職して施設を退所した子どもに、社会への適応力を高め自立した生活を送るための様々な体験をさせることにより、社会性・協調性・忍耐力の習得等の自立支援に努める。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | ・すみれ寮(本体)14名(幼・小・中・高校生)、すみれユニット(幼・小・中・高校生)6名、すみれパル(中・高校生)6名(天竜区二俣町)の3軒(グループ)に分かれて生活しています。 ・地域に保育所がなく、地域住民の要望により、「保育ママ事業」を実施しています。 ・異年齢の小グループで家庭的な生活を送ることができ、近くに住む子どもたち同士では家庭と施設を訪問しあって遊んでいます。 ・それぞれの家(グループ)では子どもの希望により犬や山羊、亀、ウサギ等を子どもたちが飼育し、命の教育に役立てています。 ・近隣の顔なじみの住民の方たちからは菜園の野菜の育て方の指導や日常的な声掛けと見守りがあります。 ・住民数が多くないため、地域行事への参加はもとより、学校へも積極的に関わり、役割を引き受ける等、施設の子どもと職員それぞれが貴重な人材となっています。 ・子どもの希望はできるだけ聞き入れ、勉強では塾に通い、部活動やスポーツ少年団では職員が休日の送迎も行っています。 ・退所者のフォローは家庭支援専門相談員を中心に期限を設けず、必要な場合は連日でも連絡を取り、安定できるまでは継続的に支援しています。 ・施設が退所者の帰省場所となり、気軽に息抜きができるように心がけています。 ・医療機関を受診する必要のある児童が多く、約半数が服薬を必要としており、定期的な心理的治療を受けています。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2020年07月21日(契約日)~ 2021年03月26日(評価結果確定日) | |||
前回の受審時期 | 平成29年度 | |||
【6】総評 | ・今年度、施設の10年を見据えた計画表を作成し、運営方針や職員に必要な資格やスキルを考え、それに合わせた職員の人材計画に着手しています。 ・グループホームを1か所閉鎖することに伴う配置換えで、通院の付き添い回数の多い職員の負担軽減に繋がっています。また、養育補助員・児童支援員(幼稚園の教諭経験者)の採用で、若い職員の相談相手になるとともに、日常の家事作業等のスキルアップにつながり、子どもたちにも生活の細々したことを教えられる環境ができています。 ・施設の人口が少ない地域に立地しているため、子どもと職員は地域の一員として組み込まれ、様々な活動に参加しています。施設の子どもと近隣の子どもたちは、相互に日常的に家庭を行き来し、地域の大人に見守られ、安心して日常生活を送ることができています。 ・児童相談所で配付される権利ノートや子どもへの暴力防止プログラム(以下CAPと記す)を利用し、自分の権利について学んだことを日々の生活の中で活かし、年下の子どもに対し思いやりの心をもって接するよう支援をしています。職員もCAPプログラムを利用し、子どもの権利に関する学習会を開いています。 ◇改善を求められる点 ・事業計画の分かりやすい資料の作成やより理解しやすいための工夫をしておらず、子どもの保護者への説明を行っていません。 ・標準的な実施方法を作成し、実施状況は業務目標管理で確認していますが、その見直しや検証の時期が定期的ではなく、仕組みとして確立していません。 ・受容的・支持的な態度で寄り添い、子どもと共に課題に向き合っていますが、子どもの満足度の把握等の取り組みは十分ではありません。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | すみれ寮で生活している子どもたちの様子、子どもたちと職員のかかわり、地域とのかかわりについて熱心に話を聞いていただきました。 前回から取り組みを強化し改善したところは高い評価をいただきました。反面、改善までいかず検討中の事項が残ってしまったことが反省点です。今回の改善点をすみれ寮全職員で検討協議し課題に取り組んでいきたいと考えます。 施設の状況に合わせて作成した「社会的養護推進計画」は、常に子どもの最善の利益のため見直しを繰り返しながら遂行していきます。 24時間体制の施設養護は安心安全であることを大前提に、何より丁寧な日常生活と子どもらしい暮らしを保障していきたいと思います。 |